北村。

そこの北村ちゃんと足ある?(バカンス帰り早々息付く間も無く、文化祭準備の忙しなさへ身を投じたら悲しき哉器用貧乏が重宝されて作業に没頭する狭間。残暑の粘る9月初旬は空調の効いた教室内でも汗ばむ気温で、休憩がてら飲み物を求めて地べたへ投げ出していた足を踏み出す。通りがかり見つけた後ろ姿へ肩叩く所作とともに過日を想起する物騒な疑問符を投擲して、振り返ったら頬につんと人差し指がぶつかる筈。)お供え物したげるね。ジュースかアイスどっちがいい?(言外に小休憩の誘いをかければ一筋縄じゃ乗じてくれなさそうな肩をややも強引に連れ出そう。上履きの踵が擦り切れた行儀の悪い爪先は100m足らずの自販機迄数分程度、「体調は?」と問い掛けるのはバカンス帰りの風采呈さぬ顔色へ向けて。)北村って部活やってたっけ、なにか出し物するの?(迷わぬ指先がオレンジジュースのパックの下で明滅するボタンを押す。)
三国雪緒 09/03 (Thu) 16:44 No.40
あ゛ぁ…?(廊下を歩行中、自分の名を呼ぶ声だけで本人の特定は容易かったから、この上なく鈍く重い返事は気怠さを一切隠さずに。通常下ろしている黒髪も暑苦しさに堪らず二学期始まってからは暫くポニーテール続き、顔色は変わらず最悪。振り返った所で長い人差し指が青白くも火照った頬をつくなら遠慮なく眉根が寄る。)わしゃ神か。 なに、欲しそうな顔出てた…?(前振りなく甘やかされるなら当然気になる理由を言及しながら、大して抗うこともなく促されるまま移動。数十センチ頭上から降りてくる本日の体調確認には「暑さで死にそう」と低音で即答。自販機前に横並び)帰宅部だしクラスのやつ以外はない。でも最近、放課後はよく一人調理室でたこ焼きを焼く練習をしてるんだけど、放課後に残って自由に何かをするのってなんか……こう、高校生って感じがしていいわね。(ラインナップを眺めながら雑談も同時、何気なく向いた意識の先に丁度彼の指先が表れたなら、少しだけ驚いたように瞬き)三国オレンジジュース飲むの?私も好き。……はあ、どうしよ。どっちか選ばないとだめ?神、どっちも所望す。
北村伊鶴 09/04 (Fri) 01:13 No.53
え、柄ワル。(血気失った顔色は平生通りとの所感だが暑さにやられて死に際の蛙みたいな声へ、大仰に肩を掻き抱く。神経を逆撫でしていなければいいがと案ずる軽さはアイスとジュースでチャラにして貰う厚かましさでキャッキャと笑った。引っ込めた指先は折られる前にポケットに逃げる。)むしろ49日。命日迎えさせちゃったからさ。いつも顔死んでるけど湿気にやられてそうだなって。(同じ気温でもからりと乾いたサマリンと湿度の高い日本とじゃ不快指数は段違い。自販機前に屹立していてもじっとり汗ばむ背中へしぶとく夏を遊ぶ蝉の声が降り頻る。)お嬢の大冒険だね。じゃ放課後残っておしゃべりも寄り道もしたことない?それ俺も混ぜてよ。たこ焼きにチーズとお餅入れるの好きだな。(鈍い音立てて転がり落ちた紙パックを拾い上げたら耳朶打つ声へ、へ、と瞬いて。)? 大好き。なにこいつ厚かましい神だな。いいけど、じゃあ半分こしよっか。(隣の17アイスを指差したら「どれにする?」と硬貨を数枚投入し選択肢は委ねる心算だが北村の舌先がアイスを齧るか若しくはオレンジジュースを嚥下した今を待ち侘びるのは男だけが知るところ。斯くして)飲んだね、食べたし。それ食べるともれなく俺と学際行きたくなるらしい。効果出てる?
三国雪緒 09/04 (Fri) 11:24 No.59
(気怠さ全振りに寄せられた眉根はその大仰なフリを見、更に眉間の皺を深める。自分の元からあってないようなスタミナが削られ過ぎている事もあろうが、大して普段とそう代わりのない級友の姿を認めれば、過日の命日サイクリングを思い返しつつ「三国って実はそこそこスタミナあるわよね、流石運動部」と新たな気付きをもう一つ。)儚げで美しいでしょ……はぁ…いや本当にそう。ジメジメする、どうにかして。(流し目は傍らの胸元へ。なかなか顔を見上げる元気もなく、ついてきた溜息は自然一層トーン低く湿気にやられていることを素直に肯定し)ゼロではないけど…まあ殆どないわね。お餅入れるの…?!途端に一個が完食できるか怪しいわ…(態度こそ悪くも矢張り許容されるなら、そこに本来の甘さを感じる。だから花壇の世話も任されるのだろう。半分こ、のワードに怯み返事が遅れたのはほんの一拍程度。斯くしていただいたオレンジジュース。「ありがとう、やさしいわね」と簡潔な好評価を差し出しながら、サイダーのアイスを一口齧ったところで、二口目が一時停止する。)…………、……何だか……このじわじわと湧き上がる感情は何かしら、わたし……あんたと、どうしても学祭に……い、行きた……(達者なのは言葉だけ。感情こそ乗らぬ大根演技も、3秒で面倒臭さが勝れば)だるいわ。何?まわる人いな、い…訳ないか。(後半は自己完結、のち頭を擡げれば顔を見て)私がいるとあんまり沢山は回れなくなるわよ。いいの?
北村伊鶴 09/07 (Mon) 08:39 No.97
俺の事魔法使いか何かだと思ってる?(並の体力を自覚したとて病弱で脆弱で最弱な少女の前では相対価値が増すものか。ざっくばらんな希求へ無茶言う~と半笑いを侍らせてせめて外的刺激で涼を得てもらうほかないという結果論が吉と出ればいい。)一個!?一個…… 一個?(嘘だろの一度目、マジで?の二度目、本当かなの三度目。馬鹿の一つ覚えみたいな反芻を経ては「実は胃全摘してるとかそういうことじゃないよね?」とその薄っぺらい胃袋辺りに掌の所作は払われるのを前提とした戯れだった。賜る高評価が数秒後瓦解してる未来は予想したら若干勿体ない心地に見舞われるがかわりばんこに汗っかきのパックを少女の手から攫いつつ)うわクソ三文芝居。やるならもう少し上手にやってやらないなら最初からやんないで。(だるいと一蹴された顛末へ拗ねた物申しを浮かばせてチクチク。見上げる気力も無かろう少女へ踵を返すみちゆきは影でも作ったろの立ち位置だった。斯くしてその疑問符の意味を把握しきれず首を右に傾げてからソーダアイスを手から掬い取り)ぜんぜんいいけど… なんで?あっ、でも、そっか、 うわごめん(怪訝な様相も一転。誘いをかけた後で気付きたる失態へ倉皇する唇が開いて閉じて、)体力蟻んこなのにあんまりいろんな人と回ると死んじゃうよね。いいよ、じゃ俺は時間と体力が余ってたらで。(疑問符の内訳へ漸く合点がいけば「ごめんね、体力みじんこなのに…」は半分揶揄で半分謝意。せめてソーダアイスが溶けるまでは休憩にしけ込む怠惰を許して貰いたい。)
三国雪緒〆 09/08 (Tue) 10:44 No.115
(肯定も否定もない相槌代わりの笑い声は人気少なめな自販機付近では普段より大きく響いた。本当の一度目、マジの二度目、三度目は)疑いすぎ…。お餅自体があまり得意じゃないのよ。別に嫌いとかではなく、あまりにもすぐお腹に溜まるから…食べるのが怖い?というか……(過日の朝食に出た餅を思い出し、うぷ。記憶だけで腹が満たされる。「じゃあ今食べたアイスはアイスのまま腸に落ちちゃったわね」伸びてきた手を払いながら)酷評…ごめんごめん。今のは私が悪かったわ。(彼が拗ねる理由の大体は彼自身の幼い我儘に帰結していたが、今回ばかりは流石に眉尻を落として笑いながら謝罪。ジュースに続きアイスも連れて行かれた頃には体の火照りも大分落ち着いてきただろう、が対する彼からの三文字に眉根を寄せ)ありんこって言うな!みじんこって言うな!別に死なないし!た、ただちょっと、他の人よりこまめに休憩が必要になるから、あんたがその、う うざったくなるかもしれないなって思っ……(そこまで言い切る前に眉間の皺をより一層深めれば、)自分で言ってて落ち込んできたわ……エナジードリンク飲もうかな。ここの自販機、モンスターとか売ってないの?レッドブルーでもいいけど。お腹壊すかしら。(再び自販機のラインナップに目を通しながら、視線そのままそういえばの体を守ってもう一つ続けた雑談。)半分ことか、最近の男ってあの、間接的なあれは…気にしないのね…?いや、私が気にしすぎか…。
北村伊鶴〆 09/09 (Wed) 09:43 No.129
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