ミコ、今日は楽しい日になった?

(朝6時半、おはようの挨拶を何時もとなんら変わらず交わした。朝食とって何食わぬ顔して皆に紛れて「おめでとう」と告げた。彼女が出掛ける準備をしているなら、「わたしは今日はのんびりしてよっかな、暑いし」と大きな伸びをひとつした。斯くして彼女を見送り、扉の鍵が閉まる音がしたならばそれこそがほんとうの始まりの合図。)おかえり。(ガチャリと鍵開く音がしたなら、それがパーティの幕開けだ。木製テーブルには現地のポテチやチョコレート、クッキーにくわえて過日電話で挙がった塩味のお菓子だって並んでいるし、シンプルな部屋は折り紙でつくった輪っかのチェーンで本日限定のカラフル。彼女の明るさを真似るなら、きっとこんなものじゃ足りないけれど。)ミコ、お誕生日おめでとう。まだ祝われる元気ある?あって。お願い。(懇願よりは強欲として響いても構わない。そうしてひとつ紙袋を持ち出したなら、何でもないみたいに彼女の前に差し出して。中にはモールで見つけた、ベビーブルーにシルバーラメの混じったネイルが一本。)ミコの髪とおんなじ色。ここの朝の海みたい。(斯くしてジャンキーな佳味に舌鼓を打つあわい、煌めく夏の正体を答え合わせするみたいにとっておきの時間がそこにある。)
巽志真〆 08/21 (Fri) 22:11 No.453
(朝起きて、彼女と最初に挨拶を交わす生活もすっかり馴染んだ8月21日。朝食の最中に伝えられた祝福には言わずもがな「ありがとう」と笑って返した。出かけて友人たちと会って、いつもと何ら変わらず遊んで食べてまた遊ぶ。心地よい疲労と共に部屋に帰った。)ただい……あらっ!?(すると部屋の様子が朝とは様変わりしていて目が点と化し、ぼけっと棒立ちになった。テーブルを埋め尽くすのは少女の好きなお菓子類ばかり。しかもどこで調達したか日本から持参し忘れた菓子まであるから驚きで口が開きっぱなしそして部屋を彩るカラフルな飾り達は彼女の手作りに違いない。)ありがとう!朝も言ってもらったし、二回もお祝いされるなんてすっごく贅沢ね?もちろん、元気は売るほど余ってるわ。…というより、素敵なサプライズのおかげで元気になっちゃった。一緒に食べましょう!実は今日は私が帰りにアイス買ってきたの。バニラとチョコ、どっちにする?(懇願も強欲も大歓迎だと破顔した少女は片手を挙げて袋を見せる。それから差し出された紙袋を受け取り、中を見たなら美しい色のネイルに息を呑む。)わぁ、綺麗な色…!こんなに私好みの色を当てるなんて…名探偵志真ね!…ふふっ。それで選んでくれたの?嬉しい。たっぷり使いたいけど勿体なくて少しずつ使いたい気持ちもあるし…これは悩ましいわ…。(彼女の準備してくれたご馳走に氷菓も加えて、ジャンクな魅力にあふれた菓子を心おきなく味わうとしよう。日本で食べるよりいっとう美味しく感じられるのは、彼女の真心の力に違いない。)
御子柴ともり〆 08/23 (Sun) 04:01 No.474
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