(バーベキューの心得その1マシュマロは必ず焼くべし)

(鮮烈な黄球が群青へ沈めば明るい紺碧の到来だ。時間帯の割に明るい中庭は肉の焼ける匂いと時々焦げた匂いと煙で視界が明瞭ではないが殷賑たる空気が何はなくとも高揚を齎す現今。赤信号だって皆で渡れば怖くないなら全身に染み付く煙臭さだって歯牙にもかけないから白く濁るグリルの傍へ喜んで身を投じてお肉奉行。バーベキューという単語が耳朶打つや”BBQ楽しむための5ヶ条”から”BBQで作るべき料理7選”だのと調べ上げた情報をショート丈の白Tから伸びる腕へ書き付けたのは30分前、グリルの上に描いた美食地図は右から玉ねぎ、アボカド、焼きトマトと来て鶏肉、牛肉、厚切りベーコンにバジルソーセージ、燻製チーズ。几帳面な配置で焼き加減を確認する様相は一人遊びに興じるさみしさを醸していたやもしれないが誰かが通ろうものならお行儀悪くトングをカチカチ。おいでおいでの合図だった。)見て見てこれ、完璧な布陣じゃない?(披露する美食地図は上手に育てた朝顔をみてみてってする幼子の様相で。)一緒にたべたい。どれからいく?
小田仁希 07/24 (Fri) 16:39 No.13
(それは既に一頻り水遊びを終えた装いだった。二の腕に貼りつくTシャツの袖を嫌がって肩まで折り上げ、びちょびちょに濡れた顔と前髪は両サイドに流して自然乾燥を待った。食べて遊んで食べて遊んでの不規則ルーティンの中、燃費の悪い腹の虫が再び食事のターンを知らせる。トングを片手にグリルへ向かう女子生徒の横を通り過ぎた一秒後、踏み出した一歩を巻き戻して奪われた視線の先は何やら文字列が並ぶ彼女の腕。背後から覗き込んでは一人呟くみたいに読み上げる最中、いつのまにか気付かれていたらしく主のトングの音に意識を引き戻されれば、続いて示された最強布陣へ目を落とし)わあ…!!このコたち、みんな小田さんの好きな食べ物チームですか?(感嘆は素直に。手頃な皿と割り箸を手に一番最初に指差すのは「チーズっ!」)いただいちゃっていいんですか?(育ての親へ向ける一見遠慮がちな疑問形は、されど空の皿を差し出している時点でお察し。しかし興味の先は未だ変わらず)腕の!それなあに?(目線はソレを指した後返答を待つように再度彼女の顔へ)
秋吉かもめ 07/24 (Fri) 17:10 No.14
(背後からの視線に気づかぬ侭先んじて声を掛けたつもりの少年を捕獲成功したらばトングがカチカチ陽気に鳴る。白煙越しに「すごい水も滴る何とやらだね」と挨拶代わりの軽口投擲すれば煌々たる双眸がはちきれんばかりに膨らんだバジルソーセージへ)このグリルでは好きなものだけ好きなだけ食べて良いルールなの。今の食べごろはこれ。(トングで燻製チーズとソーセージを指すのと朗声が重なった。あは、と眉間に皺寄せる形の笑み浮かばせたら真っ白な紙皿へ希求通り香ばしく色付くチーズを乗せて)1個食べるごとにここに10分拘束ね。(後出しじゃんけんの要領でティントを塗布する唇に乗せた横暴は悪びれぬ風采で紡がれるが然し、己もと紙皿にソーセージを乗せんとした折卒然と水を向けられれば腕を後手に隠すのは咄嗟の所業。)あっ これは、(歯切れ悪い台詞は横着を見咎められたような頑是ない餓鬼宛ら。一度右へ流した視線がちらりと少年のまっさらな腕へ注がれて)あ、の  癖なの。なんか、言われたこととか調べたこととか、どこでもメモしちゃう癖があって。みっともないから直したいんだけど、なかなか。(普段然程気に留めぬ奇癖は指摘されれば気後れが先行し、3本ラインの入ったジャージスカートに包まれた足が一歩後ろへ。)
小田仁希 07/25 (Sat) 23:54 No.27
小田さんもあとで一緒に濡れますか?(先程まで遊んでいた場所、水風船や水鉄砲で暴れ回り地面の色がくっきりと変わっているエリアを指差し笑顔。只今のおすすめと今一番食べたいものがヒットしたタイミングの良さに、いただきます!の号令と共に熱々のチーズに大きな一口でかぶりつけば、はふはふとその場で足踏み跳ねながら聞き取りにくい「おいしい!」を発し)あはは!そしたら小田さんはおれが食べ終わるまでずっと拘束ね♪(機嫌良くV字に持ち上がる口角と一緒にたのしい道連れ宣言。二口、三口でチーズを全て口の中に収めながら、途端に居心地悪そうに後退する彼女を不思議そうに眺めれば)あーっ!でも確かに、メモ紙と違って腕はなくなりませんもんね!おれもたまに、おつかい頼まれた時とか絶対忘れるなよって手に書かれたりしますよ(食べないの?と、そろそろ焦げそうなソーセージを指差しつつ、ふと考えるように視線を宙へ浮かせれば)おれもなんかそういう癖あるかな〜…あっ!敬語になっちゃうのは癖かも!あと気を抜くと僕って言っちゃうの。俺にしたいんですけど、なかなか。(同じ4字で一旦しめれば、苦笑い。)
秋吉かもめ 07/27 (Mon) 08:37 No.45
濡れたい。水風船爆弾作る。(燥ぐ級友へ一瞥くれれば一も二もなく首肯し、「水遊びまだ飽きてない?飽きないで」は確認口上へ見せかけた我儘。無謀な大口へあっは、と笑声零れ落ちれば想像通りの顛末と相成りマグマにやられた口内へどうぞとウーロンのコップを手渡した。)いつ食べ終わる?1分だったらどうしよ。最後はマンゴーで〆たいんだけど良い?(暗にいつぞや朝食の場でマンゴー好きを自覚させられた羞恥心を刺激する心算だが屈託ない少年へ伝わるか否かは五分五分程度の軽さ。今度こそフォークでぶっ刺したソーセージを歯先で齧れば弾ける香ばしさにきゅっと目が細まる。)腕なくなるの想像したらスプラッタ過ぎて泣いたけど、あたしの腕ぜったい落書きだらけだから持ち主のとこまで簡単に帰ってきそうなんだよね。(腕がぶっ飛んで蒼白、傘に書いた名前宛らの効果に想像して一笑い。「ちゃんときゅうり1本くださいって言えたの?それ」ははじめてのお使いへ勤しむ秋吉を想像しての微笑ましさが幼児へ問いかける口吻となったか。燻製チーズのおかわりを少年の紙皿に乗せながら)それ思ったの。癖なの?って聞こうとしてて、なんで僕じゃダメなの?自分との音楽性の違い?(互いの癖を吐露したら揃いの苦笑で手前勝手な羞恥心は薄らいで、代替えに純然たる疑問符浮かばせて首を傾げた。)
小田仁希 07/27 (Mon) 21:29 No.55
(勧誘に成功すれば、歓喜を全面に見開かれた丸い瞳が爛と輝いた。「おれより先に飽きたら許さないですよ♪」敢えて主語に欠けた言葉を戯れるように同志へお返し。熱い口内を冷ますように空気を取り込みつつ差し出してもらった烏龍茶を両手で受け取れば、取り急ぎ頭を下げるのみのお礼と共にコップに口をつけて喉を潤しながら、昨今聞き慣れたフルーツ名に肩を揺らして笑い頷き)…ねえ、もしかしてですけど小田さんってさ。楽しいことがあると、それがいつ終わっちゃうのか先に気になる人?(まだまだ食べ終わる予定もなく次いで焼きトマトを摘んでは口の中に放り込み、再びマグマを飼って飛び跳ねた。マンゴーはまだ遠い。)あははっ!もし何かいろいろ書いてある腕拾ったらちゃんと小田さんに届けますねっ!やーそうなるとおれも腕になんか…… あぁっ!子供扱いしてますね!?(分かりやすくむくれた頬は『この人今怒ってます』のタスキを掛けてるだけの迫力ゼロ。強請らずともおかわりがお皿に乗せてもらえたなら、また笑顔でお礼を告げてから)おれが言う僕って何となく子供っぽくないですか…?因みに小田さんはいつからあたし?(浅く落とした眉尻は情けなく。参考までに彼女の場合も聞こうと疑問符を返して)
秋吉かもめ 07/29 (Wed) 18:21 No.75
(呑気に笑ってたら被弾した、前を警戒して歩いてたら後ろから突き飛ばされた、今の気分を表せばそんな所で数瞬の内に髪色と顔色の区別が付かなくなっていく。) そっ  そう、かも、しれないんだけど…。どうしてさぁ  秋吉くんはさぁ(恨み辛みを明け透けに乗せた語尾は途中で失墜し怒りたかった唇が然し耐え切れずほどけた。)マンゴーといい今といい、あたしも知らないあたしを自覚させるのが上手でやーだ。観察眼?(手前勝手な羞恥心は詮ずる所のYESと相成り「せっかちなの。だからかな。」とソーセージをヤケ食いする事で消化。ポニテにしたカシオレ色の髪の毛を粗雑に掻いたら「ざまみろ」はみみっちい八つ当たりだが今度は助け舟を放置して傍観姿勢。)んふふ わかっちゃった?5才児だと思って接してるよ、多分あたしのが何日かは年上だし。(髪の毛を耳にかければおほほと年上ぶった体裁で涼やかに笑ばむ。目視出来ぬたすきを今度はどう”今楽しいです”に切り替えてみせようか画策する隙間は心愉しい一時を自覚し食べな食べなも親戚のおばちゃんのノリ。斯くしてう~んと小首傾げたら数刻前を顧みて)無邪気だからそう見えるのかな?周りの男子がちょっとかっこつけだす頃合いだけど、そうじゃないから幼く見えるのかも。あたしは小学校上がるくらいには「ニキ」からあたしになってたよ。(あんまり参考にならない返答はアボカドを咀嚼する傍らに。)
小田仁希 07/29 (Wed) 23:25 No.80
(星空の下、熱い焼きトマトに目を瞬かせている最中、今度は烏龍茶をセルフで注ぎ口内を冷ます傍ら、クラスメイトから一見不満そうにも感じ取れそうな呼び声に視線を向け、そこで暖色に染まっている顔を認めれば)…………あ!(何かを思考するようにその目を凝視し沈黙も数秒、ハッと気付いたように双眸を丸めてから青ざめ)これもおれの癖だ…!ごめん!一方的に分析みたいなのされたらっあのっあんまっ気分良くないですよね!?つい気になると観察しちゃうというか…これも直さないと……小田さんは人間なのに……。代わりにと言ったらあれですけど、小田さんもおれのこと、好きなだけ観察していいですよ……(視線を斜め下に落として反省の色を滲ませながら差し出すのは、果たして釣り合いが取れるのか到底怪しい提案。当事者には一体どう響くだろう。10歳下に見られている事が分かるや否や、えーーー!!と不満げに荒げる声は男児の枠を出ず)なっ、ごっ、5歳!?いやっ確かに小田さんの方が少しは!?大人っぽいかもしれませんけれども……!?(突発的に熱を持った顔もすぐ「……分かりました。」やがて深呼吸一つで整えれば、姿勢を正して決意の顔を新たに。)おれ、今日からかっこつけますよ!参考資料あります?ポイントとか書いてない?(視線は彼女の腕の文字列を探り窺うように覗かせ)
秋吉かもめ 07/30 (Thu) 17:46 No.88
分析するのが癖なの?(ついうっかり好奇を湛えて前のめり。「人間なのにってなに」「観察?」「朝顔じゃないんだから」と立て続けな茶々入れは可笑しさを孕んでいつしか顔色も元通り。先んじての疑問符は続く自己内省で解消されるが頓狂な提案へ乗じない手はない。己が抱いた同等の赤っ恥を掻かせてやろうな~んて思惑は毛程も無いが)では遠慮なく。(その手を取って検分。)そんなに大きくないね。秋吉くん利き手どっち?あ、生命線超長いよ、何億光年生きるの?(掌解放して次はその双眸をへ視線を注ぐ。「あれ、目の中にひまわり咲いてない?」は少年の容姿への適当な感想だが果たして思う存分観察し終えたのならこれで両成敗、不満たらしい声が耳朶を打つから今度こそ溜飲が下がる心地だった。)でしょでしょ?人生経験、てやつかな。(余裕ぶって掻き上げた髪の毛から耳朶が覗けば大ぶりのフープピアスだって”大人っぽ作用”で追随。何やら決意新たな深呼吸を映じたら箸で放り込んだアボカドが猛スピードで胃袋に滑り落ちた。)んっ はっ  それ普通宣言いる!?(朗々たるソプラノは耐え切れず空を裂く。生憎手数のない腕を翻し代替として告げたるは)かっこいいの基準は「余裕」「余白」「余韻」だよ。 って、ちょっと適当言った。今度までに調べとくんでいい?(題して秋吉かもめ大人っぽ大作戦。そのまんまで良いよと言うよりかっこつけた先を見てみたい好奇を湛えてもう暫くの与太話。食い終われば遊ぶ所まで道連れる心算で、きっちり燻製チーズと焼きトマト分は拘束が続く筈。)
小田仁希〆 07/30 (Thu) 23:07 No.94
いや、ぶ、分析というか……や、あの、人間っていうのは……(予想外にも食いつかれれば、立て続けに向けられるベクトルにしどろもどろ。行くのはともかく来られることなんて滅多に無いから、途端対する不慣れさが露呈。罪悪感も相まって若干泳いだ視線は、更に続けて不意に取られた手にばちんと瞬いて驚き思わず半歩後退、ほぼ反射的に僅か頬に色が乗る。)ひっ左です!え?そ、そうなんですか?どこ… うわ!ひまわり!?え!?(何億光年先まで伸び続けているらしい生命線を辿らんと彼女の示す部分を一緒に覗き込もうと顔を寄せたのも一瞬、その瞳が今度は真っ直ぐ自身の双眸を射抜くなら、見開いたどんぐり目の下、朱がまた少し濃くなった。彼女の緩急あるマイペースにすっかり翻弄されてしまえば、その関心が漸く外れたことで図らずもほっと胸を撫で下ろし安堵の息をつくだろう。)人生経験…なるほど!やっぱり経験豊富なんですか?いいな〜(フープを支える耳朶を覗けば「痛そう…」と素直な感想をひとりごち。耳を打つ聞き馴染みのない格好良いの三原則に、適当だと話す本人をさておき感慨を寄せれば、また今度に笑顔で頷き)はい!でもおれもちょっと意識してみますね!余裕余白余韻♪余裕余白余韻♪(その三つが実際に何を具体的に示すのかは未だ分からずも、数度唱えればインプットは完了。そしたら次は彼女の人生経験についてでも掘り下げてみようか。追加料金よろしく、厚切りベーコンを一口齧った。)
秋吉かもめ〆 08/02 (Sun) 08:34 No.115
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