ヘイデコ!今日の天気は?…間違えた、入江!

(準備期間中の放課後は教室に拘束される時間も長いが、同じぐらい人の出入りも往来も激しい。買い出しであったり各々のスケジュールであったり、兎に角日が暮れるまでの体感は3秒ぐらいなもんである。そんな中でこの男は飽きたから気分転換だなんて理由で廊下をほっつき歩いていた。バレたら顰蹙ものの中で足を止めたのは、準備中か休憩中か、すれ違ったならその場で足を止めたし室内にいるようならわざわざ足を運んで)入江!(彼女の視線を呼ぶように名前を呼んだ。ことが上手くいって入江を振り向かせることに成功したなら―すかさずそのデコにあの夜と同じ強さで人差し指を打ち込んだ。)はっはっは!!相変わらずつついてくださいと言わんばかりのデコだな!!(悪戯心というには男子高校生のそれではない幼稚さで高らかに笑っては報復を受ける前にダッシュでその場から逃亡。あ、と思い出したように走りながら振り返るのは、本当はこれが聞きたくて呼び止めたからだった。)膝はもう良くなったかー!?(確かめたいなら足を止めればいいだけなのだが、それは返事がかえってこなかった時の最終手段とする。いずれ前を見ないで走っている男は壁激突の未来が待っていた。)
橘鷹銀河〆 09/06 (Sun) 23:18 No.94
(本日任されたのは全貌知らないダンボールの壁をポスカで塗っていく作業。廊下で座り込みひたすら広範囲を同色で埋めるのは多少丁寧かつ単調な動きが必要とされる。だんだんと退屈感が頭をもたげるなら目から色が失われようか。そんな中、自身の名字が後方で聞こえればのったりとのろく声がした方へ振り向き、)ん~~??  ナーーーッ!!??(目が覚めた。)言ってない!!あ~~っ!待て待て待て~~~!!!(はじかれるように立ち上がって、ペンをほっぽり出し一瞬赤らんだデコと共に気持ちはクラウチングスタート。前回同様普通に走っていては追いつけない差を実感しつつ、契機を探す視線は彼の後ろ姿からはずれない。不意に投げかけられるそれがきっかけになるかは分からないが、)なった!あたしの生命力がつよいから!!(走行続けながらフフンと口端を上げて余計なアピールを声高らかに。結局距離は大きくちぢまらず、しかし瞳にはハイライトが戻るからよっぽどさっきより時間の経過が惜しい。そして時はおとずれた。)うわははっ!!……やっぱカッコ悪!!!(ドーンと音がしそうな衝突劇を1番良い席で目の当たりにし、大きな笑い声が転がり出る。瞬間をチャンスに彼に駆け寄り告げるのは楽しげな毎度の悪口。「おんぶしたげよっか!」まだその体勢がととのっていない内に近くにしゃがんで、手を差し出そう。もし応える様子があったらすぐ引っこめる未来だけれども。)
入江小糸〆 09/08 (Tue) 23:27 No.122
name
color
pass
0文字