(二人と一匹を星は見る。)

奈尾!見てなりたが今日は居るからうちと組もっか。(見つけた背中を逃がさまいと呼べば、山登りするには障害になろう人形を掲げて彼の反応を見る。人形の持ち歩きに対する恥が皆無とは言えないが暗闇がどうにかしてくれる。淡いワイドパンツのポケットに押し込んだ携帯が妙に重たいのも、それとなくを装いながら聞き出せるのかという不安。しかし、彼と言葉交わせば数秒足らずで沈む突っ掛かりが片隅に追いやられた現在は、ただウォークラリーを楽しんでいた。)夜の山もこれなら怖くないね。奈尾はこわい?外国のお化けってやっぱり金髪なのかな。(目線よりもずっと下にある灯りが行く先を示してくれる。始めは抱えていたお供の今や、彼とは反対側で片耳掴まれ揺らめく。)なんでなりたって名前にしたと思う?(唐突な質問は起点として。)
秋山紘 08/10 (Mon) 09:09 No.7
あ、うん。声掛けようかと思ってた。…大丈夫?そんなに急勾配じゃないみたいだけど。落とさない?(彼女より一瞬先に黄色い人形と目がかち合って眦下げた。存在が決定打になり得ると思われていそうな状況へ、唇は薄く笑みを携えながらのたまう懸念の深度は浅く、謂わば癖じみている。インディゴブルーのカーディガンから覗くTシャツの白が夜灯に目立つ道行き、2人の足元をライトが照らす。)怖くないよ。こういう催しがある分、人気があるから平気かな。一人だったら絶対来ないと思うけど、……金髪なんじゃない…?ホラー映画全然見ないから例が浮かばないなあ…。秋山さん、見る人?(折り畳んだウォークラリーの用紙を手に、どんな形状かも分からぬスタンプを探すと言うよりは周囲を観察中。)…え。空港で買ったからじゃなくて?(てっきりの思い込みで首を傾ぐ。)
奈尾秀実 08/10 (Mon) 12:48 No.10
(落とさないと言い切ったのは数分前。傾斜も緩やかであるから大した荷物にはならないもの、一か所だけの摘まみはすっぽ抜けそうだなとは口にしない感想程度。火の玉も景観の一つになり得る頭上の星に時折視線を投げながら、互いに疑問符が抜けなかった幽霊話は納得に変えて。)うちもホラーはぜんぜん見ない。多分寝れなくなっちゃうよね、ホラー見た日は。こーゆう話すると寄ってくるって言うけど…、あ、あれ。スタンプじゃない?(かと言って警戒するような素振りはなく、ただ前を見ていれば前方にそれらしき影。一つ目はイージーなのだろうか。指差しつつ、クイズの回答は彼を見て笑った。)あはは、正解。成田空港のなりた。秋山なりた。うちのネーミングセンス何点?(改めて両手で抱けば彼にもよく見てもらえるだろうと。その間も歩みは一定だろうと進むからポイントの到着も目と鼻の先。)あのね奈尾。今日は奈尾に聞きたいことがいくつかあるんだけど、いい?大したことじゃないよ、悪いことでもない。(そんな前置きの要否はさて置いて告げた顔色も変化なく。)
秋山紘 08/11 (Tue) 02:23 No.23
(心配性の塊は、隣歩く彼女の目線の先を察するや、足元の障害物の有無を確認しながらゆっくり徒行、何なら一時停止を選ぶ。)日本とは見える星座違うんだろうな。詳しい?家にいて星見ようって事ないから、おれはちょっと新鮮。(漸進しながら他愛ない話差し向けるひと幕にも、綺麗だねって陳腐な所感しか出て来やしない。)幽霊が出てくる話、なら、おれ好きな映画あるよ。ホラーじゃないし、洋画でもないけ……え゛、寄って来るのになんで振ったの…?怖いもの見たさ?(苦手分野ゆえに怪談あるあるにすら疎く、初耳の定説に眉下げ情けなくも困り顔。チェックポイントのスタンプ役は彼女に託そうと台紙を広げれば押印待ち。)なんだ、てっきり違う由来があるのかって、今頭の中でぐるぐる考えたよ、おれ。……えっと、…なりたの愛嬌で加点して60点かな。(抱っこされたなりたを顔ごと横向き眺めたなら、戯れの採点。不意の前置きに瞬いでのうんは、許容ではなく、単なる相槌に近かった。)えっと、…うん。答えられることか、聞いてみないと分からないけど。いいよ。(範囲を知らぬまま試験を受けるような不安は多少あれど、恐らくは心境に配慮された注釈が耳朶打ったから、首肯は促しと同義。足取りは緩慢に前へ。)
奈尾秀実 08/11 (Tue) 10:56 No.25
(足元の灯りに全幅の信頼を寄せたばかりに気付いたころには彼との距離が数十センチ。気付くなり戻る歩調は駆け足。)なのかなあ。流星群のニュースがある時は気にして空見るけど、星座のことは分かんない。……どの星に惹かれた?(彼を横目で見ながら共感を頷きで留めたのも天体観測の邪魔にならないよう。けれど保つ静寂も数秒足らずで、同じ光に見える事実を棚に上げて問う。)ゴーストバスターズ!あっ洋画…。ううん、話したあとに思い出しただけ。好きな映画のヒントあと二つちょーだい。(回答の先走りに同じように眉下げたが当てたがる口がもっとをせがむ。無事に押印すれば埋まった一項目に浮かべた満足げは採点に目を丸めた。)加点して60点なの…?厳しくない……?もういいなりたは奈尾が持ってて!(遊びと理解した上で作るひん曲げとともになりたを彼に押し付ける。強引押し通せたなら空となった手で台紙を持つけれど。)ありがとう。待ってね、なにから聞こうかな(スタート地点に立てたことに安心しながらまたもごちゃつく脳内の整理を行って、一つ目が声となる。)どんな髪型が好き?女子の。ロングショートポニテにツイン。お団子に…あ、三つ編みも。ハーフアップだって。(核心には程遠いが緩やかな歩みであれば外堀から埋めるのも良いだろう。)
秋山紘 08/12 (Wed) 01:31 No.34
転ばないようにね。たぶん、おれ支えられなくて共倒れだから。(駆けた足音に笑い混じりで告げるのは過日の押し相撲を想起した冗句。頭上見上げていた目線を戻しながら)…うーん、あの辺?たぶん天の川かな。秋山さん、流れ星見た事ある?願い事さ、3回言わないといけないって知ったとき、ちょっとショックだった覚えあるな。(帯状の星々を指差して当てずっぽう。幼い記憶を思い起こさせる安穏とした空気が平素よりも饒舌にさせた。)お手つきだ。ヒント……は、弁護士が出てくる。あと結構ギャグっぽい感じ。(指折り二つを付け足して「分かる?」の声掛けはもはや当てられたがりの様相。及第点ラインを超える採点はそこそことの認識ゆえに、初めての癇癪前にして反射のごめんがまろび出た。戯れめいた風采に、それでも懸念は孕むけれど、)……実は持ってるの、ちょっと面倒になってた?(声真似でも何でもないのに、なりたが喋っているようにぬいぐるみ揺らしては質疑応答を待機。いくつもの前置きあったところでそわつく心地は否めないが、最初の問いに首捻った。)女子の?…その人に似合ってるならそれが一番だと思うけど、……これ選んだ方がいい…んだよね。うーん……ポニーテールかな。でも、長いか短いかなら短い方が好きだと思う。(ぽつぽつ落とした回答は何を求められているか分からず「こういう答え方であってる?」と思わず確認、なりたを小脇に抱えて隣をちらり。)逆に、秋山さんはある?好きな髪型。男はそんなに種類ないかもしれないけど。(雑談の延長のような物言いで)
奈尾秀実 08/13 (Thu) 10:27 No.49
うん、あるある。3回なんて言えないもんね、流れてる間に。でも今日なら二人で協力すれば言えそう!奈尾2回でうち1回の3回ってあり?ずるだって星に無視されちゃうかな…。(指先で見つけた星の川に目を奪われながらも共感が笑いをこぼす。曰く名案は改めて彼を向いて、すっかり星に夢中の間も手元の台紙は夜風に揺られる。)ステキな金縛り!正解でしょ?絶対正解。み…み…み~…!三谷監督作品が好き?(正か否かの答えを聞く前に浮かべる得意顔はド忘れに直面してやや眉間を寄せ、引っ張り出せた名前もこちらの知識がなければ話題が広がる見込みは薄かったけど。そうして押し切った理由を見事当てられたなら「ごめんね」は撫でたなりたに向けて。)うん…正解。怒ったフリして奈尾に任せちゃったのバレバレかあ、持ち心地どう?5分だけ持っててね、おねがい。(見透かされた億劫をなんとも楽しそうな口振りで今度はちゃんと許しを請うように。唐突であっても真剣に思慮を巡らせてくれる様子に、そうさせた当事者であるくせ口端が緩む。)うん、最高の回答だよ、自信持って!うちはね、うちも男の人の短いポニテ好きかな、見ちゃう。でもいちばんは清潔感。(変わってインタビュイーになるならつらつら答える最中、スタンプを気にして目を動かしつつ)じゃあ、この子のポニテが見たいなって子、居る?好きな人いる?(先の回答を上手く繋げたつもりでも二段飛ばしの感覚も否めない。)
秋山紘 08/15 (Sat) 01:09 No.64
同じ願い事ならありかな。ある?願い事、……じゃないや。煩悩?(隣の頭部へ注がれる視線は夜闇の中でつむじを探して、「324個くらいある?」と過日を引き摺って適当な物申し。)あはは、うん。正解。次のヒントは落ち武者って言おうと思ってた。あんまり詳しくないけど、たぶん好きだよ。秋山さんは?(端的な問い掛けの続きには「好きな映画」、「ホラー以外で」の希望付き。可愛がられるなりたを操って何言か返すのは気恥ずかしさが勝って音もない笑みに留めた。)2割位はもしかして怒ったかも、って思ったよ。思ったより持ちやすいし、何なら持とうかって言おうと思ってたよ、さっき。おれはなりた、秋山さんは台紙担当でどう?(合言葉みたいな5分に笑ってご提案。催しの為か、話し声や人の気配が遠く感じられる空間ではあれ、夜半の外出と慣れない質問の応酬が非日常に加速を駆けた。反応に安堵した口許が緩む。「希少種だね」「それは大前提だ」と彼女の好みに首肯したのち、続いた言葉にえ?と小さく短音が揺れた。)……えっと、(齟齬なく二つの問いを処理する為の時間と、純然たる戸惑いに落とした声は暫しの猶予を欲しがった後、言葉探すように思案顔。)いない。…いないけど。いても、ポニーテールが好きだから、その子のポニーテールが見たいかって言ったら、そうじゃない気がする。上手く言えないけど。……な、なんで?(二段どころか三段飛ばし、予想だにしなかった類の問いへ何故が落ちる。)
奈尾秀実 08/16 (Sun) 00:45 No.70
324個の1個は、道に100円落ちてたらいいのにな。おんなじ?(三倍返しを柔な仕返しと捉えた脳はつむじ探しを首振るって邪魔した。)うちはね、アニメ映画で洋画。あと人形。分かる?これで当てられたら…、奈尾の察しの良さに大きな拍手を送ってあげる。(当たり前のようにクイズ形式で返せばなりたから目線を上げて首を傾げる。彼の心遣いにはうんと甘えて役割分担には簡単に頷き、改めて手中の台紙を離さまいと握り直した。ふたりになるのは別にこれが初めてじゃないのに、今夜はやけにその声が鼓膜を大きく揺らす。互いの好みを明かしたって照れ臭さが生じるわけでもなかった。)そう、いない。…??見たくならないの?そ、そうじゃないの?好きな子ならどんな髪型でも好きだってこと?(ふいに包むどっちつかずの安心も、現国の読み解きみたいな心境に思考を持っていかれて目を丸めて混乱が露になる。それでも答えを探って寄せて、彼に向けた。)う~ん、知りたかったのうちが。好きな子居ないならまだ遊べるって安心出来るし、居るなら協力?出来るかもって。頼まれたらね、奈尾に。(根底に知りたいはちゃんと積もっていたから建前でも犠牲でもない。納得頂けただろうかとちらり窺った先、彼側の小道に二つ目を発見。)あー!あった、行こ(軽く押してご案内。)最後はタイプ。どんな子を見ちゃう?うちは可愛いってちゃんと言ってくれる人。…理想かなこれは。
秋山紘 08/16 (Sun) 20:08 No.81
うーん…おれは人目気にするから、自販機で当たりが出るといいな、かな。同じ?(彼女の動きで触れるつもりのなかった髪が手のひらを掠めた。じゃれつく子犬みたいな素振りに呼気が笑みを纏う。)…トイ・ストーリー?、って洋画なのかな。(条件チェックが覚束ない回答を投擲して)そうスッパリ言われるとちょっと言い難いけど、うん。…ううん、でも煩悩はあるかも。見れたらラッキー、くらいのは。秋山さん、好きな人が短く結んでるの見たいの?(そも日常生活からして要求伝えるに躊躇う性分だからこそ、相手へ求める絶対は殆どない。真っ直ぐな言葉で以て今一度思惟巡らせ辿り着く本懐は遠回りもいいところ。何故への答えに「ああ…」と呟いた声は安堵と嘆息が綯い交ぜになったような音。戸惑いに入り混じった心堰く心地の内訳を自覚した途端、思わずごめんが転がり落ちた。)ご、ごめん、あの……そっっか。ちょっと、…今いきなり聞かれたから、一瞬だけ、……告白されるのかもって思って………。(よりにもよっての勘違いに失速。僅かでも綻び露見させた意識があれば黙っていることも出来ず、「いないし、たぶんしないよ」で締めくくり。スタンプへ向かう足はさっきよりちょっと早めで、二つ目を押した後、最後の回答をするより先に三つ目を見つけてあったと指を差す。)たぶん、笑ってる人は自然と見てる気がする。……おれ、何やるにしてもいろんなこと考えるんだけどさ。同じような感覚の人より、大丈夫だって笑い飛ばしてくれる方が良いのかもって思ったよ。こっちは理想の話。
奈尾秀実 08/18 (Tue) 23:18 No.100
え!正解。お察しよいね、洋画だよ。洋画って言いたいオシャレだもん。(機嫌良く拍手を鳴らし年頃の背伸びは事実よりも響きを選った。声としてくれる煩悩に相槌打って動く首は、続く問いに横へと倒れながら咀嚼する無言は空っぽながらも潜心して伝えようとしたばかりに。)絶対見たいってわけじゃ…、でも見たいって言っちゃう、好きって伝えた後に。…ちょっとは我慢を覚えたほうがいいですか?(相手に寄り添うのが彼ならば対して物理で引き寄せる程の違いをその回答からでも感じ取れた。すれば畏まった眼差しは教師を映すみたく。何度も聞いたごめんの先を辿って瞬きをぽろぽろ落とした後、大きく笑うことは決してないけれど口元は確かに緩む。どうしてかくすぐったい。)身構えちゃった?告白するなら最高の場所だよね。うーんでもやっぱりうちは、告白は教室か屋上…あ、渡り廊下も良さげ。学校のどっかかな、奈尾はどこでする?告白したい?されたいほう?(昼食選びの軽い感覚をそのまま隣に投げ掛けた。指先よりも夜空に光る星より穏やかな色を見つめて。)………それは、橘鷹だね。橘鷹みたいな女の子かあ。(底抜けの明るさを放つ級友が頭を過ると同時に妙に頷けた。うんうん十回の首肯はふざけて表情を見るべく目線は忘れずに。そうして三つ目に向かう途中、スタンプ求めるフリして三歩先歩く距離にて。)奈尾に彼女が出来たらちょ~っと寂しいって思った。けど好きな人は……うん、出来たらだれとは聞かないから言ってね。それもしない?!(結局振り返った。星よ笑え。)
秋山紘〆 08/20 (Thu) 21:21 No.117
正直者だ。…良いんじゃないかな、しなくても。何でもかんでも思い通りにしたがる訳じゃないから。秋山さんは。(何処か畏まった疑問符が求めるのが一般論が私論か分からぬまま、これまでに我儘な彼女に出会った事がないと踏まえて後者を選んだ。小さな笑いですら居た堪れない心地で、拗ねるように「笑ったな…」とジト目。してもいない勝負に負けた感覚で眉尻下げた。首肯は降参の色合い。)…うん、何言われるんだろうと思って。……秋山さんはするんだ、告白。躊躇わない?おれは、…されるのに憧れはあるけど、好きになったらする、…んじゃないかな。たぶん。場所にこだわりはないけど、人には聞かれない所がいいな。するのでも、されるのでも。(気楽な調子の物言いに、まるでなんて事ない話題と錯覚しかけて所感がまろぶ。日常会話でわざわざ選ばぬ話題はやはり気恥ずかしさを呼んだけれど、)きっ!? …たかみたいな女子はちょっと、 だいぶ困るよ、…………。(浮上した友人の名に躓きかけて歩調が乱れた。正味否定材料に困るほど合致した感覚はあれど違うそうじゃないと首を振り振り。かち合った視線の意味合いに気付かぬまま、追従しながら彼女の足元を照らしていたから、制止に顔を上げた。)……おれは、ちょっとじゃなくて、結構かも。…うーん……、じゃあ、出来た?って聞いて。いたら、いるよって言うかもしれない。(さみしさの度合いなんて計れないのに、比較するような言い回しで笑った。嘘つきになりたくなくてくっつけた〝かも〟が、冗談みたいに夜に溶けた。)
奈尾秀実〆 08/23 (Sun) 02:06 No.130
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