ハッピーバースデーでぃあ、こいと〜〜〜♪(あの節回しで)

(騒がしい朝食の席で、宣言通りに一度キッチンへ引っ込んだ女は敏腕お手伝いさんを捕まえ、簡単おにぎり教室を開催してと泣き付いた。困惑を見せずに承諾してくれた女性へ「ありがとうございます!!」と尻尾振り、両手をよぉぉく洗って、いざクッキングスタート。とはいえ、丼にラップを敷いてご飯を均し、その中に具材を埋め込んで再びご飯を被せ、丸めて海苔をペタペタ貼るだけの超お手軽料理だが、)こ・い・と〜〜〜♪お誕生日おめでと!ココスペシャルだよ〜〜〜♡(所要時間1分ちょっとのお料理で出来上がったのはこんもりと丸い大きな球体。一面海苔が貼られたそれは食べ進める内に、明太マヨ、スパム、梅おかか、焼きサバ、塩昆布チーズ、イクラと多様な具材に当たることだろう。尤も平均的なサイズより一回りも二回りも大きな黒い丸を級友が完食出来るかは不明だが、兎も角初めてのおにぎり作りを捧げて得意気に笑った。)一緒に食べるとおいしーよね!今度は一緒に作ろーね!(まだまだ夏は長い、おにぎりじゃなくても、料理じゃなくても、一緒にやる事が唯々楽しいから。殷賑極める朝食の一コマを奪った七色は心底満足そうに揺れて、未来への期待を膨らませた。)
スペンサー心〆 08/04 (Tue) 23:39 No.185
(みんなの注目奪わんと、自ら求めるスタイルで大声張った朝食の場。主役の特権を乱用しまくりあちこちの声に飛びついては、ようやく腹の虫に忠実にテーブルに並ぶおにぎりに目をかがやかせていた。)これも、これも~~!手!足りな!!……あ~~っ!!(見守るような口ぶりの彼女からはしゃけにぎりをいっぱい食べる許可が降りたし、羽振りの良い気概の彼からはお出かけに持っていくススメをもらったし、そうすると判断に迷いに迷う矮小なキャパ。幸せな嘆きを笑いながら叫ぶ、迷える者の前に現れるのは救世主と決まっている。瞳と口を丸にし声をあげて、)完ぺきじゃん!でっっっか!あははっ食べきらないのは持ってく~~!!(いわゆるバクダンおにぎりを受け取って、ずしりと感じる重みが中身の詰めこみ具合を物語っている。今すぐ幸福をたいらげられなくても困らない方法をもう知っているから、無鉄砲にかぶりつく一口は大きい。)いっぱい味おいしい、うんっ。一緒がいい!ここありがと~~~!!(手放しに礼を述べつつ、はたと気づいて目じりを下げれば困ったように笑う。)ここにはなんか爆弾なげらんないや~~(“楽しい”へのダッシュが同じくらいの友と、今日も明日も、もっと先にも期待をいだく朝はただただ眩しかった。)
入江小糸〆 08/07 (Fri) 21:41 No.227
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