一攫千金!さあ行きますよ、巽さん!!

(朝。早々に支度を終えて、玄関に座り背中を丸めて運動靴の紐を結ぶ傍ら、ハウスキーパーさんに借りた軍手と砂場遊び用の小さなプラスチックのスコップ(これしか見つけられなかった)は準備万端。あまりに楽しみすぎて、本日のバディには朝食の時からそわそわとアイコンタクトを何度か送ってしまったかも。裾を絞れる七部丈のクロップドパンツと半袖のパーカーはいずれも砂だらけになる覚悟は出来ている。立ち上がり、爪先を鳴らして踵を靴に収め馴染ませれば早く来ないかと部屋の奥、待ち遠しいその姿を探し)! 巽さーーん!!はやくっはやくっ♪(見つければ目が合う前に手を振って、その手は次に急かす来い来いのポーズ。彼女の靴履きを待たずに玄関の戸を開ければ、朝の眩しい日差しが差し込むだろう。挨拶もそこそこ、向ける眼差しは好奇心でいっぱい。)宝探し好きなんですか?
秋吉かもめ 07/19 (Sun) 13:14 No.7
(眩い太陽が顔を出したなら、それは本日を迎え撃つに最高の好天を示していた。朝食時の眼差しに涼しいかんばせ見せたのは秘めごとに興じる幼稚さ故だ。真っ白のV字ネックの半袖Tシャツに、ジーンズ地のハーフパンツは動きやすさを最大限に重視した結果。前日に近くのショップで手に入れたプラスチックのシャベルを担いでポケットに水のペットボトルを入れたなら、長い毛は邪魔にならぬよう後ろでひとつに束ねて準備万端だ。まだ少し距離のある玄関先に約束の彼の待ちきれぬ様相発見したなら、向かう足取りは軽く跳ねた。)ごめんごめん、お待たせ。(爪先だけスニーカーに沈めた折り、目映い陽光が映じたから踵を引っかけた指先は自然急ぐ。)ほんまはあるかも分かれへんものを探すのって有意義?とか思っちゃうタイプ。でも、(逆接と共に吸い込んだ酸素は、喜悦の色となった唇を突いて)秋吉と探すんなら丸一日使っても有意義っておもったから。(太陽のもとに踏み出した一歩は彼に揃えるとして、隣を仰ぎ見たなら饒舌に言葉は弾む。)あと、花島家の埋蔵金とかガチでありそうじゃない?
巽志真 07/19 (Sun) 22:39 No.12
(説明無しに向く足先はまず第一候補のプライベートビーチ。乗り気に思えた過日の様子を踏まえて投げ掛けた問いに返ってきた切り出しは、それこそ自分の中にあった巽志真像に近いものだったから頷く相槌は平生軽やか、だったけれど)……え?! あ、うん!ありそう!そうなんですよね!!おれもそう思ってて… え!?(花島家の埋蔵金は確かに自分の予想とも重なる所があったから同意は早い。しかし行ったり来たり、発した本人程テンポ良く切り替えられなかったのは、その言葉があんまりにも嬉しかったからだろう。口に手を当て、爛と光るどんぐり目を更に丸めてから大きく破顔すれば)えーーー!?嬉しい!!ねえなんでなんでっ?なんで僕とだと有意義になりそうだと思ったんですかー?!(ビーチの砂浜に踏み込む足取りは砂上とは思えぬ程軽く、弾むように彼女の周りをぐるぐる回り、その顔を覗き込みながらなんでなんで?)あっ、候補その1はあそこですよ!(思い出したように、人気のない十数メートル先の岩陰を指差した。)
秋吉かもめ 07/21 (Tue) 08:16 No.17
(行く先を存ぜぬ爪先は一歩後を追従し、ご機嫌な太陽に気圧されるようにして細めた眸は少年の動揺のみを確かに捉えた。陽光を吸収してまろまった瞳に、惜しむことなく全面に押し出された喜色に、澄まし顔で宣った一言は遅れて羞恥を導き出すに至る。顔周りに僅か残した後れ毛を指先に巻き付けて、敢えて熱を帯びた砂浜に視線落としたとて逃避叶わず。何の変哲も無いことが解の癖にへそ曲がりの唇は覗き込んだまなこに答えられないから、蛇足みたいに揶揄う口吻となる。)んー?さあ?なんでやろ?……くるくるしてると、秋吉、わんこみたい。猫か犬かやったら、犬って言われへん?(涼しいかんばせは汗ばむ額にそぐわないけれど、彼の人差し指の延長線上を追随したなら成る程と首肯ひとつ。シャベルを担ぎ直して候補その1に向かう足先は迷わず、人目につかない岩場の隙間を縫う。適当な場所にあたりをつけたなら、)よし。ここほれわんわん。てな訳で、ここほるで、わんわん。(ザクッ。耳障り良いシャベルの沈む音は軽快に続き、現時点お宝にぶつかる気配はない──か?)
巽志真 07/21 (Tue) 21:04 No.20
あっ、逸らした!(有意義な理由が犬or猫話となるなら、不満げに眉を寄せ口を尖らせる様を隠さない。しかしそれも第一の目的地へと到着するなら、彼女の号令に合わせてわんわん!大喜びでその場にしゃがみ込みプラスチックのスコップで掘り進める──が。)うーーーん、見つかりませんね……(額の汗を手の甲で拭いながら立ち上がれば、周辺を見回した後に相棒を見)よし!次行きましょう!街の方にも候補があるんです!草が生えてるところなんですけど、変にそこだけハゲてて(掘り返した穴を元通りに埋め直したところで、早々に切り替えプライベートビーチを後にしようか。次に向かう先は街の外れにあるヤシの木の林として)巽さんなら宝物はどういうところに隠しますか?おれは、人気のないところが定石かなって思うんですけど〜逆に賑わってるところもあり得るかなって…(街道を歩きながら、すれ違う現地の外国人を横目に傍へ)あっそうだ、こないだ御子柴さんから巽さんの寝顔写真を送ってもらったんですけど、すごく可愛かったですよ!写真を加工し合って遊んでたんですけど…ほら!(ポケットから取り出したスマホで画像ロールを開けば、ピンクがかったふわふわフィルターにキラキラの加工が施されたあどけない寝顔写真を本人に見せた。)
秋吉かもめ 07/23 (Thu) 11:47 No.29
(周囲に掘った土を無造作に放つとて埋蔵金の気配は訪れず。首筋に滲む汗を土の色ない手背で撫ぜたなら、前のめりの体躯を起こしたのは他ならぬ相棒の一声だった。)お、それは怪しい。じつに怪しい。(掘り返した部分を足踏みで整えたなら、人通りのある道を我が物顔でシャベル担いで行くことに迷いなし。南国の特徴とされる木々に囲まれたなら、陽光の傘となるから額に滲む汗が引いただろうか、澄まし顔は僅か眉顰めて思案投げ首。)わたしなら、簡単に辿り着けへんところ。海の底とか。………泳がれへんけど。(所論は自身の弱点で果たせぬことが脳裡過ぎって肩竦めるけれど、差し出された液晶画面を覗き見て、1・2・3。停止。)───。(唇より先、二枚のてのひらが視界とスマホを間を遮った。)このキラキラ加工とピンクでただの巽志真をメッチャいい感じにしてもらってて、逆に恥ずかしくなった。営業妨害。(可愛さを売りにしている算段は元よりなかったからこその羞恥だ。恨めしげな口吻に加えて耳朶が日焼けと異なる朱を彩ったから、ちぐはぐさが露見する。)よし。ここやな。(ハゲた地面にサクッとシャベルは埋まって、またしても土との戦いが今始まらん。さりとて今回はたったひとつの意趣を擁していたから、彼の目を盗んで現地のショップの包み紙を土の中にさも最初からあったように落として、少しだけ土埃をかぶせた。中身は水兵の格好をしたカモメのキーホルダー。さて、こちらがわざとらしく声をあげるが先か、彼のスコップの先端が当たるが先か。)
巽志真 07/23 (Thu) 14:35 No.30
海の底!確かに…!!分かってても辿り着けなかったら手に入れられませんもんね……あっ、巽さんも泳げないんですか?(絶好の隠し場所に感心しつつも、少しの間の後に添えられた巽志真の新情報に反応すれば再び彼女の顔を見て「おれも!」と笑った。見せたスマホの画面が沈黙数テンポ置いて掌により隠されるなら、丸めた瞳が瞬き数度、朱色の全てを覆い切れていないもう片方の手の甲越しに見つめ)あははっ!耳に赤いフィルターかかってますよ♪(伸ばした人差し指の先で他より少しあったかい耳朶を軽くつつきながら揶揄った。)ここ掘るで、わんわんっ!(先程の彼女の合図を気に入ったのか、真似た訛りはエセだけど楽しそうに弾む。中々手応えにありつかないまま掘り進めれば、一つの不安要素の膨らみと比例するように眉尻が落ちていく──が、)? !!?あっえっ!はっ……たっ 巽さん!!!わっわっ(何度目かの土をかき分けた所で、おもちゃのスコップが何やら小さな紙袋を見つけた。緊張に焦り名前を呼びつつ慌ててスコップをそこらに置き、手でそれを掘り出せば)なんかあった!!!なんだろう!?……な、中見てもいいかなあっ!?いいよね!?……うわあーーーー!!!(匂いを嗅ぎ、危険な物ではなさそうだと判断。恐る恐る中身を覗き込みゆっくりと取り出せば、その正体にまた声を上げた。)キーホルダーだ!カモメの! カモメの!!?(指先にぶら下げ彼女に見せながら口に出し、思わず二度見。)
秋吉かもめ 07/25 (Sat) 08:05 No.44
うん。けのびはできる。秋吉も?(水泳教室で喩えるなら入学初日レベルだが同士と分かれば伝う声に抵抗は滲まず、繕う程度には内緒話を装った。液晶画面は一瞬垣間見えたのみだがしかし、羞恥の持続効果は非常に高いらしい。つんつんと彼の指先が触れたところから波紋が広がるみたいに今一度朱が灯って、視界を遮った筈の掌は戦法変更のち耳殻まるごと隠した。開始のホイッスル代わりとなる彼の声音は青空と同じく心地良く、シャベルは機嫌よくすいすいと土を掘って掘って、そして。)おっ?なんやなんや。(白々しさ上等で彼の背越しに「中、見てみよ」と催促にも興奮にも似た口振り。仕掛け人の癖して面構えがやけに雀躍を彩ったのは隣の少年の反応を心待ちにする底意の影響だ。)え~~?ほんまやん。秋吉に見つけられるの、待ってたんかな?かもめ。(空を自由に飛ぶ鳥を示すようで、彼の言葉を復唱するようで、彼だけの特別な名前を呼ぶようで、その三文字は少し擽ったい。彼と喋喋しく小首捻る少女の間で白い鳥は上々とばかりに爽風に揺れる。)──たまたま。売ってるの見かけて。かもめや!って思って、それで。誕生日も近かったなって思い出して。(普段は饒舌な其れも、決まりの悪さから的を得ない。行き場を失った視線は無意識に彼の双眸を捉える。「かわいいやろ?」は有無を言わせぬ横暴さと共に、受け取ってよが云えぬ天邪鬼の代わりとした。)
巽志真 07/26 (Sun) 18:20 No.54
うん!水に顔はつけられるんですよね、でも動くと沈むの……っあーでもおれ!ここいるうちにダイビングしてみたいんですよね!海の中見てみたくて!やっぱり泳げないとダメかなあ?どう思います?(恐怖心もなければ、ただ物理的に泳げないだけのカナヅチ。目線の高さを揃えるように腰を屈めて交わした内緒話も、また一つ脳みそに滑り込んできた願望に好奇心を支配されてしまえばボリュームは再びぐんと上がり。なんてご縁だと指先に摘んでぶら下げたカモメを輝く瞳で眺めるけれど、傍らで聞こえる落ち着いたトーンが短い一文をぷつぷつと並べ始めるなら、何度目かの往復でその視線は彼女の瞳と交わり止まった。瞬き数度、その幼さ抜けないまんまる目はサプライズを察し更に見開かれてから)巽さぁ〜〜〜ん……仕込みましたねぇ……?(向けるジト目は口元の緩みも隠せていないハリボテ。それもほんの3秒で解ければ、くちゃっと潰した眦と眉根の寄った年相応の笑顔で)ありがとう!ワクワクした!えーっいいないいなっおれも巽さんに何かサプライズやりたいっ!タツミシマ…タツミ、シマ……シマ………(かもめにカモメをくれたみたいに彼女の名前を幾度か呟き思案するが、興奮でいつもより頭の回転が鈍め。スコップで何もない土をがりがり手遊び程度に削りながら徐に続けた。)ねーちょっとだけ格好悪いお話してもいいですか?
秋吉かもめ 07/27 (Mon) 23:02 No.79
わたしも魚とかサンゴとか見たいから調べてん。ダイビングはカナヅチでも水に顔がつけられたらいけるねんて。物理的にウェットスーツが浮くし、ヒレもあるから。ちょっと怖いけど…。…行く?(前情報が頭の引き出しにあったのはまさしく自身の願望と弱味の妥協点を探したことがあるからだ。つまみを回したみたいに声量をあげた少年に呆気にとられたのもほんの一瞬、考えるより先に口許は緩むが、withを素っ飛ばした誘い文句はじつに優雅さに欠ける。)必殺仕込み人・巽と呼んで。(とか何とか涼しいかんばせでべらべらと宣うけれど、)どういたしまして。…聞いてるだけでゲシュタルト崩壊しそう。タツミシマ。(繰り返される名に一抹の花恥ずかしさこそ抱いて、なかなか下がることのない眦も感情隠しきれず彼の指先で風に揺られて楽しげなかもめだけを捉えた。さりとて、自身に手向けられた問いを無碍にする心算は皆無であったから、その頃には双眸に彼の姿が反映される。)ん?たぶんなに聞いてもかっこ悪いとか思わん気がするけど。それでも良ければ何でも。(無意識に頬をかいた人差し指のせいで、日焼けとは此まで無縁だった顔に土埃の茶色がついたことも厭わぬ程には彼の言葉の続きに傾注して、二本の腕が膝をまあるく抱え込んだ。)
巽志真 07/28 (Tue) 11:52 No.85
そうなんだーー!?ですよねですよねっ勝手に浮くもんね!?えーじゃあさ〜 っ!!!また遊んでくれるんですか!?(打たれた先手に輝く瞳は顕著。品詞が一つ欠けたところで流れからニュアンスを察するのは容易くも、態々返答を欲しがった思惑は果たして緩んだ表情から窺えるかどうか。疑問符を添え)タツミもシマも少し珍しいですよね。カモメが言えた話ではないかもしれないですけど。(平生山なりに弧を描く双眸も、人の事も言えなさそうであれば浅い角度で眉尻を落とした丘程度の緩やかな笑みとなる。そのまま首裏を情けなく掻けば)ちょっと焦ってたんですよね〜…出発するときに巽さんが、おれとなら有意義だって言ってくれて、嬉しかったけどでも、思ってたところになかなか見つからないから(一旦言葉を区切れば、カモメのキーホルダーを彼女の顔の前にぶら下げ、催眠でもかけるみたいにゆらゆら左右に揺らしながら唱えた。)巽さんは秋吉とまた遊びたくな〜〜る。意義がなくても遊びたくな〜〜、れ! あ、ほっぺ土ついてる、はは!
秋吉かもめ 07/29 (Wed) 20:40 No.102
えっ、もちろんそのつもりやったけど。秋吉はちがった?(大仰に仰天を装って掌を口許へ押し当てる。彼が欲してくれた返答と信じてやまないから、此方も疑問符を付して解を強請った。さりとて彼が息を区切るその時まで、傾聴の姿勢を崩すことはない。ふたりのあわいには彼の声と少し離れた海の漣だけが響く。最初こそプレッシャーへの弁明を紡ぐべきか思案していたまなざしも、振り子のように揺れた水兵に奪われれば弁明より伝えたいことが出来ていた。)あ~あ。絶対またすぐ遊びたくなっちゃう。ウザいくらい遊んでってせがんじゃうかも。この催眠術解く方法ちゃんと準備してある?(夢見心地でもなんでもない自分の意思の癖して、素直に左右を追いかけた双眸に責任の所在を押しつければ、口許からはいつになく朗笑がこぼれる。手の甲で頬を拭う所作と共に立ち上がれば、伝え損ねていた意義は自然、唇を割った。)こんなけ楽しかったら充分有意義やん。それを予見してただけ。千里眼・巽。(親指と人差し指でつくった輪っかで片目はまるっと千年先までお見通しを嘯いた。シャベルを抱えて徒行する道すがら、)次はダイビングしてお宝さがそっか。(次をせがむから、まだ暫く催眠は解けそうにない。)
巽志真〆 07/30 (Thu) 20:22 No.115
(一致した意思を改めて言葉で聞くことが叶うなら、嬉々として笑みを添えた「両思いですね♪」を何よりの返事としよう。実際の効力はさておき、彼女の視線を奪えたカモメを捕まえれば手の平に隠した。一見言葉遊びのような戯れを思わせる切り返しに、思わず声を上げて笑えば)解ける必要あります?(端的に一言のみ、朗らかに上がる口許を認めれば一層幼く笑みを深めるだろう。そこらに転がっていた細っこい木の枝を拾って、土にガリガリ描き始めるのは、彼女と次にやりたいことその次にやりたいことその次の次、次の次の次。催眠の駄目押しみたいに並べていきながら、やがて立ち上がる彼女を見上げ、続くように共に腰を上げて)流石巽さん!見る目ありますねっ♪ っく〜〜サルベージしちゃいますか!!(次回のターゲットは海の底。先程得たばかりの情報をとっておきの旨味みたいに「なんなら巽さんの宝物も隠しちゃいます〜?」なんて企むようなイヤシい笑みも添えながら、手の中のカモメをポケットの奥にしっかり仕舞った。)…ところで巽さん。この先もう少し歩いたところにヤシの木が集まってる所があるんですけど、一本だけ他より小さいのがあるんですよ。気になりません?(ぼくとわたしの有意義なトレジャーハントはまだ続く。)
秋吉かもめ〆 08/02 (Sun) 18:42 No.158
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