うん。ありがとう。何回言ってくれてもいいよ。（出会い頭、挨拶よりも先の言葉に思わず一笑したもの受け取るなら欲張りが顔見せる。明かされる裏事情に関しては耳を傾け、弾む声の示す先を辿ろうと頭を傾けた折には首元のヤモリが主張するよう揺らめく。）あ。ほら似合ってんじゃん、俺の言った通り。今日を見越して選んで正解だったな。写真、みんなの見た？（知る輝きを見つけて偉ぶった物言いでも喜色ばかり笑みに滲む。過去であっても記憶のほど近い場所にある過日を掘り返した出で立ちは、ブラウンTシャツに黒スキニーとあの日の華やかさはない。）…言ってからてか、合流してから気付いた？目つむっときゃ良いなら寝るけど。（まるで今日が9月22日みたいに浮き立った様を映す目尻は笑ったまま、いつもくれる指摘を彼女に向けた口角は上がった。代替案の実行は、並び立ちながら手すりに掴まる現状がどうであったか物語ってくれよう。畳まれていく指を眺めつつ、問われてから考えを巡らせた所要は数秒。）ハイスピード。んで体動かして昼食って、ケーキっぽいなんか。俺が好きそうって、昼はからあげ定食？まあ清水さんとなら何だっていいや。（勝手に付け足した順回りは小さい希望程度に、行き先の憶測も降車駅までの会話目的として。して次なる駅がそうとなったら首を横に振って。）ない。レンジャーとかがよくショーやる場所って記憶はある。清水さんは？（ヒーローショーの印象を伝えた後におうむ返しで無事降車したなら、彼女任せの足先は歩調を合わせ。）

見えた。みんな上手く撮ってるてか楽しんでて何よりだったけど。そ、割と簡単に付けれたわ。兄貴と妹には珍しいってしつこく言われた。（各々取り組んだ提出物に対する感想を保護者目線で落ち着けたなら、幼児染みた口舌の行末は直接肌に触れるヤモリを指先で触り。見せ付けるよう掬ったまま、対して面白味なくも明かした身内事情は優越感の隙間からふと。彼女を限定とした無条件への真意は本心も、あの日の仕返しも半々に存在していた故、幾度と見せてくれる笑みが今ばかりは物足りず、挙句の果てに冷静分析受けてしまえば空疎な手応えを露に視線を向けた。）ドキとかは別にしなかった感じ？じゃあ気にせず金使えて清水さんとなら何だって良いに修正。飽きてはないけど、なんか俺さ、清水さんに言われてからエビ好きになったような気がする。いいよ、食べ比べするか、こっそり。（刷り込みとでも言うみたいな口振りは、しかしただおかしくて目を細めたまま自覚と発見を勝手に当事者とした彼女にご報告。一も二もなくの選択こそそんな心地を語る。目線を追った先の絶叫アトラクションに対する恐怖心は一切なく、高揚が伺いに間置かずで。）ヘーキ、むしろ好き。え？どれ。見てなかった。（阻止する手を退かす試みは戯れ程度に短時間で済ませた後、めでたい一発目の厳選は妙な真剣さを帯びつつ。）この、サンダードルフィン。うし行くか。（決まれば看板前から離れ、目玉でもあろう存在感ある骨組みを目指してまた歩き出す。）清水さんこの前夏好きって言ってたけど、今年の夏はどうだった？

彼女に貰った。（語弊有で事実ない答えのたまう顔付きの冗談無しも「言ったら誰だってうるさいから無視して来た」のオチを言う頃には笑った。彼女の観察眼には）知ってる、俺が自分で書いたんだし。これで俺がアクセジャラジャラし出したら戦犯は清水さん。（滑らす自覚に連れた責任転嫁もお気に入りの内であるから軽々しい。軌道修正に見せた表情が本来の望みとならば、深めた笑みはがきんちょと表すに相応しいだろう。）まあけっこう適当だし言ってから気付く事ばっかだし。（肯定も否定も語らぬ口は彼女との時間を振り返るだけに留め、困れば良いとの心理が成功と解釈した後、ひとまずの終止符を打った。何重層と厚み増す時間を追懐する今だって重なり増えていく。悲鳴の許容を首肯で示す折、前置きなしの攫いが無自覚とも考えられる軽やかさに目弾き落とすも応えるように力を込めた。）俺もおんなじ。それ以上。誕生日に絶叫乗るなんて思ってなかった。（何の含みなく下げた目尻に年相応の笑みを映して、バースデー特典とした特等席に背を預ければ猶予なんてほぼゼロ秒に等しいけれど。）すげえワクワクしてる。はは、やば、楽しい。（そうして空に近付く道のりは「晴れたな」「雲ひとつない」だとか指差して目論んだ談笑も、急降下とともに叫び声に一変。大層楽しげに時に笑いながらの凡そ3分を終了させたなら）清水さん曲がってる。（ずれたヘアゴムの位置を不慣れ故に直しながら）次どこ？

持ってないって。根に持ってんのは空港の炭酸…もサマリンだけって話だっけ。懐かし、清水さんの印象あの時とそんなに変わってないけど。（確かにあの一幕を辿るなら未だ鮮烈に鼓膜震わす感覚を覚えるが、くすぶりとは違う胸中に緩く頭を振るった。根に持つと言い表すに相応しい出来事を振り返りつつ、夏空のように屈託なさはあの日から変わらないと語る口元に細い笑みが浮かぶ。抓られる衝撃にだって眉一つ動かさない慣れの染み付きは喜ぶべきなのか。）清水さんこそ、俺のほっぺわりといじめてない？抓られてない箇所なんてもうないでしょ。（それに相応する猪口才を棚に上げては真っ直ぐに彼女を見る。回数なんて片手で数えられる事実もついでに葬って。中々熱が引かなかった手の内は、しかし急降下急上昇を繰り返す車体にて空に伸ばせば綺麗に吹き飛ばされたものの、久しい絶叫に申し分ない。勝手に直したがった指先の着地は結局自己満足に見栄え整ったかは不確かのまま、彼女のお礼を受け止め。）いーえ。セグウェイより体動かすローラースケート、良いじゃん、面白そう。すげえスピードでぐるぐる回る清水さんが想像出来た、ローラスケートやりたかった？転んでも自分で立てる？（直前に明かされるシステムに心地上々と二つ返事で次なる遊び場へ。道すがらの問いは本日のプランを掘り返し、幼さ前にしたみたいに確認は茶化しを交ぜる。そうして腰を下ろして履き換えた後、彼女の起立を見届けてから徐に手を伸ばす。）立たせて。んで俺引っ張りながら滑ってみてよ。誕生日様です。

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