砂の城製作プロジェクト始動ですよ、高橋くん。

(連絡して伝えた通りの土曜日のお昼過ぎ。約束相手へ部屋から一言電話をかけた後にハウスキーパーの彼女から借りた一通りの道具を持って別荘のプライベートビーチへ降りていく。半袖の青いTシャツとデニムのショートパンツにビーチサンダル。三つ重ねにした大きさ違いのバケツの中には大きめのスコップが二つ、プラスチックカップも二つ。水分補給も怠るべからずとハウスキーパーが道具とともにくれたスポーツドリンク二本も抱えながら波に攫われないような場所を見繕えばよっこいせと道具を下ろした。)うーん、待ってる間にちょっとやってみるか。(一番小さいバケツに海水を汲んできて近場にセッティング。そして今度は一番大きなバケツにスコップを使って砂をざくざくと入れていく。たまに水を手でカップで掬って混ぜてスコップで叩いて固めて。無心でそれを繰り返しバケツいっぱいに詰めてから、)よっ、っと。……おっ、いい感じでは?ないでしょうか?(一気にくるっとひっくり返し、底をスコップで軽く叩いてからゆっくりとバケツを引き上げた。端が少し欠けて落ちていったが思っていたよりきれいな形を作ることができたことに目を輝かせながら立ち上がりぐるぐるとその全体を確かめる。さてここからどう城にするか、全体像を妄想しながら砂の城製作プロジェクト副リーダーの到着を待つことにしよう。その姿を見止めたなら大きく手を振って出迎える心づもりで。)
琴平るい 08/16 (Sun) 22:01 No.389
(自室で確認の電話終えれば、オレンジのサーフパンツと白Tシャツをチョイスした砂まみれOKの恰好に、あまりの暑さに思わず現地調達した黒字にSummeringと虹色細字で刺繍されたキャップをきゅっと深く被る。黒クロックスが灼熱の砂を踏みしめるより前、通話終了後に抱いた懸念により、朝食の美味しい彼女へ道具の貸し出しを申し出たが先客があったとのことでどうやら杞憂に終わったらしい。既に道具散らばる砂の上で山中心にぐると確認するように回る彼女を見止めた。どうやらもうプロジェクトは開始しているみたいだ。)進歩はどう?リーダー。(出迎えを疑問で返したなら彼女の隣へ移動し、早速座り込んだ。きっと進歩を聞くと同時、視線を砂山へ移せば答えは明らかだろうから)大きいお城ってどれくらいのがいーの?これ土台だけだったら小さいよね。あと2個?3個?…4個とか…?(常識の範囲を謳っていたが経験なければそれがどの程度かも測りかねる。リーダーの反応伺うよう探り探り可能性を口にしつつバケツに砂を入れていく。)というか用意とかありがとーね。言ってくれたら手伝ったのに。(ドリンクさえ用意されている周到さを目の端で捉えては感謝を先に述べた。「これ巨大プリンに見えてこない?」とバケツ砂山を差し戯れも一つ。)
高橋凌 08/17 (Mon) 11:19 No.398
(ビーチに足を踏み入れたときはいつも涼を求めてすぐに海際まで寄ってばしゃばしゃと足先をつめたい水に浸けてしまうから、陽の光を浴び続けた乾いた砂の上に立ち続けているとこんなにも爪先から熱くなるのだと初めて知った。ビーチサンダルは拘束力がゼロに近く気楽だが、その分防御力もゼロに近い。容赦なく足裏に入り込んでくる砂にあちち、と独り言零し始めたころだった、彼の姿を見つけたのは。)とりあえず何も作れないような悲劇は回避できそうな気がしていますよ、副リーダー高橋くん。(隣にしゃがみこんで記念すべきひとつめの山に視線を向けながら、うぅんと首を捻る。夢はどこまでも大きく広がるが実現しなさそうなものを夢見て駆け出すほど向こう見ずな性格でもなかった。)3段くらいは重ねたいところなんですが。……あ、下から5個、3個、1個と重ねていって周りを装飾したらお城っぽくなりますかね…?(すでに作られたひとつめを生かした配置にして指先でぐるりと円を描く。一段目のイメージは桜の花びらのような配置である。同じくバケツに再び砂をざくざくと入れていきながら、)いえいえ!言い出しっぺは私ですので。飲み物はマリリンさんがくれたんですよ。確かに倒れた原因が『砂の城を作ろうとして熱中症になった』だと死んでも死にきれないなって……。(しばらく笑い話のネタにはなりそうだけれども。「そう言われるとプリンが食べたくなってきました」とは何とも短絡的な思考回路の成れの果て。スコップで叩いて砂を固める動作には早くも慣れてきた気がする。)
琴平るい 08/19 (Wed) 21:35 No.424
何も作れない悲劇、どーやったら想像できるの。それ俺たち大分無能の幼稚園生だよ。(役職付きの呼び名に似合わぬ心配事に彼女の小心っぷりが現れたかと眉寄せて小さく笑う。されどリーダーに見合う城の構想5個発言には一瞬ぎょっと目弾くも、くるっと円描く動作を捉えれば城像が違うことを知って安堵の呼気を吐く。)美術のセンスないからかな、すごい横並びの平面的な城想像してたよ。アンタのすごい立体的なお城になりそーだね。ディティールも気にする?(水と砂を混ぜながらバケツで固めた2個目が完成。よ、っと先刻彼女がまぁるく描いた箇所へバケツ引っ繰り返せばなかなかどうして「うん、いい感じ」)さすがマリリンさん気が利くね。熱中症にならないよーにするために体もちょっと濡らしといた方がいーかな…?(海水入ったバケツから両手を尺のようにして水掬い、座したままよっと天へ放った。太陽光に反射してキラと光る水滴が不規則に緩く二人の元へ降り注ぐ。)……あ、ごめん。濡れてもよかった?(今更な確認は砂まみれの気概あるリーダーだから軽めに。「でもちょっと気持ち涼しくなったね」と濡れた体に潮風が頬を撫でるさなか、「終わったらご褒美プリンだね」とおやつに思い馳せた二人の手慣れた手付きは3個4個と続々土台を完成させた。)
高橋凌 08/21 (Fri) 14:12 No.449
ただ盛った砂に水ぶっかけて固めた山しか作ったことのない身としては不安がありましてですね。む、無能の幼稚園生になり果てなくてよかった……。(少なくとも年相応の存在ではありたい。分かりやすく驚愕を顔に出した表情を見れば己の考えがまさか突飛すぎるのかと焦るも、うまく意思疎通が図れたのなら合わせてほっと息を吐いた。)それ組体操のピラミッド的な感じですか?それはちょっとバランス悪そうですね。 3段重ねられたらかなりイイ感じになると思います!ちょっと周りに飾り付けとか、窓描いたりとか…?できたらいいなとは思ってますよ。(城のイメージが希薄だからどこまで拘れるかは疑問だが、”城っぽく”したい気持ちはある。「おっ、上手ですね高橋くん」とはめでたい彼のひとつめの山を見ての感想。)あ、確かに。もう既にあっついですもんね。(容赦なく降り注いでくる太陽の光がじりじりと肌を焼く。そんな中で急遽浴びた水は冷たくて予想以上に気持ち良かった。)大丈夫ですよもちろん!今日はもう砂まみれ水まみれ覚悟の上です。(まったく問題無しと笑ってみせて、「涼しくなりました、またちょっとしたらやりましょう」なんて涼の取り方を定めたりして。「完成したお城眺めながらプリンとは何たる贅沢」とおやつを楽しみに完成した土台の上に、さて2段目を載せるべく中身がいっぱいになったバケツをひっくり返そうとするその表情は至極真剣であった。そーっとバケツを持ち上げて無事に2段目のひとつめを飾ることが出来れば、)…おーーっ、うまくいったぁー…っ!
琴平るい 08/22 (Sat) 22:33 No.470
それ絶対中まで水浸透しないからトンネルとか作れなかったんじゃない?(新たな心配が浮上したが、男子と違って女子はトンネルまで作らなかったかもしれないと思えば無能の文字は心の片隅へと追い遣った。)アンタに空間能力?みたいなのがあってよかったよ。美術とか得意?窓描いたり飾り付けもセンスいるよね。(城っぽくこだわりたい旨を受け取れば「ちょこちょこ集めとこう」とそのへんから貝殻を一つ二つ見付けて琴平に見せた後、小さいバケツに入れておく。その間にもじりと照り付ける太陽和らげた作戦はどうやら功を奏したようで)よかった。というか砂の上も熱いし、バケツにちょっとずつ入れてくのも時間かかるし、このへん一体水浸しにしない?涼しいし作るのも楽だと思うんだよね。(案外大雑把なO型の一面覗かせた提案は受け入れられるか。砂・水まみれの気概があると確認出来たからの案はちみちみが性に合わぬわけではないが楽な方に流れる男の性格でもあった。いずれにせよ新境地となる二段目の砂山を慎重にね、と言いつつ見守り「お、すごい。いい感じ」と拍手送る。)……これ、あと2個乗せるのどんどん狭くなって緊張するね。(手早くバケツに砂詰め込みを終えれば「やる?」とプレッシャーの元を掲げ促してみた。)
高橋凌 08/24 (Mon) 13:40 No.494
えっ、よく分かりましたね!そうなんですよ、トンネル掘ろうとしたら崩れました。(無能の二文字が舞い戻る気配を漂わせていることに本人は気付いていない。バケツの中で水を混ぜる手法を得た現在は無能を卒業したと思いたいところ。)美術は得意…と言っていいのかどうか。立体作るのは得意な方だと思うんですけど平面的な絵は苦手で……この前犬描いたらたぬきって言われました。(なにせ両極端なのである。彼の言う空間能力とやらにはそれなりに自信があるものの、いざ向かう先が平べったい紙となると話は正反対。「そうですね、ありがとうございます!」と頷きながら自分も近くに落ちていた形を残している貝殻を拾い上げ入れておいた。)……確かに!それは一石二鳥というやつですね!?(自分では思いもしなかった提案にぱちぱちと数度目を瞬かせてから何と名案なのだろうと膝を打つ。単純作業が苦ではない質ではあるが、この灼熱地獄の上で少しでも楽が出来るというのなら乗らない手はなかった。従来通りの方法で作った二段目ひとつめを無事に終え拍手向けられたなら照れながらも満足げに胸を張って、)重ねていくたびにプレッシャーが増えていきますね…。(緊張を求めつつふたつめを差し出してくる姿に思わず笑み零し「次は副リーダーの番ですよ!」と差戻しを。無事に終えたなら周囲に水を撒き散らす算段だ。そうすれば残りふたつの作成も早いはず。)
琴平るい 08/25 (Tue) 23:07 No.522
はは、やっぱりやったんだ。俺も昔水分足りなくて崩れてショックだったから。じゃあ今は大分進歩だね。でもトンネル作るし立体も作るの得意だし……お兄さんとかいるの?(進歩に視点を変更すれば子供の頃の話だし、と無能は隅に追い遣ったまま。得意分野や昔の遊びにどこか男性的な部分が垣間見えれば何となく可能性に疑問を呈し、「たぬきって、」極端とも言える美術能力に軽く噴出した後)描いてみてよ、犬。たぬき描く方がぜったい難しいのに。(犬、と言いつつ最早たぬきを楽しみにしているような笑声で提案し、そのへんの木の棒を彼女へ託そう。もう一つの提案が二つ返事で受け入れられたなら「じゃああとで水ばらまき作戦だね」とりあえず現状のプリンをもう一つ完成させるまでお預け。容赦なく却下されたバケツを眉尻下げて持てば)やっぱりちょっと緊張するな…。(零した後、勢いよく引っ繰り返す。多少ズレはあるものの許容範囲だろうとした笑みを向け、行こっかと小のバケツは彼女へ託し、大中のバケツを持って海へ向かい海水を掬う。)1回でいい感じに濡れるかな。……あ、キャップとかも飾りであったら案外可愛くない?(波打ち際へ落ちていたペットボトルキャップを視線で指し彼女に目配せを。1個じゃ物足りんとし辺りを見渡せば何個かキャップをまた発見し、両手がバケツで塞がっているから「あれも拾っとこうよ」とリーダーへ指示出す副リーダー。粗方終えれば我らの城へ戻って水を砂へと撒いた。)
高橋凌 08/27 (Thu) 13:37 No.540
さすがに高校生になりましたからね。あっ、お兄ちゃんいますよ!小さい頃はずっとひっついて一緒に遊んでました。(無能からそれなりの有能への進歩を信じながら示された疑問に大きく頷く。3個上の兄にひっついて砂の山を作り積み木を重ねた幼少期であった。「たぬきですね……」と小さい相槌こぼして、)え、描くんですかこの流れで。えー……っと、犬、 犬……。(まさかの提案に焦りを見せるも差し出された棒を拒否しきれず受け取れば棒の先を砂に引っ掛けてがりがりと線を引いていく。うんうんと悩みながらも描き残したのは大きくて丸い耳が印象的な大きい顔になんとなく4本足が伸びている胴体がくっついた動物、のようなもの。描いた絵の評価はどうだったにせよ差し戻したバケツの行方を見守り、)──完璧だと思います! 行きましょうか!1回で足りると思いますけど……、あ、いいですね!色ついてるのもありますし。(小のバケツにさっそく水を汲みながら視線で指し示されたキャップにおぉ、と感嘆を漏らす。まずはひとつ拾い上げ「はい!副リーダー!」と指示に従い周辺のキャップを拾い片手の手のひらのなかはキャップでいっぱいになる。持ちきれなかった分は一旦水を張ったバケツのなかに放り込んだ。そうして撒いた水――撒く前に勿論バケツの中のキャップは回収した――によってなんとなく気温が下がった気がする。空になったバケツにまた砂を詰め、表面をぺちぺちと固めれば二段目最後のプリンをいざ。)……これを私がやるとラスト一番上は副リーダーになりますがいいですか?
琴平るい 08/29 (Sat) 15:29 No.571
当たった。このクラス、上の兄姉いる人多いのかな。俺も小さいころはずっと上に引っ付いてた。(最近よく兄弟の話をすることが多く投げた雑談は、たぬきの方へ意識が持って行かれ有耶無耶となるか。「この流れだから描いてほしーんだよ」と口端を上げれば躊躇しつつ砂浜に描かれてゆく動物は、なるほど。)……俺、今眼鏡外れてる?(言外で匂わせた戯れの軽口を。「確かにたぬきっぽい、かも」笑声抑えきれぬように改めて感想零すうち、集めてみると案外キャップだらけだった浜は掃除した気分にもなって一石二鳥。掃除したのは彼女だが。)いい感じに気持ち涼しくなったね。たぬき消えちゃったのは残念だけど。(きっと近くに描かれたろうたぬき基犬はこの水撒きで消えてしまっただろうか。さっきより簡単になったバケツへの砂詰めが終われば)じゃあやだ。ラスト任せるよ。(問いかけを貰ったなら否を唱えるまで。彼女の手にあったバケツを奪い取ることが叶えば手慣れたように引っ繰り返した。うん、セーフ。)すでにすっごい大きいよね。ここまでの作ったの初めて。(最後のバケツに砂詰めてから頑張って、と託したバケツはさてどうなるか。失敗したなら笑い飛ばしてまたやり直すまでだが、どちらにせよ三段目まで完成すれば)トンネルでも掘る?トンネルっていうか通り道?今日は崩れないよね。(水分マシマシなら園児の時の失敗はすまい。下段の隣り合った山の二つにU字トンネル開通のためゴリゴリと砂を削ってゆく。)なんか久しぶりで楽しいなトンネル。(声音は案外弾んでいよう。)
高橋凌 08/31 (Mon) 13:50 No.609
……どこかにレンズ落としたかもしれませんね?(軽口だと分かるから乗っかってその場で透明なレンズを探す振りも少々。「犬と言い張りますよ私は」なんて主張を続けながらも記憶にある犬とはまるで形態の違う絵に自信の無さが滲むのは否めない。やがて撒いた海水によって見えなくなってしまっても名残惜しさはなかった。)涼しくなりましたね! たぬき、いえ、犬のことはもう忘れてください。(つられて口にした呼称をすぐに訂正しながらも我ながら思わず笑ってしまった。ラストはどうするかという問い掛けに否定が返ってくるのは想定内で、)ですよね。了解です、任されました。(手渡したバケツが無事にひっくり返されるのを見守りぱちぱちと拍手する。程なくして託されたバケツを手に緊張高まってごくりと喉を鳴らした。)めちゃくちゃ大きいですよ…!き、緊張する…… せーのっ!(緊張高まるあまり意味のズレた掛け声とともに勢いよくひっくり返した三段目は成功。おぉ、と感嘆零して自然と両腕上げて万歳した。)掘ります!あの頃の私たちのリベンジですね?(勝手にリベンジマッチを開催しながら彼の反対側から山を削っていく。たっぷり水分含んだ砂は安心感が強い。)あは、楽しいですね!いくつか作りましょう!あと飾りつけも。(無事に開通したなら反対側にも作りましょうと誘い、それからキャップを使ったり拾った枝で窓を描いてみたりと飾りつけまで抜かりなく。満足する”砂の城”完成まであと少しお付き合いいただきたく。砂まみれの指先が機嫌よく踊っていた。)
琴平るい〆 09/02 (Wed) 23:39 No.642
乗るんだ。(揶揄を受け入れられたならまさかと気の抜けた笑みが鼻から抜けた。美術は男とて得意でないが、彼女の主張が全く自信と伴わぬそれであれば「ほんとに?」なんて覗き込んで確認するうち、水に消えた矢先ついに釣られるようポロっと零れた本音を拾えば)はは、ついに認めた。絵しりとりとかしたらすごいことになりそーだよね。したことある?(たぬきは忘れても画力は忘れぬという興味本位の傍らで託した城最頂部の建設は、ちぐはぐな掛け声と共にどうにか完成に至る。「3段にするとまた途端に大きくなるね」立って2,3歩下がり遠くから眺めてみても中々立派だ。)これでリベンジできなかったら地獄だよね。でもいい感じに……あ。繋がった。(冷たい泥砂を掘り進めた先、温度ある指先同士が触れ合うトンネル開通の瞬間は何故かいつだってこそばゆい。味占めたように反対側にも無事トンネルを掘れたなら残すは細かなディティールのみで、段々と少年時代に戻ったような感覚に駆られるから)俺がこっち側担当でアンタがそっち側担当ね。どっちがいい感じにできるかな。(勝負めいた言葉を投げれば悪戯っぽく挑戦的な視線を向けて。美的センスはほぼ互角、審判もいなければ勝敗なぞないに等しいが、出来上がった城は夏の思い出として波に流されるまでもう少しそのまま。)
高橋凌〆 09/05 (Sat) 12:23 No.657
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