夏休みの課題で橘鷹観察日記つけるわ、続けねーけど。

(某日の朝食風景にて大多数が冗談で済ませた案件を正直に試そうとしている人間が約2名存在した。『わからないから試してみる』『頼まれたからやる』単純明快な行動理念に突き動かされ、実行に移す少年達における最大の不幸は止めに入る常識的な人間がいなかったことであろう。――基本、朝餉に間に合えば良しとして、不規則な時間で目覚める南の島ライフだったけれど、今朝だけは違った。実際日によっては気温も日差しも危険度を増すから必要性も感じ、地元のスーパーで大袋に入った塩タブレットを前日購入。依頼人に報告は必要と考えちゃんと事前承諾も得て迎えた薄明の時。ベッドで眠りにつくルームメイトの側に静かに近寄り顔を覗き込む。どうやって何をもって用意したのか知らないジャストサイズのつっかえ棒が彼の口にフィットしている。躊躇う理由を持さぬなら10円玉サイズのタブレットをその舌部分に触れるよう放った。即座に棒を外して待つこと数秒、変化がない場合は彼の両方を揺すり起こし、)……なあどうだった?感想を3文字以内で。(やがて布団横に両手添え尋ねる結果。真直ぐに結んだ唇は未だ静けさを保てている。反応を確認して気持ちの良いモーニングを迎えられるか否か。実験は現場で起こっている。)
上埜新太 07/26 (Sun) 19:59 No.56
(口につっかえ棒なんぞして安眠できるのは馬鹿だけだ。好奇心は猫をも殺すと言うが、好奇心は馬鹿も殺そうとしている。ヒットマンだ。危機管理能力がぶっ壊れているが故にこのような愚行も辞さないわけだが、良い子はけして真似をしないでほしい。いつものように寝付き100点満点の爆睡をカマした男は生きたまま朝を迎えることが叶い、二人三脚のルームメイトはつっかえ棒が喉につっかえたダサい死体の第一発見者にならずに済んだ。彼の食指に摘まれた塩タブレットを無防備な口が受け入れると、すぐさま支えが無くなりタブレットという名の時限爆弾を口内に閉じ込める。モゴモゴ…と違和感に口を動かすが起床の気配はない。揺さぶられてようやく覚醒し、)おは………、  ブヘェーーーーッ!!!(爆発的な起床、十数年感続けてきいた起床で初めての味わいに朝一番の大声が出た。溶け出した塩分が舌を覆い、抜けきった炭酸飲料を飲んでいるような歓迎したくない感覚。ぶえ~おえ~と自分の口内に参っている最中、向けられた問いは反射を求められている気がして)3文字以内!?塩!!!!(だろうな、でしかない所感が飛び出す。ここを現場とするなら朝食の席が会議室だろうか。)うえっ…おはようあらた…。僕の寝顔はキュートだったか…。(渋い顔でガリガリ…とタブレットをかじりながら。)
橘鷹銀河 07/27 (Mon) 22:56 No.76
(設置した塩の地雷が爆発するまでのいっときを待つこと無く、無理矢理起床を催促した果て。)うっっせ……!(成果を確かめる頃には戻っていたが、間近で炸裂した盛大な噴出音には、上半身仰け反らせ堪らず顔を顰めた。キーンと耳鳴りが生まれては走り去っていく。)だろうな。(捻りのない簡素な相槌もまた素早く。最大瞬間風速を記録した目覚めを過ぎ、明らかに爽快感とは無縁な反応を前にしながら遂に静けさの防波堤は崩れて、)ぶっ、おは……、いや、お前の顔をそんなに長く見てないから知らねー。けど起きた顔はおもしろかった。写真撮んの忘れて悔しい。つーか気づいたな、流石に。(じわじわと湧き出しそうな笑声を、口に当てた手の甲で抑える。しかし今回の目的は彼の様相を見て己が満足することではない。切欠を覚えているなら仕切り直しとばかりに姿勢をやや正して、過日の物言いをなぞる。平静を装う唇は歪んでいる。そうして2人の間響いていた、タブレットの砕かれる音が消えたならば。)おつかれ橘鷹。水。あと口ん中だけアポロ。(淀みを消した、ミッションを達成したかのような涼しい顔で、用意していたミネラルウォーター入りグラスを差し出そう。ついでに今日はこれで我慢の甘味も添えて。最終的な口直しになる朝食の場で、話題の中心はいつものごとく美味しいご飯だろうけれど、件の報告の際は漏れなく被害者と共に発言させていただく予定だ。)
上埜新太〆 07/29 (Wed) 16:57 No.98
(寝起きは断然良い方だが本日の強制起床には珍しくもまなじりは寝ぼけたように重くたわんでいる。数文字の省エネ極めた応酬ののち、)くっ…。寝起きで頭が働かないからか当たり前の事しか言えないのが悔しい………。だがしかし「何の話だ?」とはならずに安心した…僕の記憶力も捨てたものではないな…。(徐々に意識の靄をほどいて覚醒に近づいていくすがら、むしろ覚えてないほうが問題だと言うのに大真面目に言ってのけることさえ寝ぼけ頭のせいにしたい。タブレットを噛み砕く音に混じる彼の笑みに似た吐息が、橘鷹の目覚ましになる。自由をえた表情筋が驚愕の形をつくり、)…折角僕の寝顔を見るチャンスだったというのに…!?しかもそんな写真を撮ってどうするつもりだ、会いたくなったら見るだとかロマンチックなことをするつもりじゃないだろうな…?(❝んなわけあるか❞が真面目に口をつく。上埜を見ながら「流石に気づいたな、僕の印象は変わった?」と、気付かない未来だって有り得るくせに調子の良い優り顔が浮かぶ。口内のタブレットがすっかり消えたとてしょっぱさが 味覚に爪痕を残していったけれど、労りと共に差し出されたグラスで文字通り水に流してしまおう。)ありがとうあらた!いただくよ!準備がよくて驚いている!…あ!アポロだ!?(ひと仕事の後の甘味は格別で、素直に目を閉じて食べれば大満足の単純男。実験結果の発表時に切り出す「あらたに寝込みを襲われて…」が語弊でしかなかろうと、テーブルにつくまでは彼とつくった楽しい目覚め、上機嫌が途切れない。)
橘鷹銀河〆 08/01 (Sat) 01:35 No.131
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