（海岸沿いのレストランで最高の夕食を過ごしたあとも、まだまだ8月25日は終わらない。今日中に帰ってきてという同室の彼女のお願いを当然叶えるべく――むしろ日にちが変わるまでにまだ数時間はある――夕食をともにした友人と別れてからはまさしく文字通りスキップしながら廊下を進んだ。鼻歌まで歌い出しそうな雰囲気のまま扉を開けた途端に部屋の奥から近づいてくる元気いっぱいなお祝いの声に自然と両手が持ち上がって万歳状態。祝われる側の声だってつられて大きく明るくなるもので。）心ちゃ～～～ん！ありがとうございます～～っ！（言い切ったところで自分の声が廊下に反響したから慌てて部屋に入って扉をきっちり閉める。拍手を返しながら部屋の奥へ進めば山ほどのお菓子に見覚えのありまくるジュースのボトル、メッセージ付きのコップがお目見えして目を丸くした。「えっ、すごい」と口から自然と零れ落ちた感想を空気に溶かしながらぐるぐるとローテーブルの周りを一周して、）お菓子deパジャパ！！やばいですこれ絶対に楽しい～～！　はいッ、着替えてきます！（びしっと敬礼付きの返事とともにばたばたと着替えたパジャマはこの南の島滞在のために購入した半袖の水色パジャマ。23時59分59秒までといわず、眠気に耐えかねてローテーブル周りで寝落ちするまでどうぞ。締め括りを彼女と迎えているのに今日という日が良きものにならないわけがない。16歳始まりの日の終わり、Chamomileにはけらけらと笑いが響き渡っていたことだろう。）