(ラッキースケベには、色気が足りない。)

(輝く太陽も煌く海も、日常と化した光景とは言えスペシャル感は今でもフレッシュそのもの。いの一番に砂浜を駆けて突っ込んでは、やれ浮き輪だやれシュノーケリングだとこと遊ぶに関して容赦無く。最近買ったばかりのブルーグレーのオフショルが海水を纏うのは初めて。肩紐は可愛くないと外してしまったのがよもや運の尽きとは予想だにせず、シャーリング加工されているから大丈夫だろうとやや緩めの胸元を気にする素振りもない。悲しい哉ウエストも腕回りもピタリと収まって、なんならオフホワイトに上と同色のボタニカル柄が葉を広げるビキニパンツだってジャストサイズなのに。)っどぅわ!(嘲笑うかの如きざっぱーん!と大波の襲来に今はプカプカと大きな浮き輪でリラックスしていた七色がポニーテールに結った毛先揺らしてぐるんと反転、流される浮き輪を捕まえようと波に逆らって泳いでいたなら、さて胸元緩い水着は如何なるか――)っっっヒッ(まだまだ成長途中の胸元を片腕で隠し、もう片方で浮き輪を掴んで、ショートした思考は兎に角陸を目指す結論に。腕が塞がっていると上手く前に進めないらしい。一周して面白くなった喉から鋭い笑声が漏れる。顔もニヤけてしまう。無防備な背中が震えた。)
スペンサー心 08/01 (Sat) 11:01 No.3
(プールじゃ問題なく泳げる男は海難事故を案じてついつい今日も浮き輪に手を伸ばす。晴れ渡る空の色を映したような海を前にすれば確かに心躍る感覚はあるものの、心の安寧と相談すればしっかり足つく程度の場所で水と触れ合う程度のお遊びがせいぜい。だった。)ッうぇ、ゲホッ…ゴホッ……(唐突な大波に飲まれ、指先から浮き輪の紐が離れて輪っかだけ陸へ。大波を引っ被って噎せ返り、引いていく波と一緒に波打ち際から少し遠ざかった男は晴天の下で一人海の怖さを実感したが、近くの海面にプカリ浮かんだ何かで我に返った。漂っているそれを無機物と認識し、手に掴むまでにも時間を要して、何かを認識した瞬間再び海へと取り落とす体たらく。カッと頬に熱が走るも、そのままにしておくなんて無体出来やしないから、落とし主を見つけようと視線巡らす行動がそも悪事をはたらいている後ろめたさだ。)……あ。(変な姿勢で陸へと向かう七色の髪は誰と間違う訳もなかったが、何も纏わぬ後ろ姿に気付いても呼称に迷った4ヶ月の怠惰も相まって一瞬発声に戸惑った。)……スペンサー!…さん、ちょ、っと待って。ストップ!(敬称がおまけみたいにくっついた。着実に陸へと向かう様に心配性ゆえの杞憂をおぼえて、彼女の制止が叶っても言葉を探して唇がまごつく。)あの、気の所為だったらごめん。今、困ってな……え?笑ってる?(ブルーグレーの布切れを右手に、窃笑が耳朶打てばいよいよ勘ぐり過ぎたかと眉寄せた。)
奈尾秀実 08/02 (Sun) 00:00 No.15
(波をかき分け目指す陸の遠い事。局部を隠すには難無い腕も流石に全てを覆い隠すには足りなくて、あれこのままじゃ世界史だか美術だかの資料集で見た絵画のアレと同じ構図も止む無し?と脳内駆け巡れば収まるどころか延長する笑いの渦。そんな背中に待ったを掛けたのは他ならぬ級友の声だった。)んっふひ……、ごめっ、(笑わずして居られるか、此の状況。案ずる視線を受けても尚震える肩がピタリと止まるのは級友の片手に見覚えある色があった為に。)っっあーーー!!それ!! それそれそれがなくてめっちゃ困ってたんだけどさ、ふつー脱げるか?って思ってたらおかしくなっちゃって……(無防備にぐるりと半身返してんふふと止まぬ笑声は、有り体に言えばツボったのだ。)なおちゃん、それ タグのとこ見せてくんない?(ゆるりと首を傾げば水分含んで重たくなった髪が揺れた。左脇腹の内側に付いた儘のタグには「すぺんさーここ」と幼児宛らの平仮名が踊る筈。)
スペンサー心 08/02 (Sun) 15:59 No.24
何かヤバいものでも食べた…?(予想に違わぬ現況ならばまず笑っている心境が窺い知れなくて、あるかも分からぬ海の笑い茸的な何かを想起して首を傾ぐ。短い濡れ髪から垂れていた雫が、甲高い声に思わず首振って飛沫が舞った。)うわっ!?ごっ、ごめん。触っていいか?って思ったんだけどそのままにもしとけなくて、って、あ……やっぱりそうだった。袖にちゃんと腕通せてなかったりとっ、(無事持ち主に届けられたと思しき展開に安堵する顔ばせには、つられたように俄に笑みが浮かんだけれど、直後彼女が半身返せば言葉失くして口噤む。状況窮している本人自らの振る舞いを指摘するのは意識していますと自白しているようで気が引けて、裏返してタグを探しながらの「ちょっと待って」は待機を請うたと言うより戸惑いを溶かす為に。幼稚園児でも読めそうな記名に窃笑しながら。手を伸ばしてタグ見せながら、彼女が受け取れそうなら「投げるよ」との一言で暫時ブルーグレーは宙を飛ぶ。)はい。……着れる?浮き輪今向こうに流されちゃって、おれじゃあんまり壁にはなれないかもしれないけど。(彼女を直視することないまま、さまよう視線は“向こう”を示して砂浜へ。)
奈尾秀実 08/03 (Mon) 19:28 No.36
アハッそっかごめんごめん!ココもたぶん海パン流されてきたら「え〜」って思って触るの躊躇ったと思うから なおちゃんの気持ちわかるよっ!!(だいぶズレた解釈はデリカシーの差か。ハラスメントには煩い時代、彼ぐらいの慎重さは重宝されるだろうが、なんせビキニの持主がこの為体だ。)それがさぁ、ちゃんと着てたんだよ?だけどね、胸が緩くてさぁ…さっきのおっきい波でバッチャーン!いったとき、まあ、胸から脱げたよね…ぐすん…(自らぐすんと言ってしまう太々しさからして、この状況を少なからず楽しんでいるお調子者。波に揉まれた時の状況はあまり覚えてないが、「海って怖いね!」の一言に尽きよう。示された自筆のサインに「やっぱココのだ〜♪」と碧眼細め、手にしていた浮き輪にでも引っ掛けてもらおうかと思った矢先、)どぅわっなおちゃんまじ?!(まさか宙を舞うとは。軽やかにひらりと翻るブルーグレーを掴むべく、一度捕獲した浮き輪を手放して腕を伸ばす。無事キャッチと相成るや、浮き輪の行方を探せば、如何やら己のも砂浜に打ち上げられたようで一安心。)……えっむしろ壁になってくれる?!助かるよ?!(更には求めていた目隠しまで出来たとなれば最早着たも同然。あっち向いてて〜と沖に視線を投げ、級友の背後にて着用試みるが、)ん っとぉ、おお…ちょっと待ってね、ちょ、(波の抵抗にあってなかなか上手くは進まない。)
スペンサー心 08/03 (Mon) 22:19 No.40
それは部位の問題もあるんじゃ……?海パンこそどうしたら脱げるんだ?案件だし、露出狂かもしれないから万が一のときは見て見ぬ振りして良いと思うよ。(質さなくとも通るだろうズレに思わず言及したのはあっけらかんとした物言いに感化されて。明るく物怖じしない為人は人の好さに通ずるからこそ、もしもを重ねた状況思って懸念が溢れた。)……あ、確かにさっきの波はすごかった。油断してると一気に飲まれるよ、なあ………と、もうおれは、その状況についてはドンマイとしか言えないんだけど、…じゃあこれ着直してもまた脱げる可能性あるってこと?(無論彼女を直視出来ぬまま、歯切れの悪い反応は内容が内容だからに尽きた。己とは相反する楽観思考を前に、「さっきみたいな波が来ないと良いけど…」と、現今凪いでいるように見える沖の方を眇めて憂慮に眉寄せるちぐはぐ。)えっ?うわっ!?……ごめん、大丈夫?取れた?(一刻も早く彼女に返したいと気が急いて、キャッチ出来る状況であるか判断し損ねる体たらく。腕を伸ばした分だけ上半身無防備になる可能性に瞬間思い至れば、投げた直後に瞑目したから彼女の手中に見えた色にまずは安堵。)壁っていうか、見張りかな。いいよ、今誰もいないから大丈夫。(周囲見回した後、言われた通り視線の方向定めるも、後ろからの声に落ち着かない心地。決して振り向くことはないものの、まごつく気配に唇割った。)……スペンサーさん、着れる?無理そうなら、おれ、何か隠せそうなもの取って来るけど。
奈尾秀実 08/05 (Wed) 21:23 No.55
(級友から言及された可能性をまるで考えず、はたと碧眼瞬いてポカンと見上げ)………だね、あるね!うわっもう深いところには行かないよーにしなきゃ!あっぶな〜〜……なおちゃん言ってくれてありがとね♪(危うく学ばぬ脳は同じ轍を二度三度と踏むところだった。へらりと笑って感謝に弾む声音。宙を舞ったブルーグレーをキャッチした後も「アハッありがと!」と同様に弾むから、布の投擲も然して気にしてない事は伝わろうか。見張り番を担ってくれた背中へそっと口角上げて、さていそいそと着用試みるも上手くいかぬ状況に顰められる眉間。どうしたものか、思案する七色に降ってきた言葉には思わず腕を伸ばして背後から彼の肘辺りを掴みにかかる。)っだめ!ダメダメダメ今なおちゃん居なくなったらココぽろりしちゃうよ! ちょっと、このままさ、もうちょい浅いところまで行こ?ココがバックオーライするか、目瞑ってこっち向いてもらえれば手引っ張ってあげるけど、 ちょっとこのへん深くてうまく着れないからさ、(ね?お願い!と小首傾げて頼み込む姿勢も、背を向けている彼からは見えまい。承諾されれば何れかの方法で浅い所まで戻りながら「てかなおちゃん何して遊んでた?」なんて世間話も交えつつ。)
スペンサー心 08/06 (Thu) 22:26 No.68
でも、スペンサーさんはなんて言うか、そういうトラブルの方から上手く避けていってそうな気がする。陽のあつ、じゃなくて。オーラが。すごいから。(どういたしましてを略した首振りで楽観的な笑顔に応じたなら、呼吸と同時に吐いた笑みはバッチリ音になった〝圧〟を誤魔化すようなそれ。斯くして生ける更衣室のカーテンになった男はよもや背後から腕掴まれる予測なんざ出来る由もなく、「うわっ!?」と肩揺らして硬直。)……もうポロリはしてるんじゃ……?じゃなくて、うん、あの、流石に置き去りにしようって思ってないから。いいよ、もう少し浅いところ行ったら着れそう?水中で着替えってそれだけで難しそうだけど…。(恐らく伸縮性ある水着ならば尚のこととの思考は不安気に、移動中も「この辺で平気?」とお伺い立てつつ役目を果たすに必死の様相。)おれ?あんまり深いところ行くと不安だけど、でもせっかく来てるなら海も入らないと損だなって。浮き輪使ってちょっと陸から遠出しようとしてたところ。(で今に至る。対面しての会話でない分いつもより声張った返答は「スペンサーさんは?」と「着れた?」の問いをくっつけて、つと三つ目の疑問符が脳裏を過る。)そういえば、フライボードはもうやったの?
奈尾秀実 08/08 (Sat) 10:15 No.83
あつ? あっ圧?!そんなことある?!(七色の中でぽんと浮かぶは母がよく使う圧力鍋。プシューと音立てる其れの様な雰囲気だったかとはズレた所感だろうが、級友がオーラと言い直すや「え〜オーラあるぅ〜?」コロッと良いものと解釈してデレと緩むちょろさ呈した。)まだ見られてないからポロリもセーフだよっ! ありがとね〜たぶん浅くなって波が落ち着けばイケる(「はず」と最後に付け足すのは念の為の予防線として。辛うじて胸元は水の中、鎖骨から上は外気に触れる塩梅で彼の肘を掴む指先に力入れつつOKを伝えよう。)なおちゃんっぽいね(この夏の過ごし方聞いてふはと漏れる笑み)あ、これから行くとこだった?!うわごめんね引き止めて!ココ急いで着るからも〜〜〜うちょっとだけ待って〜〜〜!(級友の鉄壁なガードがあると信じて大胆になる手元は、隠すのを辞めて勢い良く袖部に腕通しながら)フライボードはまだできてなっ うお あっとちょっと、だけ……!(ズボッと頭の上から胴部分を通し、脱げる前の状態に戻った。のだが)なおちゃん着れた着れた!んだけど 迷惑ついでにもいっこお願いしてもいーい?(脱げる原因を作った外して内側にぶら下げた儘にしていた肩紐を摘み、バシャバシャと音立てながら前へ回り込んだなら)これ、背後のホックに引っ掛けてもらえたりしない?ない?むり?(ここ、と背中向け肩甲骨の辺りを指で捲ると、水着の内側にある金具待ちのループがこんにちは。)
スペンサー心 08/08 (Sat) 20:42 No.88
えっ?…ごめん、圧ってそんなにやばい単語?言い直したのおれだけど、こう…悪い意味じゃなくて、勢いがあるっていうか。(反応にまろび出る謝罪は下がり眉付き。失言の自覚あるからして補足する様は言い訳じみたが、くるっと変わった反応に「そういうところかな」と鼻から抜ける笑みが滲んだ。)セーフの範囲が豪快過ぎない?高波が来るかどうかだけは気をつけておくし、気をつけて。……ちゃんと肩まで浸かるんだよ。(浅瀬になるに連れ、自身の肩口が陽光に曝される感覚あって、思わず温泉にでも入っているかのような物申し。矢継ぎ早の謝罪に首振って、)ううん、全然。行った先で水着拾ったから。タイミング良かったなって。フライボードってどんな格好でやるか覚えがないんだけど、その水着はやめた方がいいかもね。アレは水上だし……。(身の危険と同時にポロリどころじゃない危険を想像してはささやかな忠告。して、着れた報告に「良かった」と安堵するのも束の間、回り込まれた背中を見遣る。)……いや、いいよ。いいけど。あんまり男に頼まない方が、っていうか、普通頼まな……いやそんな事ないか…?(思案の先の真顔を経て、肩紐を手に「ここ?」と確認。もしもう一本あるならそちらも同様に。)出来た。スペンサーさん、まだまだ泳ぐ?おれもう少し遊んでるから、もしまたピンチになったら大声で呼んで。(戸惑いと驚嘆はあれど、別に迷惑被った意識はないから気にしなくていいよの代わりにあるかも分からぬ再びのピンチに言及する言葉に、柔らかな笑みを把持して。)
奈尾秀実〆 08/10 (Mon) 00:13 No.100
(幼い頃両親から入浴時に受けていた忠告を彷彿とさせる言葉に、思わず「お風呂じゃないじゃん」と笑声混じりに漏れる突っ込み。けれども何故だか目の前の級友が海にただ浸っているだけの姿は、温泉に入っているようにも見えなくないから不思議だ。)そだね…もうこの水着はちょっと……もーちょい成長した時に着ることにする……(何が、とは言わないのが最低限のデリカシーか。買ったばかりの其れに募る残念度合いは高く珍しく落胆の色が滲む声音も、無事着用に到達すればコロリと明るく弾けた。然らば級友の慎重な思案等理由察する訳も無く、)? 男の子って女の子の水着触っただけでセクハラになるとか、そんなんだったんだっけ?でもココがお願いしてるんだから大丈夫だよっ♪(頓珍漢な大丈夫に満面の笑みを貼り付けた。)わっありがと〜〜!助かった〜〜!!これできっとたぶんもう脱げない!(肩紐への信頼は絶大、安堵でパシャパシャと水面を混ぜていれば宛らライフセーバーの一言にパチリと碧眼瞬いて)いや待って なおちゃんまってまって! せっかくなんだからココとも遊ぼ〜よぉ〜〜!!(柔和な笑みは向けた本日幾度目かの我儘は受け入れられるか。全ては波を受けてふよふよと浮きそうな水着のみぞ、知る?)
スペンサー心〆 08/10 (Mon) 01:57 No.102
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