奈尾、フラボーイになっちゃえ。

あ、奈尾。待って、ステイ、まて!(しつけするよう響きを多分に含んだ声掛けは8月1日とある時刻の別荘内。出掛ける寸前なり部屋に戻る最中でも構わず足止めを圧して成功させたなら、パーを見せた「5分で済むから」はいつかの誰かさんの真似だ。)誕生日おめでとう。まずはこれ。おそろだよ、ピカチュ…なりたと。(背中に隠れた両手を彼の頭上から首元に流す。首にかけたそれは両者の間なら見覚えのある色合いだろう。ハイビスカスのレイが見事彼の浮かれっぷりを形だけでも助長するから、満足げに上がる口元はそのまま笑声に震えた。)いいね、目立ってる。あ、でももちろんこれはサマリンジョーク。プレゼントはこっち。(レイと一緒に持っていた小袋を手渡す。中にはヤシの木やパイナップル、カメリアがデザインされたボールペン。蓋にはSUMMERINと印字されておりサマリン限定の品だと分かるだろう。)うちと遊んでくれてありがとーね、あ、同い年だよそう言えば。でもうちのがちょっと年上なんだ、まあ確かに奈尾より余裕まとってるところあるもんね、でしょ?奈尾はこれからもそのまま健やかに育って。(数日の違いに踏ん反り返ればお祝いが幼子と面したように染まるけれど、それもこれも話した時間だけの笑ってくれると甘えが生じて。)あ、もう5分経った?じゃあ終わる。(言うなりまたねと踵を返すのも次もその次の機会も当たり前のように来ると信じ切っているから。今日という日の思い出に、5分の一瞬が彼のこころに刻まれることを祈った。)
秋山紘〆 08/01 (Sat) 14:49 No.138
えっ、何…?(待てのオンパレードに心当たりもないくせやらかしを懸念して瞳は暫時不安に揺れる。所要時間示す手のひらで漸く得心した瞬間祝福が耳朶を打ったから柔く笑む。)うん、ありがとう。…普通に呼び止めてくれたら良かったのに。え、すごい。同じ色だ。……これって普段からつけていいもの?(首にかけられる瞬間だけ少しばかり頭を下げる。私服のカラーリングにはまず登場しない鮮やかな色合に戸惑い、南国らしい様相に含羞が頬を差すから、揃った笑いははにかみが大部分。)うわ、ごめん、普通にこれがプレゼントだと思った。ありがとう、二つも。…開けていい?(プレゼント開封の作法に則り開封したなら、これまた南国らしい品に眦が下がった。くるり全体を見てからそっと小袋に締まって)ありがとう。使う。(2学期の筆箱の中に常夏を常在させると決めて頷き一つ。唐突なお礼に目弾きしては「おれの台詞じゃない?」と首捻ってからの「こちらこそ」を伝えよう。)…うーん…秋山さんのが余裕は纏ってるかもしれないけど、落ち着きがあるかどうかで言ったらおれの方が落ち着いてると思うな。…いきなり親戚のおばさんみたいなこと言ってない?(余裕綽々の風采は確かに感じ取れたから納得しながらも珍しく主張も忘れずに。笑いながらもおばさん呼ばわりは失礼だったかと思考の片隅が不安を呼ぶけれど、謝罪は指摘が合ったらにしようとの思考は笑い合う空間に心地よさを感じたからに他ならない。去り際にもう一度ありがとうを告げ、歩き出した瞬間のレイの音に唇が俄に弧を描く。)
奈尾秀実〆 08/04 (Tue) 14:05 No.178
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