雪緒スケジュールにちゃんとココって入れてた?

(部活動のダンスステージ後の片付けを経て、そりゃあもう兎に角制汗剤にお世話になったし汗拭きシートめっちゃ使った。ドライシャンプーもしたし、なんなら化粧は最初からやり直した程。急げ急げと慌てて繰り出した夕方直前の校内で、敢えて見つけると宣言した大きな背中を探す。碧眼が頭一つ抜けた艶やかなアッシュカラーを見つけるのは、廊下か、中庭か、それとも屋上か。いずれにせよ少し上がった息と弾んだ声音、)    雪緒、みーっけ(悪戯に弧を描いた唇は、悩みに悩んで"無敵テラコッタ"を纏う。浴衣を引き立てる為のメイクはベージュブラウン中心に濡れツヤ感意識したもので、七色の髪はシニヨンに纏めてクリスタルの花を敷き詰めたバレッタを結び目に。あの日、彼に付き合ってもらって選んだ浴衣は、結局、薄緑に白い大きな花が咲き乱れる『花とあんみつ』だった。)ほんと、おっきいと見つけやすくていーね!良かった見つかって!見つけてやる〜とか言ったのに、見つけられなかったら(この時の為だけに下ろした浴衣は、未だ糊が効いてパリッとしている筈。)この浴衣無駄になっちゃうとこだったや。(他愛無いお喋りの裏側で南の島での事を思い出し徐にくるりとその場で周れば、チラと視線だけで見上げるのは無意識に。はたと弾かれたように周囲へ瞳流し「もうどっか行った?なんか食べた?」と一応は訊ねてみるけれど、)ココあんみつ食べたい!(3年1組の出し物『和かふぇ』を指差し結局は欲望に負けたオーダーがぽろり。)
スペンサー心 09/11 (Fri) 00:20 No.725
(逃走中じゃあるまいし見つけるってこの広大な敷地内で如何様に。ラインを読んでの第一声は「マジ」に他ならないがまあそれならと悪戯心が芽吹いて身を潜めてみた渡り廊下。カラフルな少女を映じて目弾きひとつ、見つかったのが存外早くて笑ってしまった。)やば俺かくれんぼの才能はないかも。(その実見つかりたがりの笑みを滴らせて薄グリーンのストライプと白無地を片身合わせに着た浴衣の裾を捌く。ウォッシュに似た皺加工が熟れ感を醸すらしい文言を真に受けて身馴染まぬ風采を誤魔化したら、深緑の帯に手刷毛でひいたような玉子色が茜差す刻に染まる。)おつかれ、急いで来てくれた?(少女と違って持て余す暇を潰していただけの指先が後れ毛を掬って耳に掛けた。)だっは、そんな「可愛い待ちです!」みたいな顔されると意地悪したくなっちゃうよ。(明け透けな吐露へ耐え切れず逃れるような視線は含羞を孕んで咳払いひとつ。ううんと首を横へ)森地と31食ったくらい。あとは心に取っとくようだから今結構なんでも入る。動いたあとだからやっぱ甘いもの。(だね、と潰える語尾は希求された指先への快諾。早速と渡り廊下を抜けて階段を登りながら)心は?店番で会うかなと思ったけどすれ違いだったね。縄跳びダンスは誰リスペクトで踊ったの?あとベビスタってベビースターラーメンのこと?(与太話は湧き出る泉のように止まらない。騒々しい人いきれを縫う爪先は慣れぬ下駄が故に緩慢と。)
三国雪緒 09/11 (Fri) 23:48 No.738
め〜〜っっちゃ急いだ!(更衣室の片隅にくちゃっと寄せた荷物の塊を思えばこんなタメでも足りない位。似たような色纏う姿に込み上げる言葉は、然してやさしい指先に首筋の脈動が翻弄されて何も出てこない。今世界が茜に染まる頃合いで良かった。)  えっ(逸れていく瞳へあからさまな落胆が反射神経でぽろり)いじわるしないでよっ言っ   て、てのじゃ、『おくゆかしさ』不足かな、(もご。惑う独言が眩しい横顔に溢れて、双眸細め「雪緒は今日いつもよりかっこいいよ!大人っぽいっていうか、」と無敵纏うテラコッタが弧を描いた。仲良し男子二人組の端的な行動歴に仲良しかよと笑って、行先承諾得たならありがと♪と語尾ごと踵が弾む。慣れない浴衣に人混みが相まって平素より足取りはゆったりしたテンポが嬉しくて頬が緩み、)店番して、部活のステージしてた!店番は被りたかったけど顔ドロッドロになったから被んなくて良かったかも(未だ暑い気候に大盛況な室内に動き難い浴衣、三点コンボの織成す様相へ肩竦めて笑い)アヤカ! って言いたいとこだけど〜今回はくじ引きでマヤちゃんポジだった。ねえ〜〜本気?!冗談?!Baby, I'm a starだよ!!なにベビースターラーメンのダンスって創作だとしてもイメージできないわっっ(喧しく言い募り進むまだまだ殷賑な廊下の先、カランと下駄の歯を鳴らして目的地に到着。するりと通された席に座る前から決まっていたメニューは目通さず彼へ差し出し)雪緒は何にする?
スペンサー心 09/12 (Sat) 16:29 No.757
ブッ…(あからさまな落胆がまた視線を逸しても手に取るように響くから笑ってしまった。)ごめん、可愛いよ。でもほらまた、言わされてるみたいだし…。(まるで過日の恋人ごっこを擬えているかの応酬がむず痒い。疑似恋人たるフィルターを取り払った現今では色気のひとつも把持せぬ具合だが「そうかな、着られてる感がちょっと恥ずかしいけど…」と有り難い称賛は受け取るにしても「なんか足がすうすうする」とは着慣れぬ人間の感想。)見たかったな。ちゃんと縄跳びダンスマスター出来た?まって俺まだ虹初心者だからそこまで汲み取るの無理。なんかふにゃふにゃ踊るもんだと思ってたんだよ。(尖塔と化す唇が「実際のとこ心はリクかマユカあたり」と零す所感は雰囲気も込みのものだった。軈て辿り着く教室の扉を引けば和カフェに相応しい装いは教室の装飾をよく馴染んで、メニュー差し出されるまま)わらび餅にしようかな。でもあんみつも気になるから白玉とあんこだけちょうだい。(いけしゃあしゃあとメインを掠め取る予言を差し向けたら通りすがりの生徒へあんみつとわらび餅と序にほうじ茶2つでオーダーを通す。英語でなければお手の物の一幕を終えてから)店番と部活の出しものしてたなら他はまだ何も回ってない?行きたいとこある?(心の好きそうなとこあったかな…と帯に挟んでいたプログラムマップを取り出せば手持ち無沙汰に兼ねるのちの予定決め。)
三国雪緒 09/13 (Sun) 01:11 No.769
…ちぇ〜(難攻不落な長身に尖る唇も見上げる碧眼も、刹那の間に笑ってしまうのだけど。先程奥ゆかしさ不足自認したくせ、舌根乾かぬ内から「え、下何履いてんの?パンツだけ?」きょとんと首傾いだ。)めっちゃ練習したけど踊るだけで精一杯であんな可愛い顔できない! 麺を表現して〜ってコミカルダンスじゃん曲はチキンラーメンのCMソングかな(ふは、と噴出しつつ「早く虹追い付いて〜!」と欲しがりな唇がまた一つ要求零した。程良い疲労感が甘味への期待高める折降ってきた要望へいつもの様に二つ返事とは相成らず、)はあ〜?!あんこと白玉ってメインだよメイン小さいの一個だけだかんねっわらび餅きな粉黒蜜たっぷりでもらうから!!(フンと鼻鳴らして大仰に腕組み醸す輩感。然して自らもわらび餅欲するが為にしみったれた交換条件で是としよう。待つ間後毛耳に掛けながら出されたマップ覗き込んで目だけで追う最中、あ。と短な声がぽろり、)これ!(トンと桜色の指先を置いたのはプラネタリウム、)…と、これもだけど(欲張りが叩いたもう一つは後夜祭、けれどもその指は直様紙面から離れて)その、っと  …プラネタリウムまだ見れるかな?あ、そだダンス部のステージ動画見る?(ドクンと喉の奥で心臓が鳴って、ウロと碧眼が逃げる先で端末を叩く。その内に運ばれて来た器二つへ手を合わせた後、食べる?と白黒メインをスプーンで示しつつ)ココはそのおっきいやつ予約するから!(目線だけで手前の大きな琥珀色一切れに名前書く。)
スペンサー心 09/13 (Sun) 22:44 No.787
なんも聞こえません~~俺にはわかるんだよ心の深層心理が。「雪緒に白玉あげたいっ♡」でしょわかるわかる。(あわわと耳を塞いで聞かぬ存ぜぬを貫く風采は小学生寧ろ三歳児。交換条件へ「いいよ」と二つ返事で頷いてしまう未来は遠からずやってくるが「喉つまってこっちに噴き出さないでね」ときな粉たっぷりの弊害を間抜けな予知として刷り込んだ。桜色が落ちる紙面へ視線釣られながら)いいよ、これ終わったらいこっか。あとは 結構もう出し物しめちゃってるとこ多いけど…(どっかある?と浮かばせた疑問符は「お待たせしました~」と生徒の声に依って遮られ、目前にあんみつと桝に入ったわらび餅が運ばれてくれば予定のすり合わせは一時中断となるか。)ええ じゃおれはこれ。(負けじと形は不細工だが一番でかい白玉に照準を定めたら先んじて黒蜜たっぷりのわらび餅をスプーンで掬い上げて「あーん」とお決まりの戯れに興じるも一瞬。)な~~んてね。(悪辣な笑み浮かばせてUターンしたスプーンは男の口元へ迎え入れ少女の悔し気な声が耳朶打ちでもしたら「うんま」と感嘆な声は満足気に。黒蜜の甘さを緩和するようにほうじ茶を啜りながらそう言えばと切り出すのは)後夜祭も?行きたいってさっき言ってたけど、なにかあるんだっけ?俺フォークダンスとかのイメージしかないや。(紙コップをとんと置いてから視線を寄越す。言い淀んだ一瞬が思い出したように脳裏を過って、不可思議な心地はそのまま疑問符となって差し向けられている事だ。)
三国雪緒 09/14 (Mon) 14:34 No.797
どんな翻訳機能ついてんの?!(盛大に顔顰めた輩感も前振りの如き一言に決壊、「やれってこと? ちょっとさすがに…」と頬に手当て演じる"やれやれ困った"は非常に態とらしい。斯くして待望の甘味二つに自然と眦緩む。何枚か撮影後耳朶が拾った誘い水に雛鳥宜しくぱかっと口開いた次の瞬間、)っっはあ〜〜〜?!ねえ〜〜!!意地悪!!(この羞恥と悔しさを表す言葉が出なくて唸る喉、「それココが予約したわらび餅!!」は最早当て付け。仕返しとばかり蜜たっぷり絡めた一番大きな白玉と餡子載せて大きく一口で含めば「んふ〜」と鼻息が漏れた。そんな満足感も瞬時に味を分からなくさせる彼の何気無い問い掛けは、)………何かある訳じゃない、けど(強いて言うなら音楽が流れてちょっと校庭がライトアップされて、そんな殷賑と寂寞を混ぜたような、何て事無い空間だけれど、)一緒に行きたいなあって思ったから、雪緒と。(平素より格段に静かな声と真っ直ぐに見つめる瞳は切実に、対照的に手持ち無沙汰な指先が紙コップ握り離したりと落ち着かない。「それより、」とは緊張感毎ほうじ茶飲み下した後にまろび出て)黒蜜きなこたっぷりわらび餅!(悪戯に笑って寄越せと手を伸ばす。得る迄粘るつもりだが、望んだ味が舌に乗るかは彼次第。さて次へと向かう道すがら、「食べ足りない…」「しょっぱいもの食べたい…」等食気散らかし訪ったプラネタリウムは時間帯も相まってか人影は殆ど見えず、)アハッサマリン思い出す!(ちょっとした特別感。)
スペンサー心 09/15 (Tue) 00:55 No.808
(曰く予約済のわらび餅を我先と堪能するみみっちさを発揮したら耳朶打つ抗議も馬耳東風、「うわっ最低だ…俺の予約した白玉…」と睥睨向けるさまはどう見積もっても両成敗だから笑い出すのは己か彼女か。平和的解決を求めてシェアする指先が容器を交換してから)そりゃもちろんいいよ。いいけど、(男の聞いたら大概のことは二つ返事でYESが返ってくるであろうことはきっと少女とて解る筈。手持ち無沙汰な指先が頬を掻いたり空っぽの紙コップを煽ったり、そんな躊躇いのさなかはそれでも今の楽しさに釣られて「フォークダンスでも踊る?」と前髪の奥から伺う瞳が仄かな笑みを孕んでいた。ああもうわかったわかったとその後は巫山戯て笑ってごちそうさま。残された時間を惜しむように逸る爪先が「わかる」「あれは?からあげ」と甘いの次にしょっぱいを希求する舌に前倣えをして、買い食いが叶えばオレンジとホワイトが為すストライプのカップを片手に暗闇へ身を投じよう。)ほんとだ、サマリンの星空に比べたらちゃちだけど星座とかわかんないから全然いいよね。(静謐な室内が織り成す疑似の星空をふたりじめ。寝心地が良いとは言えない安上がりなラグへ寝っ転がったら隣をぽんぽん叩いて)浴衣着崩れちゃう?(頓着せぬ姿のまま視線で問い掛ける。「あれ何座?」「橘鷹と作ったんだよね、ぎょう座」と与太話を挟む音量も内緒話みたいにして、廊下の喧騒すら遠くBGMのように耳朶を打つからうつらうつらし始めちゃうのはどっちが先だったろう。)
三国雪緒 09/15 (Tue) 23:33 No.827
踊れんの?盆踊りじゃないよ?(是が返ってきても尚味が分からない儘だった弾力噛んで嚥下した頃、漸く餡子の甘さが舌に絡んでいた事に気付き、其の儘の舌が生意気を舐める。「天才!」と両手挙げて賛同した食欲唆る香りは擬似天体観測のお供には些かムードに欠けるが、そんな事1ミリも気にしない桜色が早くも一つ摘んで食べて「キリンレモン飲みたい〜」と暗闇直前に笑った。)全然いい!てかあれはスペシャルすぎてハードル爆上がりだよ(夜空独占する声音は自然と密やかに落ちる。ちっとも不満になってない文句垂らした後、場所と招待人とを交互に見比べた「ずる…」もまた然り。果たして彼に届いただろうか。)フぐっ ッハハちょっむり、やば着崩れより帯が、(隣に腰下ろし勢い良く仰向けに寝っ転がった所で固い飾り帯に阻まれ俄かブリッジの状態に。潰れた蛙宜しく鳴いて自らの醜態に笑いながらころんと転がり向かい合うと、心拍が倍速で鳴り出す。暗がりで良かった。「あれは……ピ座」「えっどれどれ日本でも見れる?」「うわ餃子食べたくなった責任とって」等ロマンとは程遠いスローな会話の合間、今は殆ど高低差無いかんばせを見てむずと唇が開きかけるけれど、)……………………寝るなし!!(ゴロンゴロンと転がって体当たり試るが果たして。ドンとぶつかれば強襲成功で、避けられれば彼の機敏さに、何れにせよ無遠慮に肩震わせ)こーゆーとき、うっかり寝ちゃう方が可愛い?それなら今から寝たふりしよ〜っと。(なんて戯れで目瞑った。)
スペンサー心 09/16 (Wed) 20:32 No.842
ブッ は、エクソシストみたいになってるし!(浴衣の構造を存知せぬ無知が招いた失敗だが隣へ視線向ければ噴き出してしまうのは無理からぬ話。身馴染まぬ衣装では寝心地が良いとは言えないが向かい合って時々見上げて「餃子になにつける?俺黄身醤油」と若干コアな好みを吐露したところで会話が途切れがちになったのは男が先だった。満腹相まって一瞬遠退いた意識を鋭いソプラノが引き戻せばやおら瞼を持ち上げて態とらしい欠伸をひとつ。)寝顔もかっこよかった?ごめんごめん、ッだぁ!(調子ぶっこいた台詞も中途で潰え、体当たりの餌食となればそのままごろんと横に一回転。恨めしげな睥睨が直様瓦解したのはこれまた態とらしく視界を閉じたがった少女の所為だった。閉じた瞼の擬似的な星空によく似たきらめきを映じてから、何故だかざらりとした心地に襲われた。溶け切らない砂糖がコップの底にとごっているような感覚だった。)起きないとキスするよ。ってドラマに出てる菅田将暉とかなら言うじゃん。お~い。(閉ざされた瞳は諦めて耳朶に吹き込む起きての合図、それでも変化が無ければ短な呼気を打ってから、それから。日常会話の延長線上みたいな滑らかさで紡ぎ出すのは)こないだ、特別になりたいって言ってくれたじゃん。デートしたとき。俺の勘違いだったらもう今すぐ笑い飛ばしてくれちゃって良いんだけど。(体躯をうつ伏せに反転して肘を突く。この期に及んでまあ勘違いなら笑い飛ばしてくれれば良い話だ。)
三国雪緒 09/17 (Thu) 04:23 No.853
(憚らない笑声に喉震わせながら「言ってはない!!」と喧しく噛み付いた後、睫毛伏せ澄まし顔する筈が堪え切れず、唇がむずむずと笑ってしまう。然して耳朶に投擲された一言の破壊力ったら)っ!! な、なん……、菅田なら目ぇ閉じて待ってるし!!(赤く色付いた頬や耳を夜空は隠してくれるだろうか。ムキっと憎まれ口叩いて再び閉ざす双眸は、程無くして惑い揺らぎ逸る儘熱上げていく。)…………………言った。(拗ねた口吻は視線の流し方一つ知らぬ歯痒さ故に。横向きに寝転がり映じる彼の横顔へ溢れた小さな声が象るは、)勘違いじゃない。言った。雪緒の、と 特別になりたい。 ……だから、浴衣選んでもらって、いっっっちばん可愛くなって、それで後夜祭で言おうって(ああもうこの期に及んでどんな顔したら良いのか分からないなんて。ぺちと自らの顔覆い隠した両手の合間から覗く唇が「……好きですって」と動く。声は届いたか。鼓膜の真横で強く脈拍打つ所為で自らの声は聞こえず、感情の渦巻く胸裡には其れを気にする余白さえ無い。けれども、)っっっだ〜〜〜もおおぉ〜〜〜ちょっダメ!!テイクツーよこせ!!(こんなにしおしおしてるのも身に馴染まないから、ガバッと起き上がるなり指開いて手伸ばす。重なる温度が無ければ無理やりにでも引っ張る心算で、騒然と駆けながら校庭に出ようか。途中おかしくなって笑っちゃうのは通常仕様、其の儘の勢いで後毛靡かせ照明背負って振り返りざま、思いっきり笑え!)あのね、雪緒、大好き!
スペンサー心 09/17 (Thu) 17:18 No.859
(朱色の頬は暗闇に慣れた紛い物の夜の中でも鮮明で、置いてけぼりの子供のような心地で手持ち無沙汰の指先が頬を掻く。例え朱色に染まる頬を見たところ一般的な羞恥覚えた結果だと裏打ちを疑うことは無かった、そんな日々はもう遠い。)…………うん。(首肯ひとつ。耳に馴染んだ筈の声は今に限って噛み砕くのに労力を要し、愈々決定的な一言が耳朶打つや瞬き一度で世界が塗り替わる。果たして言葉を探し倦ねた沈黙を砕破したのは少女が先だった。)え、うわ、びっくりし 心どうし(どうしたのと狼狽呈する隙間にあれよあれよと暴君宜しい掌に誘われたら棚引く浴衣が廊下を縫って、すっかり黄昏に染まる校庭の土を下駄が踏みしだく。待ってを希求するより先飛び込んでくる痛い程の鮮やかに目が眩んだ。心臓を一突き、五臓六腑全てがひっくり返る心地だった。)ごめん。(不意なる瞬間少女の瞳の中に恋の気配を見つけては怯む。胸を過るのは愛しく思う気持ちよりも罪悪感が先だった。)こないだからずっと、ちゃんと言わなくちゃって思ったんだ。(全力疾走とは違う理由で乾く喉を空嚥下する。汗ばむ指先が浴衣の袖へ縋って、)恋人っぽくしてください!て言われてフィルターかけたじゃん。あの日楽しかったのも、心だから可愛いな好きだなって感じた瞬間も、全部嘘じゃない。じゃないけど、相手が心じゃなくても、俺、たぶん、そう思ってた。(果たして過日自覚的に掛けたフィルターを取り払ってみたら正真正銘目前に屹立するスペンサーは友人だった。気のいい、女友達だった。幾ら己へ言及したとて過日の立場を以てした「好き」の肯定も、現今を以てした「好き」の否定も真の印を押せる。)それ、言わないで好きになってもらうのってズルだよなって。 もっと早く言うべきだったのに今日、遊ぶの楽しみにしてて。楽しくて、それで後伸ばしにしちゃったからどっちにしろずるいんだけどさ。(斯くして己の狡猾さを吐露した眦が身勝手な苦しさに喘ぐ。素知らぬふりして陽気なBGMだけが場違いに旋律を奏でていた。)
三国雪緒 09/18 (Fri) 07:48 No.879
うん(殷賑と寂寞の混じり合う淵で、薄暗がりの中鮮やかな世界を映じた碧眼は破顔から少し落ち着きを取り戻して、けれどもやはりまだ撓んだ儘ゆっくり頷いた。いつの間にか掴んでいた手を離していたから、空の両手はたらんと体側に垂れる。訥々と紡がれゆく三国雪緒そのものの言葉をただただ静かに聞いて、真っ直ぐに見つめる瞳は一度だけ睫毛下ろすけれど、)それってズル?(言葉返す時には再び臆せず彼を捉える。走ったからじゃない高い鼓動の儘困難になる呼吸に喘ぐように、「ココは、」と続け様)今日、こうやって雪緒と遊べて良かったよ!この浴衣選んでもらえて嬉しかったし、…っなんか、うまく言えないんだけど、(唇が、声が、震える。きゅっと握った拳は思った以上に冷たかった。)ココが、雪緒を見て、好きだなと思ったの。だからズルじゃない、と思う。単純かもしんないけど、 名前、呼んでもらえて嬉しかったし、今でも名前で呼んでくれるのが嬉しい。(ふと根底にある気持ちを吐露すれば、伴って強張っていた肩も頬も力が抜けるよう。実際は未だ少し固い儘だったかもしれないか、それでも笑った顔がぎこちない苦さ纏ってなければいい。遠慮がちに、けれども確実に、一歩彼へと踏み出して長身覗き込むように首傾げ)あのさ、二つ聞いてもいーい? 一つ目(ぴ、と人差し指が立つ。甲高い声はそれまでは平常運転のくせ、)ココと遊んで楽しかった? 二つ目、(隣の中指が立てばピースサイン)……これからも遊んでくれる?(言い淀んだ後落ちた声は静謐に緊張感を湛えて)もう、顔に出さないように、気をつけるからっだからこれからも雪緒〜って呼んで、そんで一緒に遊んだりなんか食べに行ったり、と 友達として、仲良くしてほしい!じゃなきゃ今ここで泣き喚いてやるっ!!(抱いた好意は嘘じゃないし、こんな事言ってる自分が上手い事切り替えられるかも未だ分からないけれど。選べる未来があるならば折角繋いだ縁を切りたくないと、幼子のような我儘ひっくり返して迷惑も顧みずに強請った先はどんな景色か想像もつかない。何にしたって今夏の思い出に苦い色は塗りたくない、と同時に、傲慢でも彼の今夏にも一点の曇りも残して欲しくなかった。だからもう一回言い募ろう、)これからも仲良くして!!
スペンサー心〆 09/19 (Sat) 02:47 No.895
ズル、(一度唇に乗せた単語は例えるなら飛び道具みたいな、レッドブルみたいな、後ろ盾みたいな、詰まる所の免罪符。伏せた睫毛が思惟に沈んだ一瞬、)っていうか。半分くらいは死ぬ気弾打ってるみたいな、普段ならちょっと言えないことでも「今日は恋人だから」って言い聞かせて勇気出してた部分とかあったかも。(果たして宙に浮いた単語の解釈が彼女のそれと齟齬を生んでいるか定かではないが、唇の手前で渋滞を起こす言葉の連なりはどうか1mgも重量を違えないように届けと願う他ない。苦しさを吐き出すように紡がれる台詞へけれど頬へ影を落とす睫毛を持ち上げて須臾の瞬き。) 、(半端に開いた唇が閉じて開いてもう一度閉じて、胸裡にぽこんと湧いた情操は言葉にし難いものだった。生まれたての感情だった。)うん?(結局散らばった感情を脳内の引き出しへ整頓する間もなくカラフルな指先を視線で追う。華奢な指先すら今日自分のために設えられた煌めきだと思ったら、鼓動が走る出す気配を止められはしなかった。)いいよ、そんなの。 当たり前のこと聞くなよ。(眉間に皺寄せる顔貌を渋面を捉えるなかれ、解り難かろうがそれは確かに笑みだった。)泣きわめくのはやめな、保育所にぶちこむよ。(鼻先から抜けるような笑みを隠すように掌が口元を覆う。平生通り喧しいけど耳当たりの心地良いソプラノが耳朶打てば「なにしたら泣き止むの?わかった、食べ物でしょ。」幼子を宥め賺すようなつまり平素の扱いを取り戻す揶揄が唇を割る。)俺こそ …俺だって。(後押しするような台詞へそう何度も言い募ってくれるなとYESの陰りを訴える物申しへ拗ねた風采を隠しはせず、握り締めていた浴衣の裾を緩徐にほどく。無敵にきらめくテラコッタに今度こそ先手は打たせまいと傾ぐばかりだった背を伸ばす。)じゃあまずは後夜祭。後夜祭、やりなおそ。(未来を紡ぐ第一歩へ、駆け出す準備が出来ていた。)
三国雪緒〆 09/21 (Mon) 00:05 No.922
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