秋吉、おーす

なあ、甚平は部屋着って知ってたか。(昼時の盛況が一旦落ち着いた頃。早めに食を済ませた面々と交代の折。この後行動を約束した級友の後ろ姿を見留めて、横に立ちながらつい先日知った事実を挨拶とした。知らなければ動きやすさを優先し、その者青き部屋着をまといてサマ校の文化祭に降り立つべし、だとか洒落た集団の中で浮いた存在になっていた事だろう。ギリギリで薀蓄語ってきた母親の用意により身につけた黒藍縞の浴衣は至ってシンプル。大股の闊歩ができぬ困難に幾度となく眉顰め、けれど出来上がったたこ焼きを詰めるだけの簡単なお仕事が中心だったため大きな労苦は感じず。して自由を手に入れた解放感が思考に緩みを生じさせて、)つか、俺らお化け屋敷行くんだっけ。(思い返して確固たる決定事項の覚えがなくやや首を捻る。LINEの文面にて既に愉悦滲ませていた彼が相手だから、斯様な心持ちの仏頂面であれ得る物があると予期し確認の意。)……すげ、並んでる。(他の候補が優先でないのなら行き先は結果、件の出し物か。いずれにせよ向かった先、数組の列を大仰に捉えるや感想を零して。)
上埜新太 09/10 (Thu) 21:40 No.715
え!そうなんですか!?あぶない…おれ、甚平にしちゃおうかと思ってました…!(まるで彼の内実を言葉にするかのようなあけすけは事実にして当然無自覚。紺地に白蜻蛉が飛ぶ浴衣を纏った身は甚平より動きにくいし、確かにあの機能性は部屋着に相応しいと言える。ワックスで分け目に合わせて軽く上げられた前髪は最低限寝癖を直すだけの普段とは違う薄らおめかしスタイルだ。)おまえんちっおっばっけやーーしき〜! はい!誰のモノマネだ♪(イコール肯定。広い背中を押して最初の目的地へ向かう最中、ふと香ばしい残り香が鼻腔を擽れば「上埜くん、たこ焼きの匂いするよ!」と声を上げて笑いながら)これくらいならすぐですよすぐ!ねーねー中入ったら隊列はどうします?縦に並ぶ?横に並ぶ?上埜くんはどっち派?(黒カーテンに覆われた入口の向こう、飛び交う悲鳴を聞くにクオリティーは高そう。最後尾に並んで暫くも経たぬ内に進む列。丁度前に並ぶ男女二人組はカップルだろうか。入る前から腕組み身を寄せ合っては「泣くかも〜」と笑い合う背中が、間もなく入口に吸い込まれていくのを見送ってから)泣けるほど怖いといいな〜!……コワイ感情、ボシュウ中。ププッ。(呟く一言はLINEのくだり。)
秋吉かもめ 09/12 (Sat) 14:39 No.755
(明白に驚愕呈す級友の言が、表現力に乏しい己の本懐を見事に言語化したが故、口唇から秒で滑り落ちる同意。)わかる。……でも秋吉は今の格好のがらしいからやめて正解だわ。(彼曰くすごくおしゃれを目の当たりにすれば、艶のある黒髪から深みのある色味に遊ぶ風流まで、微動せぬ眼差しを注いだ果てに自分基準の丸印を押した。賑やかな笑みの印象強い相手が否定をあらわさないならイコール肯定と断じて、)なんか、お前のかーちゃんでーべそと混ざってわかんねー。(唇結び閃き力の弱さ見せつけながら廊下を進行。まじ、と匂いの指摘受けて真っ先に脇辺りを嗅ぐ。芳香が美味を思い出させるだけに留まった。彼らしい前向きさを横で感じるも、問われる内容は疑問を誘い、)変わんのそれで。……狭くなきゃ普通に横。(数秒おきに叫び声が鼓膜を突く。前方のいちゃつきを半目で看過しつつ、)恐怖心も無かったら最強すぎてつまんねーよ。(あわや最強になり得るクラスメイトの言う通り、割とすぐ迫る黒。受付係に促され一歩二歩。)うお、歩きづら。これ怖いっつーか……、(途端暗転、バリバリと上履きの下から音が鳴る。加えて凸凹が足裏刺激し、妙な感触を受けた。タネは床面に敷き詰められた卵パック。卵の代わりに丸めた紙が詰められておりランダムな潰れ具合を演出。さて彼は見破れるか、検討もつかない察し悪脳携え、いると思う隣を見た。)
上埜新太 09/13 (Sun) 02:06 No.772
らしい…? ! かっこいいでしょっ!!髪の毛もね〜上げてもらったんだよ!似合ってるでしょ?上埜くんに自慢できたので大満足です♪(きっと上埜が抱く感情は基本その言葉以上でも以下でもないだろうとはあくまで秋吉の中での想像に過ぎないが。揺れぬ眼差しを見上げながら、淡白ながらも簡潔は一言を貰うことが叶ったなら笑顔で素直に喜んだ。)雑念が混ざりましたね。ジブリはあまり観ないですか?(交わす雑談は非日常の中で展開する日常風景。隊列は横が好みらしい?が「ジェットコースターは後ろの方が怖いって言いますよね〜」もあくまで順番待ちの間に完結しそうな話題として)………おれ、最近一つ怖いものができたんです。(続きは促されたとて間もなく悲鳴の鳴る闇に吸い込まれて一時中断。踏み出した一歩、二歩。バリバリ、足裏が何やら悪い感触を捉えるならおわっ!と上がる声。薄暗闇の中歪めた顔は足元を見て)な、なんかやなかんじだっ!……っ、ぎゃーーー!!!うっうえの、…… っ!!!(早足で抜けたエリアの先、掴まれた足首に悲鳴。先行してすぐ振り返り彼を見れば、本人が気付いているか否か、その傍に立つ白装束を纏った長い黒髪の姿を指差し)ウ、キャーーーーっっ!!!!(恐怖3、喜び3、楽しい4くらいの割合。)
秋吉かもめ 09/15 (Tue) 16:52 No.820
縁日らしい。かっけーし似合ってる。(疑問符を貰い改めて常と一味違う級友の格好を見下ろし。補足を添えて、言われたままの繰り返しにはなるが手放しの賛辞を捧げた。パニック思わせる奇声、おどろおどろしい入り口の作り。近づく程に分かるクオリティを感取しながら、「ちっさい頃?トトロ…あ、それか。」「そんな場所で変わんの?」などと言葉交わす気軽い徒行が続いていく。やがて暗闇に身を任せる直前、)へー、なに。あとで教えろよな。(覇気の無い返答はインパクトのデカイ看板がもうすぐそこにあり目を奪われたが故に。初端仕掛け満載の空間で不快感が押し寄せれば顔を顰める。依然仕組みは分からずして足を取られる程の感覚ではなく、加えて仲間が居ればいざという時の頼りを願い足付きは緩まない。)そうそ、…うっっせ!!(次なる感触は歩きやすいビニルシート、しかし叫び声が聞こえるなら跳ねっ返りの勢い任せで口を開き、)あ、猿?  !!?(ゆっくりと横を見た。)やっべ秋吉、走れ走れ!(さして崩れぬ表情筋もお化け屋敷マジックの前では例外か、将又感情表現豊かな彼と一緒だからか瞠目するや駆け出し、いつしかまた違った雰囲気に包まれよう。此度は打って変わって無音の間。「雰囲気あんな…」呟いた瞬間、正面の壁に白い部屋がプロジェクターにより映し出される。)ホラー映画いけんだっけ。(暗がりに慣れてきた両の目で彼の姿確認しつつ。)
上埜新太 09/18 (Fri) 02:40 No.875
(動物園から脱走した猿よろしく、上げた声は飼い主のゴーサインに大喜びしてダッシュするも制限のかかった歩幅が動きを阻み、プラス運動音痴を発揮。ビニルシートに足を滑らせ、勢いよく顔面からずてんと転んだ。立ち上がって崩れた浴衣の襟を整える顔は赤いが幾らか暗闇に紛れよう。)あはは…浴衣なの忘れてました……。ホラー?おれ実は うわあ……(彼の視線を辿る先に同じものを見つけたところで返答は途中、息を呑む。次にまた声を上げたのは、映し出された映像の最後にリアルな血飛沫がバンと現れ、暗転したタイミング。返り血を浴びた白装束のお化け役が二人の手首を同時にびたりと濡れた感触で掴んできたところでまた悲鳴。振り切って逃げるように走り、漸く出口のカーテンを潜れば)ぶっ、あっははは!ひーーっ!結構がっつり怖かったですね?!! あ、うわすごい…ねえ見て!(恐らく赤い水性絵具を塗りたくった手で握られたのだろう、掴まれた手首に残った赤い手の痕は彼とお揃い。「足もだ!」最初に掴まれた素足の足首も見せて)楽しかったですね!おれ、普段ホラー映画とかあんまり観ないんですけど…今日のこれは夢に出そう。今晩、寝る前にもしかしたら電話してもいいですか?(はだけた首周りはお化け屋敷で暴れた証拠。頼る先の回答は何であれ笑い声が弾むだろう。さて、体を動かした次は)お腹すいた〜〜〜!ぎょうざ!(食べたいメニューを端的に挙げる遊びは、匂いが誘うまま。)
秋吉かもめ 09/19 (Sat) 18:16 No.909
(自身と彼とに発破かけるがごとく号令発したが、2、3歩で服装が祟ってバランス崩壊。瞬間踏み止まるも、そこで惚けていては後方より迫る何かに捕獲されるため進行を優先。鼓膜に届く音に大きな反応叶わずに先ずは辿り着いた次エリアにて。)さっき転んだだろ、大丈夫か。ここもすげーよな、……!(級友の口振りで衝突音の正体を察し、既に持ち直している様子窺えるなら言葉のみで案じる。目を僅か細めて最早感心湛える面持ちで落着試みようかと、会話に興じる――事すら許されないのがアトラクションという物だ。視覚に訴える赤、同時に襲いくる感触は心なしか冷ややかで。記憶に新しい入場時の悲鳴と隣であがる声が重なった。瞠目するや疾走。一教室であると頭では理解していたけれども、果て無い道だったように息整える傍ら誤認する。)クオリティわけわかんねーよ、っはは なに。(笑声につられ視線遣れば自ずと答えは知れよう。まるで揃いのペイントアート。更に彼は足首、災難な様子に憐憫たる眼差し向けながら首元に片手当てると濡れる感覚。「なんで?」級友の感想に頷きつつ、)出し物賞?とかあったら優勝してんな。秋吉、ホラー避けてきた系か。…電話は、起きてたら出る。(怖い物への真偽はさて置きまだまだ文化祭の一端を体験したに過ぎず。心持ちは同様か、鼻腔擽る芳香と魅力的な単語が漂ってきたから口角をやや上げた。)と、ラーメン?
上埜新太〆 09/22 (Tue) 12:13 No.948
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