Cute girl, Niki.カモン。

(ビビットな青と黄色が際立つ三輪タクシーの運転手と対峙したなら目的地告げる口吻は内緒話の様相だ。彼女が到着する頃にポージングをばっちり決めておけるくらいには余裕。)天国見せたげる。(いつかの応酬擬えれば、結いていない髪が波打つ。走り出すトゥクトゥクの中、ほんの僅かの恐怖心すら隣見遣れば心裡には残らないから「きもちいー」の声も靡いた。そうして秘密の行き先は少し離れた現地のショッピングモール、此方で彼女を独占する理由は)バエるやついっぱい見つけよ。必要条件は、仁希にもわたしにも似合うこと。(暗に込めたお揃いの意味合いが届くかは扠置き、自身よりセンスの良い彼女にチョイスは甘える心算で贈り物としたい。彼女のかんばせに喜悦滲むなら眦は安堵の色となり、「カワイイ」「似合う」を惜しみなく冗談みたいに紡ぐのは本音に近い。)まだ元気やんな?海辺ではしゃごっか。(確認よりは強欲に似た響きか。斯くして堤防に腰掛けて、夕暮れが海を橙に染める頃合い。元より露となっていた己の少し日に焼けた前腕を彼女に差し出したなら、きゅぽん。ポケットからピンクのマッキーを取り出して、そちらも彼女の手許へ。)仁希がこれからわたしとやりたいこと、わたしと話したいこと。わたしに直してほしいとこ。エトセトラ。なんでもメモしといて。──誕生日おめでとう。16歳の仁希はそばにわたしがおるから、きっとずっとハッピー。とっておきの覚悟してて。(白波が打つ海辺の煌めきもすべて彼女への祝福と変わる筈。とっておきの女の子におめでとう。)
巽志真〆 08/16 (Sun) 00:00 No.368
あは、連れてってくれるの?(時刻は集合5分前。チェリーコークのロゴとさくらんぼのプリントが白地に眩く映えるTシャツを戦がせ、導かれる侭現地の移動手段に肖れば「うわ、初めて乗った」と好奇心湛え身を乗り出す姿があった。行き先を尋ねる野暮なんかせずゴツいNIKEが降り立つモール内で耐え切れぬ笑声が空を裂く。なんもおかしいことなんかない、それでも弾む笑顔日和。)何個あると思う?それ。1日じゃ終わらないよ。(ビッグマウスが舌打つや指先引いて、ホットピンクのショートパンツが駆け出そう。「これは?」グリッターのシャラつくスマホケース、「これもいい」さくらんぼモチーフのピアスかイヤリング、「文化祭でこれおそろしよ」キャンディカラーのマーブルピンキー、尽きぬ提案はプレゼントと言うならそこは甘えて、残りは贈り合いっこ。燥ぎ倒した頃には心地良い疲弊に侵されて、黄昏染まる腕を前に魔法のペンを受け取ったら泣き笑いに似て眦が下がる。)体中ピンクだらけになっちゃう。良い?大丈夫、今のは良いって言われるのを見越してるから。(斯くして「じゃあまずはー…」から始まる巽志真の居る毎日をいやってほど腕に書きつける。態とらしく残した余白は未来へ咲かすべき蕾を孕んで几帳面な文字列を撫ぜたらそのまま指先をぎゅと握り込む。慕わしい情意の分だけ甘くなっていく口吻をどう抑えたら良いかわからない。)ありがとう。志真がいるだけであたしって世界一の女の子。…かも!(含羞混じりに照れ隠したって、邪知曲解されずに届く自信があった。)
小田仁希〆 08/19 (Wed) 10:23 No.416
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