(聞き耳を立てるのは星空だけ。)

(回りくどいのは苦手だ。せっかく頼ってくれたクラスメイトの役に立ちたいという思いは大いにあれどそれとなく友人に探りを入れるという行動が自分の苦手分野であることは重々承知していたから、まず話をするためのお誘いから不自然になること間違いなし。だから飛び込んできたナイトウォークラリーの話にはこれ幸いと飛びついた。メッシュ素材の白色のスニーカーに足先を突っ込み、クラッシュデニムに両脚を納めてトップスは白い花柄レース。髪は後ろでひとつにまとめて歩く準備はばっちりだ。)……あ!森地くん!よければ私と行きませんか?ナイトウォークラリー!色々お話しながら!(思い返せばここにきて二人で遊んだことはないが、元々クラスメイトである。人の波を縫って彼の視界に入れば挙手をしてみせていたって軽い様子で立候補。問題なく同行が叶えば足元は街灯が照らしているとはいえ前方の視界が良くないからと携帯のライトを前に掲げながら歩き出すところであるが。)
琴平るい 08/10 (Mon) 14:36 No.11
(二人一組が出来上がっている中で森地は首に引っ掛けたスタンプカードに目を落としていた。白いタンクトップに虫除けも兼ねて羽織ったシャツは黒であり、ハーフパンツとサンダルも同色ならば相も変わらずそのまま暗闇に紛れ込めるだろう。しかしその実、ウォークラリーなんて林間学校を思い出す響きに懐かしさと期待が人知れず胸を埋めていた。ようやく誰かに声を掛けるべく踏み出した一歩に名を呼ばれるならその場で声の先を追ったのは幸いで。見れば対面して言葉交わす機会に中々恵まれなかった少女、逃げも隠れもしないのにアピールするかのような挙手に小さく笑ってしまう。)琴平さん、うん、一緒に行こうか。俺も今からだれか誘おうと思ってた。てかこうして話すこと今までなかったし、琴平さんと俺が組むことになったのも偶然じゃないかもな。(ここからの時間が短いものであっても切欠になれればと偶然を強引に必然へと変えるも、すぐに気恥かしさに襲われ「行こ」の歩き出し1メートルはやや前で先導するみたく。)琴平さんは夜と昼ならどっちが好き?あ、朝もあるか。(彼女の言う色々お話の一つ目をこちらから投げ掛ける。)
森地康太 08/10 (Mon) 23:27 No.18
(一応問い掛けの形を取ってはいたが、なにせ断られる可能性はまるで考えていなかった。とはいえあっさりと快諾されたことに喜びを感じないわけもなく自然と笑顔になる。必要なくなったからと下ろした右手の指先をスタンプカードを繋ぐ細い紐に引っ掛けた。)ありがとうございます、さっそく行きましょうか。 そうですね、何だかんだと……。偶然じゃない出会いですか、いいこと言いますね、森地くん。(思いがけない言葉に零れ落ちるのはへにゃりと緩んだ笑みで、そのまま促された通りにいざ一歩目。せっかくなのだからスタンプをできる限り集めたいが、辺りを見渡していると薄暗いこの道では盛大に転びそうな気がして前を見る。)そうですね、朝の清々しさが好きです!早起きしたときってお得感がありませんか?……あ、でもここに来てからは夜も結構好きになりましたよ。こんな星空を生で見たのって初めてで!(ううん、と悩ましげに首を軽く捻ってからの答え。元々朝は得意だしラジオ体操は皆勤賞だった。夜更かしの楽しみも知ってしまった今では早々に寝るものと位置付けていた夜は最近その立ち位置を変えている。両親の実家も都内からほど近いために人工の光がない澄んだ空気の夜空は初めて見た夏だ。見上げた夜空は今日もきらきらと輝いている。)森地くんは?いつが好きですか?(会話のキャッチボール、その一。)
琴平るい 08/11 (Tue) 21:16 No.29
(いっそのこと聞こえなくても構わなかった科白の拾い上げに何とない羞恥が内から広がった。しかし彼女の声に触れれば純粋な気持ちと分かるから眉尻を下げて横顔は笑う。)ありがと。俺は言っといて小っ恥ずかしくなった。スタンプはまだ無いんじゃない?もうちょっと歩いたらありそう。俺が照らすからスタンプ押すのは琴平さんに任せちゃっていい?(探る視線に小さく肩を震わせつつ薄暗い前方を見遣る。現状一仕事担う彼女と代わる申し出は仕舞い込んだ携帯を指先で引っ掛けながら、承諾貰えばすぐにでも照らそうと。)うん、朝と夜なら朝っぽいもんな琴平さんって。そんな早起きすることもないけど、確かに朝の余裕はなんか格別。まあ余裕ぶって結局慌てるオチってのもあるけど。(例えば今日の訪れを知らせる青を溶かす朝空と無数の星が瞬く宵であれば、イメージとしてしっくり来たのは澄んだ青色であったから。実体験を苦笑いで明かしたのち)そうなんだ、って俺もこんな星出てんのは初めて見た。東京でもよく見てた?星。(レンズに映ったひかりを見つけながら投げ返しにさほど悩む事もなく。)夜。夜更かしすんのも好きだし朝の静けさより個人的に心地良い。あとは夏は快晴よりもちょっと雲あるほうが助かる。(付随のあと視線を前方に滑らせ台らしき物を認めて「あ」と短音だけが口を衝いて出た。)
森地康太 08/12 (Wed) 01:32 No.35
確かにしばらく歩いたあとじゃないとなさそうですね、スタンプ。了解です、ライト係は森地くんにお願いします!スタンプはばっちり私が押しますね。(言われてみればまだスタート地点から数分である。役割交代の申し出にぱっと改めて彼に向けて顔を上げてから大きく頷いた。明確に理由があるわけではないが、道を先導するのは自分より彼の方が向いている気がしたので。隣で携帯のライトが光り始めたのを見れば此方はライトを消してポケットにしまっておこう。)目覚まし時計より数分先に起きるとちょっと勝った気分になると言いますか。あは、それは私もあります!あれもこれも、って始めると時間足りなくなって学校まで走るハメになるんですよね。(実際は誰との勝負でもないのだが感じる謎の爽快感ははたして共感してもらえるか。明かしてくれた実体験の続きをなぞるように頷いて、早起きしたはずなのに遅刻ギリギリに駆け込んだ数回を思い出した。)東京じゃああんまり……夜に空をわざわざ見ようって考えたことなかったですね。(見上げたとしても満月が近づいているなあとかそんな感想を覚えたくらい。)夜って本当に怖いくらいに静かなときありますもんね。雲がある方が少し涼しいからですか?(思い付いた理由かと問いかけつつ、何かに気づいたらしき一音につられて首が回る。視線の先にあるものを見てそのまま首を傾げた。)ん?スタンプ置いてありそうです?
琴平るい 08/13 (Thu) 23:17 No.54
(無事承諾得られたなら表に出した携帯を懐中電灯代わりとして道を照らし始めたが、早々にその灯りが不安定な揺れを見せるのは彼女の対抗心がおかしくて。陰日向のない誠実さばかりを感じていたゆえ見えた差異は興味をそそられるもの。)琴平さんもそういうこと思うんだな。早く起きれた分なにしようって考えてる間に、余裕でその数分以上の時間過ぎてることない?…ああ、琴平さんが時々ギリギリに登校すんのそんな裏事情があったんだ。足に自信アリ?(予鈴後に登校する彼女を何度か見た事あると思わぬ場所の解決に目を細めつつ納得の頷き。そうしてまた問いを向ける。再度空に目線を投げながらも観賞の程度には「だよな」の同意を示し、推理めく疑問符も正鵠を得ていたから一笑交じりの首肯。)そ。だから今のこの時間も最高だし、日中よりも力湧いてるような気もする。スタンプ一個押したらさ、ライト消してみてもいい?どんくらい暗くなんのか見たくない?(不意の提案は好奇心に生み出され問う声にからかうような色は見られず、ただ真っすぐ彼女に向けられた。そうして影だけの判別付かずがスタンプ台だと分かる距離となっても歩みは変わらないもの、無事に到着したなら)一個目わりと早かったな。じゃあはい(ずぼらにも首に下げたままカードの角を摘み彼女に差し出すような形で。)
森地康太 08/15 (Sat) 02:31 No.66
ありますあります、朝の数分って何であんなに過ぎるのが早いんでしょうね? 足の速さには自信アリです!持久力はまっったくないので走ったり歩いたり繰り返して、学校見えてからは全力ダッシュですね。(短距離走はなかなかの記録を持っているが長距離走は記録というよりも完走するのに精いっぱいというレベル。予鈴後に駆け込んだ回数はそこまで多くないがその流れは毎回同じである。偉そうな顔をするような話ではない筈だが、ぐ、と親指を立てて楽しそうに笑った。近くにライトがあっても空を見上げてみればちらちらと星の光が見える。)夜行性ですね森地くん。 えっ、見たいです見たいです!あ、でも転びたくないので足元が安定しているところでお願いします。(ぱちりと一度目を瞬かせた後、その瞳がきらりと好奇心から輝いた。数度頷いてから促すも転倒は避けたいから少しの暗がりのなかでも足元の安全性を確かめてからにしたいところ。彼に続いていくらか距離を縮めスタンプ台だと理解したなら思わず喜びに手を叩き、台の上に置かれているスタンプをさっそく手に取り掲げてみれば、)あ、ハートマークだ。(「はいどうぞ」と差し出された彼のカードの左上にハートマークを押す。そのまま自分のカードにも押して、無事に一つ目クリア。)ハートマークといえば、森地くんって彼女とかいるんですか?(スタンプをもとの位置に戻して振り返る。話題の切り口としては悪くない筈だ。)
琴平るい 08/16 (Sun) 00:47 No.71
(知らなかっただけで模範生みたいな彼女の朝は中々に慌しいらしい。それを想像するだけで口端に笑いが忍んだのに、上機嫌に親指を向けられて堪え切れずに噴き出した。多分この笑いは後々も引き摺る予感があった。)琴平さんは朝……夜行性の反対ってなに?朝型?でもちょっと夜行性に片足突っ込んでるよな。いらっしゃい。(こんな場面で知識の乏しさにぶつかると思うまい。反語を探りつつ、夜も好きだと言った彼女に向けた笑顔は先人ゆえの余裕を滲ませた。次いで好感触に浮いた心地に携える微笑は年相応。)ありがとう。それはもちろん。電気消したら星ももっとたくさん見られそうだよな。流星群じゃなきゃ流れ星見んのって難しいのかな、やっぱ。(空見上げる習慣のない二人であるから解けない質問はごちるよう落ちていく。隣で鳴った軽快音に目を細めながらも)スタンプも凝ってるんだ、ありが(一つ押されて返すお礼が半端な途切れで落ちる。少なくとも森地にとっては“といえば”で繋げるには不自然が多く残る問いであったから。しかし対する彼女の何ともない様子に少数派なのかと戸惑いが数秒の沈黙に埋もれた。未だ指先はカードを端で持ち上げたまま。)え、居ないけど。琴平さんはいるんですか?彼氏。(口調拝借のおうむ返しは困惑が尾を引くみたいに。)居ないけど居たらなって思う時は正直…ある。(男のプライド何たるが夜風が奪い去った。)
森地康太 08/16 (Sun) 19:42 No.80
(全力のサムズアップに笑いを零した彼の表情を見れば自分もまた笑いが込み上げてくる。んふふ、と零れ落ちる笑みはしばらくその場に響いていた。夏休み明け、予鈴後に駆け込んだとき彼と目が合ったら教室でひとり崩れ落ちるほどに大笑いしてしまいそうだ。)朝型?…ですかね。たしかに此処にきて片足を沈め始めてます、こんばんは。朝型で夜行性だといつ寝てるのかって話にもなりますが。(夜行性の先人に向けてわざとらしさ残しながら恭しく挨拶返して、朝の清々しさと夜独特の静けさどちらも求めたくなるとなれば睡眠時間は何処へという疑問が浮かび首を傾げてみせたりもして。)流れ星って見たのこの前の流星群が初めてでした!普段は肉眼ではほとんど見えないって聞いたことありますけど、頑張って毎日空見上げてたらたまには見えるものなのかその辺の塩梅は分からないですね……。(二人きりのこの空間では何せ正解は分からないから曖昧なまま話題は終了。部屋に戻って覚えていたら調べてみようか。自分としてはこれ以上ないくらいの話題の接続だったと思ったが、不自然に途切れた科白に少しばかり焦りを見せる。それでも答えが返ってきたことにほっと息を吐き出す姿はライトに映し出されていたかどうか。)あ、そうなんですね。私ですか?私もいませんよ。(同じ質問が返ってくるとは思っていなかったからぱちくりと目を瞬かせたのちに首を横に振った。)なるほどなるほど。ということは彼女にしたい人がいる?(二つ目のスタンプ目指し歩み一歩目。踏み出しながら彼の顔を覗き込む。)
琴平るい 08/17 (Mon) 22:05 No.90
朝型で夜行性って言葉の矛盾すご…。昼に寝るしかないよな。んで琴平さんは星以外で夜好きになった理由ってなに?夜な夜なクラブに行ってる…?(改まった会釈後の瑣末な会話に力抜けるように笑声が息となって洩れる。それから好きの他なる可能性を見出そうと疑問符は遊びを交えて。)たまたま見たときに流れ星あったらすごい奇跡だよな、流星群でもどっちでも一緒の流れ星なんだけど。……琴平さんって敬語が普通?わりと前から聞きたかった。(片時も離れないですますにふと思い出したよう問いを向ける。初心忘るべからず。親しき仲にも礼儀あり。敬語が距離を感じさせる訳でもなかったもの、この機会にと伺った横目は二人の足元に落とす。消灯の頃合いもそろそろだろう。彼女の有無を明かした際、彼女の安堵した様子にまさか?もしや?の速まる鼓動はどうしようもなかった。けれど“そんな雰囲気”は感じ取れず、加えて淡々として涼やかに重ねられる質問がそうじゃないと騒ぐ性を一蹴する。)いや、そういうんじゃなくて…。彼女居るやつの話聞いて羨ましくなったりそういう感じ。琴平さんもない?え、てかなんで?ちょっと今落ち着けてないんだけど。琴平さんからそんな風な質問されると思ってなかったし(森地のどよめき。むずっとした心地は払拭されぬまま視線だって不自然に横向けば交わされない。敢えて外した視線が見つけた二つ目に指差し。)二つ目。蚊とか虫に刺されてない?(こちらから差し出す話題は凡。)
森地康太 08/19 (Wed) 22:36 No.107
クラブ!?まさか!確かにパリピの巣窟ともいえるクラブに一定の憧れはありますがまだ足を踏み入れたことはなく……ただ同部屋の心ちゃんと部屋で遊ぶのが楽しいなと。森地くんは馬渕くんと同部屋ですよね?どうです?(思ってもみなかった案に目を丸くして大きく手を顔の前で振る。相部屋の楽しさを存分に見出したこの一ヶ月半だった。)そうですね、中学からの癖が抜けなくて。…あっ、でも距離を置きたいとかそういう訳ではないですからね!?(過去を遡るよう視線を上げて思考を巡らせる。この話し方に特に理由はなく、習慣と言ってしまえばそれまで。ただ勘違いされて欲しくないと慌てて言葉を付け足しながら歩みを進めていく。何せ”恋バナ”というものにとんと縁がない女であるから話の運び方にまるで自信がなく、茶化したりふざける方法が分からなくて結果淡々とした問い掛けの連続。)それはちょっと分かります、デートとか羨ましいです! え?いやあ、あの…ちょっと気になっていたので……。(向けられた僅かな懐疑心に分かりやすく狼狽え言葉尻が揺れた。あー、うー、と唸った後「森地くんに彼女がいるかどうか、知りたい子がいたりいなかったり……」と視線を逸らし白状するまでそれ程時間は掛からない筈。とはいえ隠すものがなくなれば「好きなタイプは?」「髪型はどんなのが好きですか?」などと質問攻めは諦めないつもり。)くるぶし蚊に刺されてめっちゃ痒いです!(とは差し出された話題への答え。ころころと入れ替わる話題を交わし合う二人の上にはずっと星空が煌めていた。)
琴平るい〆 08/20 (Thu) 23:31 No.120
巣窟って。俺から言ったけど琴平さんがクラブ行っても迷子と間違われるかも。楽しいよ馬渕と同部屋、馬渕の生態がよく見られて。(彼女の言葉選びに忍び笑いが肩を震わす。義務教育を終えたばかりの幼さ抜けない見目を捉えた所感は、すっかり茶化しを隠さず滲ませた。)大丈夫、分かってる。ただ2年になるまでは敬語がちょっと抜けた会話出来たらって思ってる。(懸念の拭いに深く首を頷けた後、それでもと零した身勝手さはこの場限りの縁を避ける為。静かな夜に二人だけの会話がよく響き、足元のみ落とされた灯りは彼女の急く気持ちまでをも照らすよう視界に映し出す。歯切れの悪さを追うつもりなかったもの反して耳はその続きを待たんと傾けた。)いたりいなかったり?(ばかみたいな復唱は反芻を目的としたけれど輪郭さえ不透明であるからか受け止めは平常を保つ。しかし箍が外れたような重なる問いには「言葉遣いがきれいな子」「ええ…ロング?」テンポの悪い一問一答が繰り広げられた。変わってはっきりとした報告に今度こそ笑いを前面に噴く。)ここ早く抜けて先行こ。(ムヒも虫除けも持ってなければ歩調を早める一択。二つ目を収めたなら合図と共に手元の電源を落とし、広がる宵が濃くなる一方で頭上の星が先程よりも存在を主張し始めた。)少し止まって見てくか。(転倒の事前防止兼ねたお誘いは最早見上げながらの同時。星が織り成す物語の一本もなければ凄いだとかよく見えるのお粗末を並べ立てる。星空だけが知っている会話はきっとこれからもそう。瞼で切り取る景色を忘れまい。)
森地康太〆 08/23 (Sun) 02:02 No.129
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