清水さん見つけるのに3分かかりました。

(名目は打ち上げであるがこの夏の締め括りとも思える時間の始まりから凡そ一時間は過ぎた頃合い、もうもうと立ち上る煙を抜けた先の姿にお迎えの言葉をフラットに掛けた。)清水さん。誕生日おめでとう。楽しんでる?(誕生日と最終日とが偶然にも重なったある種の奇跡に改めて向けた祝いは、有罪の前科あるなら苦笑いが伴う。この時間の確保が第一優先すべき事で、言うなれば場所の拘りは無かったものの互いの合間に煙が割って入れば片手で払いのけつつ、彼女の周辺に目線を配る。)どっか移動ってか、もうちょっと煙来ないほう行くか。…星でも見ながら歩く?(問い掛けた反面、足先は会場を抜けたがるようにそちらに向くなり緩慢にも歩き始めた。もし彼女が隣に来なければ手招きして。)今日、本当に話したかったってだけてか、その意識が強過ぎて見ての通り手ぶらだからさ、帰ったら清水さんの誕生日祝う一日ちょうだい。(お返しや義務なんぞ一切存在しない胸中は断固たる意思だけで強請った。)
森地康太 09/21 (Mon) 16:10 No.1
ありがと!楽しんでる!森地ももーけっこー食べた?(友人仕様の巻き髪も緩みつつあるバーベキューの真っ只中、ポケモンの如く記憶をすっ飛ばした女は苦笑いの理由を察するまでに一秒。ちょうど話し相手との会話が途切れた頃合いだったから、誘いに一も二もなく頷いて追従の爪先もたった数歩で隣に並んだだろう。きっと手招きよりも早く、けれど少し間隔をおいて。)ねー煙ないとこだとすっごい煙臭いカンジない?!てか森地星座とか分かんの?あたしほぼわかんないよ。(ロマンもへったくれもない内実晒し、空っぽの両手を視認したなら、)んははっ!いーよ♪そんなん断る訳ないじゃん。いつにしよっか?!今度の土日くらい?木曜の放課後よりは土日かな~。こないだみたく一日だもんね?(より長い時間を有力候補に押し上げればつい先日の遊園地が自然と過ぎる。楽しいで埋め尽くそうとした時間に生じた引っ掛かりが、何となし隣り合う手と手のあわいに隔たりを生む。却って彼の顔ばせ映じるには好都合の距離感ではあったから、覗き込むような眼差しを向けた。)森地自分見つかった?あたしの中の森地も今けっこーふわふわしてんなってLINEしてから気づいたから、見つけれるかビミョーかも。(冗談めかして語尾が笑いに揺れた。)
清水立夏 09/22 (Tue) 03:01 No.4
(いつものよう明朗な声に腹の満たしを首肯で返しつつ、誕生日仕様だろうか柔い動きを見せる毛先の凝視も瞬きと解く。彼女の言葉を受けて呼吸に意識を寄せれば、澄む空気に混じった違和を確かに見つけてしまったから笑みを忍ぶよう洩らした。星座に関する知識は保有していないが、隣で歩む時間の価値に付加目論んだ足掻きであれば彼女に教えた気質に今回は当て嵌まらない。)俺だって全く分かんないよ。あそこから連れ出したかった口実なだけ。(単調に落ちようとも構い無しと目的叶った現状の視線は正面を向く。そうして色良い返事が耳を打ったかと思えば、早々と予定合わす問いは先越されであったもの空っぽな週末を差し出すには一秒の間も置かず。決行日は彼女次第となろう。夜の広がった周囲は月明かりだけが頼りでも歩行に支障は無く、依然上げない視界に彼女が映って落ちたまばたきは自分探し救世主に浮かぶ不安が意外とでも言うよう。しかし語尾弾めば一笑を挟んだ後)なんでふわふわしてんの、今の俺。いつふわふわさせたっけ…。大丈夫?なんかこのままだと俺飛んじゃいそうだし掴んどいてよ。(思い当たる節がなければ、可愛らしい響き以ても消え入るのは御免とばかりに並ぶ手を差し出しながら委ねる。)清水さんってさ、鋭いほう?
森地康太 09/22 (Tue) 23:27 No.13
ふうん?(そのキラキラがイルミネーションだろうが星だろうが「キレーだよね」の感想は変わらないから、纏わる知識をねだろうとした訳じゃない。さりとて着地点を知れば新たな知りたいが芽生えるから、)二人になりたいって思った?(まるでオレンジジュース飲む?みたいな気軽さの問い掛けは、口に出してみたらフェアじゃないと気付いたから一拍置いて口開いた。)あたしはねー、なりたかった。森地が話したいって言ってくれたの嬉しかったのもそーだけど、話すんなら二人がいーなって思ってたからさ~~~。でも森地がガチで天体観測始める気だったらどーしよって思って。(聞いちゃった、と内実打ち明ける笑い混じりの声のまま、次なる約束を出来るだけ早くに結びたがって「じゃあ土曜日♪」と。無防備に揺れる手が視界の端に映れば、彼の皮膚に触れた感度を覚えてしまった指先が触りたい情動に焦れて手のひらを擦ったのに、あっさり差し出されるその手が憎らしい。)アンタが許すとか許さないとか言うからでしょ~~~が!前からやだった?そんな事なくない?(不服に満ちた物申しは過日に舞い戻り、あくまでも個人的な目線から彼の感情まで決め付けた。それでも、差し出された手を取らない選択肢はないから、手のひら引っ掴むに躊躇いもない。)カン?物に寄る!と思うけど、鈍くはないんじゃない?何で?
清水立夏 09/23 (Wed) 04:20 No.22
(より明確な言葉を彼女が口にすれば喉に唾詰まったみたいな感覚を覚えた。本懐に背く訳でもなかったのに、あまりにも素直過ぎる声を受けたらどこか熱を帯びた心地が痒くて。そんな心境を見越すように間を挟んだ後、合間に響く声に頬が緩む。)大丈夫だって、始めないよ。うん。俺も二人になりたいって思った、清水さんと。で今二人になってるわけだけど、静かだな。清水さんと昼にばっか会ってるからか。(真昼の明るさ伴う表しの割合は量りかねるが、それでも掬い取る気ばかりが働いて揃いであった胸中を晒す。そうした間も涼しい風が二人を通り抜け、瞬く星もきっと夏とは違った顔触れだろうが生憎。ふと彼女を逸らした視線の戻りは一瞬の内に、ふわふわの起因が明るむなら他人事の笑声を零しつつ、一方の独断に対して首肯返せば事実となるのも瞬時。)ああ、あれ。嫌とは言ってないだろ、変わらずこれからは許さないけど。意味、分かる?まだふわふわしてる?してるよな。(言葉足らずとも違う避けた詳細を自覚した上で、彼女の表情窺うみたく覗き込みながら問う。声音とは行動は寄り添わず見せた熱の広がりに浮かべた笑みを安堵もおかしさも染め上げるが、待ち望む瞬間を離さぬよう繋いで歩き直す。)……俺の未来に関わるので…?(附に落ちない手応え無しを認めた横顔はしかし至って平常。)鈍くない清水さんに当たり前のこと言うし驚かないと思うけど、ちょっと聞いてて。3秒。(依然正面を向いたまま、返事待つ間はやけに静寂だ。)
森地康太 09/23 (Wed) 22:32 No.30
(たとえば知りたがりの唇が問う疑問符も明け透けに差し出す胸間も、伝え得る輪郭ばかりがいつも明確で、その感情に辿り着いた理由なんて秘して語りやしなかった。その場の空気に任せた応酬の数々は踏み込まないからこそ気安かったから。それでも何処かいつもと異なる今日だから問うた疑問へのYESに、浮かべた笑みは何処と無く含羞を帯びている。)あ、映画行かなくっても静かな清水さんに会えたんじゃん?……んへへっ。あのさ、聞いたじゃん今。聞いたけど、そーかもって思ってた。…これ後出しジャンケン過ぎてヤバいな?ガチだけど!(昼日中のざわめきが皆無の徒行は、級友たちの輪から遠ざかれば遠ざかるほど静謐だけれど、一度口開けば姦しさを自重する気なんざなかった。打ち消しの否定形ばかりが連なる主張に自然と眉が寄ったから、下から合わさった目線は些か睨むようでもあったかも。)自分でしてるって分かってんじゃん~~。てかふわふわしてんじゃなくて森地がわざとさせてんでしょ?頭いーんだからちゃんと分かるよーに、言・っ・て!(こんがらがった脳内は爽快感とはかけ離れているから不服を隠そうともせず、語気を強めるごとに繋いだ手に渾身の力を込めた。さりとて、3秒予告に隣へ遣る眼差しに映す感情は淘汰されている。)うん、いーよ。……やっぱ鈍感かもしんないから10秒にしとかない?(合わぬ視線にほのか芽生える緊張感とひとさじの期待を誤魔化したくて、笑い混じりに促した。)
清水立夏 09/25 (Fri) 02:48 No.49
静かなのはこの場所であって清水さんは変わらず。(寂々とした静けさではなく穏やかに時間流れる夜更けとは言い難くも、辺りをすっかり包む宵。月明かりの一つとも言えよう彼女の声への隙間ない訂正は手厳しさあろうと笑いを連れて。そして透かされた真意だったが、不快もなければ懐疑だって浮かばない一度の目弾きを挟む。)そっか。(同じく簡素に一言を十分としてまた聞き役で彼女の声を届けた。一向に晴れない表情は例え陽光注がない夜だろうが窺えるから、おかしそうに下がる眦に想像した未来を辿った充足と反省無さが如実に現れる。子供みたいなねだりを真っ直ぐ受け反映する手の強さを感じれば、思案ぶった間延びする音が単なるお飾りだと見抜かれるのは何秒後であったか。足された7秒に息抜けつつ、了解の頷きをもって彼女を視界に映す。)10秒もつかな。じゃあここで止まって、こっち向いて。(足取り止めたなら身体を彼女に向き直し、促しに引いた指先は流れるに沿うよう手放した。その熱を閉じ込めるように一人となった片手は弱く拳を作り上げたまま、やわらかい光りとなるひとみと視線叶わせて。)好きです。清水さんが。(丁寧語で倒置法を理想としていないが、蓋を開ければようやく声に乗せられた心情のままならさに崩した表情は隠し切れない。)だから許さないって言った。好きな子に存分に触って下さいなんて言える余裕、まだ俺にはないし。…分かった?(後回しとしていた議論も錯綜なく絡み解けば情けなさだけが残った。そうして彼女に求めた言葉は、得心しうるものであったかどうか。)
森地康太 09/27 (Sun) 02:57 No.76
(促されるまま歩みを止めた瞬間に、ザリッと鳴ったサンダルの音がやけに響いた気がした。真っ直ぐ見つめた視線の先は彼の顔を映じるくせ、ごく自然と離れていった指先の感触がやけに寂しくて、夏なら厭うたはずの掌の熱を握り込む。見据える双眸に孕むのは好奇よりも期待、鼓膜震わした吐露に実感と安堵が綯い交ぜになってくしゃり笑った。)あたしも好き!(声高に弾けさせた感情はきっと情緒もへったくれもないけれど、一刻も早く揃いの感情だと告げたがった。)好きだよ。森地といるとねー、すっごい楽しーのにたまにすごいドキドキすんの。そーゆーのあたしばっかだったら嫌だし、他の子にしてんならもっとやだなって思ってた。(勢い任せでなく、ちゃんと伝えようとした口吻は比較的ゆっくりと、それでも身勝手な悋気は後ろめたくて笑い混じりに誤魔化した。されど、継いだ主張には「え~~…」と眉寄せ、)分かったけど分かんない。あたしが、森地のこと好きだって言ってもダメなの?……余裕ないって言うけど、なんならあたしはそーゆーとこも見たいよ。(理解と納得は別物。男の矜持に関わるならば踏み入るべきではないのかもとの自制もはたらきはするけれど、結んだ唇は不満気。セーフの範囲を見越して、さっきまで繋いでいた手に手を伸ばした。)ふわふわじゃなくてモヤモヤだよも~~~…。触る触んないじゃなくて許さないって言われんのがやだ。(ごちる響きと共に、ゆるい拳に滑り込ませようとした指先が解かれないならゆらゆらと、ねだるように引っ張る所作は駄々っ子じみたそれ。)なんか言い方変えない?変えれない?
清水立夏 09/28 (Mon) 04:36 No.96
(叶うと言い切れずとも多少の期待は積もっていた。しかし弾けた声音で運ばれる胸懐を受け止めれば、潜熱と沈む内から広がる感覚の面映ゆさに目を細める。誰も逃げも隠れもしないのに早走るような唇へ向けた笑いには安堵が堪らず滲むだろう。慎重に選ぶ言葉を聞きたいが為、挟む相槌は単調となり口が閉じた事を見届けた後。)してないと思うけど。清水さんが嫌だって思う事とか考える事、これから俺に教えて。…あ、察して欲しい?(歯切れ悪さは意地悪ではなくて単に境界線の個人差で掴み切れず、続け様の申し出に問いだって真面目な面持ちであったが、彼女頼り拭えない不格好を匂わせるようでも。花咲く笑みがたちまちしょぼくれようものなら変化の見届けは真反対の表情。言い渋りから生まれる空白は答えでもあり葛藤の間とも言えるが、反して裏腹に指先がひとたび触れるなら繰り寄せて絡み取った。)俺は、見せんの格好悪いと思ってるし、もう暫くは格好良いとこ見たがって欲しいよ、清水さんには。(ああ言えばこう言う小心を甘えと捉えてくれたら幸い。空漂う白雲の擬態語に似た胸中は形変わったも解決には導けず、拒む二文字に意味以上の尖りなければ和らぎが強張る必要もない。)やだって言われても…言い方?……ああ。分かった。(巡ってすとんと胸に落ちた言葉を現す直前、繋いだまま挙げた手の甲を彼女の頬に軽く押し当てる魂胆は無し。思い立った行動を起こせば再び得心試みて。)我慢出来ない だ。(不甲斐なさに襲われた数秒後、「やっぱ違う」のくぐもりは言ってから気付くあれ。)
森地康太 09/28 (Mon) 21:02 No.108
(共に過ごす時間が増えれば増えるほど楽しさを分け合えている感覚は強くなっていた。口実なしのまた今度を欲しがれたのは細かい事を気にしない性分だからって理由には収束しない。)もりちー照れてる?(後付けの理由ならいくらだって選び取れるけれどひときわの特別はいつの間にかそこにあったから、戯れみたいな問い掛けの直後んひひっと思わず溢れた笑声には照れくささが立ち込めた。)好きだって聞いたから割となんでもヘーキになりそーだけど、あったらあたし言っちゃうと思うよ。あたしも言われなきゃ分かんないし、まー森地も言ってくれそーだなって今実感してんだけど。(彼の表情を目の当たりにすれば憂慮は溶けて消えたから、意識の摺り合わせに臨む段階すらも楽しむ余裕が笑みを生む。)しょーみかっこいーとこは見たい!でも別に森地のかっこいーとこ見て好きになってないかんね。(絡まる指先に歯痒さよりも含羞が、含羞よりも喜色が上回ったから単純にも口振りは上機嫌。きっと甘え合いでしかない応酬の着地点なんてこれから探っていけばいいはずなのに、選び取られた言葉にきゅっと心臓は縮こまる。打ち消しに感じる可愛いは口に出さぬべきと珍しく理性は働くけれど、頬に触れた感触に悪戯心は芽生えてしまった。こちらの意識で手の位置ずらすように引いたなら、リップなんて取れきった唇がやわく彼の指先を浚えるか。)あたしがさ、我慢しなくていーよって言ったら困んない? んははっ、困ってても困ってなくてもいーや♪いーよ。なるべく待ってるから、あたしが我慢できなくなるのも許して!(手を下ろしてねだる声は高らかに、たとえば彼の葛藤があるのなら吹き飛ばしてしまいたかった。)
清水立夏 09/30 (Wed) 20:25 No.142
(遠回りをしない彼女の言葉選びは美点だろうに逸れた視線は夜に逃がした。それでも視界に映る輪郭が近付いた距離を実感させるから意味なんてこれっぽちも無い。)照れて  ないてか安心してる。清水さんに好きって言われて。……照れてるよ、嬉しいし。だから今、俺のことあんま見るな。(言い改めた意図に見栄混ざるが、自ら崩して隠したがった鼓動を伝えた面持ちは眉下がるも即座に戻せば制限を強いた。ひそかな笑いの灯りに触れて口元は孤を描き、伝えた気持ちで許容範囲が広まった言い振りに思わず息が抜けてしまう。そして信頼とも似ている響きを感じたなら笑み深めた眦が次なる事実に間抜けな目弾きを見せた。)え、なら俺のどんなとこ見て好きに…?セグウェイにまあまあ苦戦してたとこ?(譜面通りに受け取った訳でない問いは形ばかり真っ当さを貫く。その茶化しを始まりとして答えを待つ合間は指先にこもる熱を確かめる遊びを、彼女はいとも簡単に攫ってくれた。これを無邪気と呼んでしまえば後に許せない未来は目に見える。柔く落とされた感覚をやり過ごす事も軽んずる事も到底出来まい声失った驚きは薄めと言われようが、それが等身大であった。)あっそお。なら俺が先に我慢すんのやめる。(弾みを持って請われた奥の心遣いまで汲み取れたかどうか、引いた線を飛び越える言葉を合図にまた一歩距離を縮めた。元よりあまり差異ない背丈であるもの、一層彼女の視界を奪って影を重ねる衝動に迎えた未来で二人の合間に響くコツンと軽い音。)頭突き。我慢できなかった。ああ、もういいから歩くぞ。(何か言われる前に選択の余地与えず引っ張りその場から離れた。壁を壊して手繰った未来は予想違いと明かさぬまま、ただ目的無しに歩む途中に彼女の言葉があれば隣を振り返るし、なくとも彼女を見て。)さっきの、嫌な事とか教えてって話。嫌じゃなくてして欲しい事なんだけどさ、俺、彼女には名前で呼ばれたくて。(歩いた数十歩で何とか掴んだ自我が吐いた願望は目配せで溶け込む声を呼ぶ。持て余す情感に今だけは蓋をして、夏の終わりを眺めるよう緩やかに歩く。夏と波乱を連れて来た少女に埋まった日々を連れ、君と迎える新しい季節の予感をとっくに覚えている。)
森地康太〆 10/03 (Sat) 03:46 No.172
アッハッハ!!あと一秒遅かったらウソだ~?って言ってた!森地、あたしが“だから”見たがんの分かってて言ってんでしょ?(判然としない否定が翻った瞬間唇は音もない笑みに震えて、見るなを受けて躊躇わぬ笑声が弾けた。もし不機嫌誘ってしまうなら率直なごめんが落ちるけれど、甘えた風情で「あんまならちょっとは見てもいーんだ♪」なんて、覗き込むような視線は隠されない限り彼の稜線を捉えるはず。過日の体幹チャレンジを思えば緩く首を振る。)あの森地には笑ったけど、え~~~何だろ?ここ!ハイ今好きになった~!!みたいなのはなくって、でも髪ほどいてんの見たいって言われたときドキッとしたな。あと、成田空港からやり直すのやだって話とか!そりゃそーだし、あたしも本気でやり直す?って言ったわけじゃないけど、でも良いも悪いも、森地けっこーハッキリ言ってくれんなって思ってたから、そんときはそれも嬉しかった。……これちょっと改めて言うの恥ずかしくない?!(記憶のページをめくりながらの物言いは平素と比べて落ち着いた声色で、そのほんの少しの違いが余計に羞恥を煽るから気恥ずかしさで同意を求めた。ふれたいと同時に芽吹いたふれられたいの情操を口にしないまでも隠匿するつもりはなかったから、蓋し誘因になるやもしれない可能性だって知らなかった訳じゃない。そのくせ宣言以て縮まる距離に早鐘打つ鼓動が四肢を支配してしまった。仕掛けられる側になっての緊張と期待が宿った双眸は至近距離に帳を下ろしたから、額への軽い衝撃を甘受して向日葵色晒した須臾、先手打ったような横暴にえぇ~?と不服そうな音を孕ませ笑う。)しても良かったのに。(比すれば勝るだろう余裕も完璧なものでは決して無い。あえかな期待懐いた事実が伝わってしまえばいいと思ったから当てつけみたいに擦り付けた。いくつかめに交わった視線の先、耳朶打った願望に戯れに呼びあった呼称を思い出す。)こーた? んははっ!ちょっと照れる!!でも今、あたしもそっちのがいーなって思った。名前で呼ばれんのもそーだし、やな事じゃなくって、してほしーこと言ったり言われる方が嬉しい!(間延びした音が彼の名前だけで空気を震わせ、こちらも躊躇いなく欲しがった。また今度で重ね合った朱夏の思い出がまた一つ増えたきょう。見失わない好きの形を彼の横顔に紐付けて、くっつきたいから手を引いた。)
清水立夏〆 10/06 (Tue) 03:46 No.190
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