(異国の土地でランデヴー)

(燦々と照りつけるイケナイ太陽。あわよくばニャンニャンしたいイケてる俺。大学のサークル仲間とのバケーション、時間もある。金もある。酒もある。ないのはそう、──女だけ。仲間から外れてサーフパンツ一丁に瓶ビール片手に携えてビーチを行き交う少女たちを物色しては、見初めたぼっちにロックオン。オフホワイトのクロシェビキニはエスニックを演出し、揺れるフリンジは臍への注目度アップ。色白の腕を隠すようにミント色の透け感たっぷりのガウンを羽織った少女の右肩に腕を回した。)ねえ、俺落とし物してさあ、(訝しげに俺を見上げる眼差しなど知ったことではない。この狙った獲物は逃さないとばかりに肩掴む腕の力を強めては)恋なんだけど、……君が持ってたんだね。見つけちゃった。(かち合った視線にウインクひとつ。キマッた──。)
---- 07/13 (Mon) 15:31 No.7
(オーシャンブルーを双眸に映じてとる行動に迷いは無かった。ヤシの木柄のボードショーツを纏いながら、植物よろしく突っ立っているはずもなくまずは一泳ぎ。触りとして満足したなら小休憩を挟もうと陸に上がる。頭を振って髪から水気を落とし、剥き出しの上半身には未だ水滴が浮かぶが拭き取るより蒸発の方が早いとの目論見。ビーサンを白砂に埋めつつ進んだ方向に見つけたのは。所謂ナンパ現場。常であればお好きにどうぞでスルーするも、見覚えのある姿が巻き込まれているように感取すれば、ざりと砂面が音を鳴らす。)気色わりーな。俺が先に見つけてんだけど。(まるで赤い糸を繋がんとする目差しに水を差す。彼女の肩は占拠されていたため頭部に掌添え自らの肩口に寄せて。間髪入れずウインクを突き返す険呑混じりの目線送り「何?」と低声落とした。逃げ去る背中、叶わぬ青春。)……あ、実はアリだったとかいまさら言うなよ。(始まらなかった夏が視界から消えたのを確認するや彼女を解放し、鋭さを排した視線でもしやを宣う。)
上埜新太 07/14 (Tue) 11:10 No.17
いやいや、(知らんがな。──喉奥で飲み込んだ本音と冷静な心髄とは裏腹に、把持された肩は逃げ出すに於いて問題点。平素であればきっちりと結いている三編みも水着だからと解いていたけれど、それが現状の原因とすればウェーブがかかった髪が風に靡くことすら現今疎ましい。眉間に寄せた皺も、訝しむ眼差しも効果がないとすればと、いよいよ邪魔な石ころひとつない白い砂浜に視線が落ちんとするところであった。男の眸に動揺が走るのは一瞬けれど見逃さず、それと同時、頭部に触れた指先は海で冷えていたか、それとも人並みの体温であったか。頭上からの耳馴染みの好い声に、僅か眦が安堵で熱くなる。去りゆく背を見送っては全身の力が抜けゆく感覚すらあって、彼の肩から離れるや眦に浮かんだ海が滴とならないように大仰に顰め面を貼り付けたなら、)……ありがとう。めっちゃ助かった。わたし、堅実な人が好きやから、俄然ナシ。  っは~~~、マジで知らんがなって思ってた。ほんまにありがとう。どうやってお礼したらいいかな。なんか飲む?泳いでた?(大きな溜息を皮切りに普段以上よく回る舌先は、不慣れな状況下への恐怖心だったのかもしれない。曖昧な笑みは下がった眉と共に浮かんだ。)
巽志真 07/15 (Wed) 00:17 No.32
(虚を衝かれた間抜け面と向かい合う立ち位置にて、クラスメイトの表情変化は知る術無し。行動原理となった、同じ男として感じた嫌悪を表出させたため、所業は強引だったが引く力に反発が無ければ、その事実も助けて正義でいられた。3人が2人になり力の入った面貌を見下ろし、「どーいたしまして。」と礼には抑揚のないトーンで返す。)知らんがな、マジで。ふ、きもかったな。(共感オブ共感みが積もって口端より空気が漏れた。反して湿った息を吐く彼女はめくるめく饒舌。繰り返される謝意に次ぐあれそれは句点多めに鼓膜に届いて、)落ち着けば?いつもより息継ぎ多い感じすっから。巽さん、深呼吸。(他人の質問に答えるより先に己の所感通す暴虐である。眉根を寄せながらも、相手に促すよう鼻から息を吸いだすのだから緩急がちぐはぐだ。)泳ぎはとりあえず満足した。炭酸飲みてー。(彼女が続こうと平静であろうと数度吸って吐いてを繰り返した頃合い、顔を覗き込んで無遠慮をかまそうか。)
上埜新太 07/15 (Wed) 22:56 No.42
最初に落とし物とかゆって、こっちの良心に訴えかけてくるとこがキモオブキモの頂点て感じ。な。(少年の口角から出でた共感には更なる共感の追い打ちをかけた。よく回る舌先は水分失って常時の冷静装った仮面すら見事に剥ぐけれど、促された所作には愚直に従って腔内の湿りを僅か取り戻すに至らしめる。幾度目かの深呼吸で漸く戯ける余裕が生まれたから、酸素を思い切り吸い込む鼻孔は体感スイカも吸い込めるレベル(実際は苺も入らないだろうけれど)に大きく開いて、ついでに猫目のまなこも刮目したなら変顔を惜しむことなく晒してみせた。)んん~~、ふ~~~っ!!!よし。落ち着いたで。ありがと。(諧謔を弄したのも束の間平素と違わぬ相貌に意図的に戻したなら、かち合った視線に睫毛が揺れる。目論見はさて、狙い通りとばかりに瞳はご満悦を気取ったけれど、)よしきた。わたしもちょうど飲み物を欲してた。助けてくれたお礼に、上埜の瞳に乾杯!させて。  うそごめん。ちょっとうまいこと言おうとして失敗したわ。今のなし。(先刻の男と同程度の白けた誘い文句の後悔から下唇を前歯は噛み締めたけれど、時既に遅し。窺う目線は忘却希望の色を呈した。)
巽志真 07/16 (Thu) 19:15 No.51
(立ち去る瞬間こそついた足跡も薄まったというのに、後追いで悪評されまくる最早顔の記憶はへのへのもへじ男へ「超ディスんのな」と共感なのでどう転んでも同情のつもりは無かった。運動後の要領で差し向けたアドバイスを実行する様子を見下ろして、平静な顔を維持できる男がいようか、否いない。)むはっ、やべー顔。鼻にどんぐり入れれそう。(深呼吸とは意図違えて鼻を膨らまし、目の下はアーチを描く。失礼な想像力は彼女のせいで引き金が引かれたということにして、)巽さん……。想像してウケた。なにで乾杯すんの。そのゆらゆらしてる水着みたく良い雰囲気出してーなら缶とかじゃない方がいいよな。(真顔で彼女の名を呼んだのちの数秒は氷河期を迎えたわけではなく。脳内滑走する勝手のピタゴラスイッチ。浮遊する思考のまま。)やっぱりグラス?そんなとこあっかな。(畳み掛けるように問いを重ねる。ビーチ付近のカラフルなキッチンカーやらオープンな作りのカフェやら何やらに、視線だけ横流しすれば発案者に意見を仰ごう。)
上埜新太 07/18 (Sat) 20:45 No.69
(胸裡に溢れていた嫌悪感なぞとうの昔に、砂浜から消え去った足跡と同じく笑いの語り草に昇華していた。故に随分と戯けた所作に至って、狙い通りの笑みは存分に喜悦を沸き起こらせた。)どんぐり入れてみよか?とおもったけど、ここやとココナツしか木に成ってなさそう。ちょっとおっきすぎるかな。残念。(冗句の一環の癖して相好はじつに残念を装って肩を竦める徹底っぷり。数秒経過するまでの少年の真顔を映じた双眸によって、ひとり南国から駆け離れてロシア旅行ばりの冷気が体躯を走る。さりとて彼の唇が意慾的な解を返してくれたなら、漸く砂浜に足がつく感覚を取り戻すに至り、)マジで滑ったヤベ~~っておもてた。いま。缶でもわたしの技巧をもってすれば雰囲気は出せるかもしれんけど~…、(余裕綽々の口吻は演技派装うけれど、胸のうちに自信など皆無であったから辺りを見渡す視線は彼の後を追うだろう。して、視界に飛び込んだいっとう派手を決め込んだキッチンカーは心惹くに充分な鮮やかさを放っていたから、先刻彼の唇から出た己の水着のフリンジを指先で揺らした。)あそこがいい。ココナツにストローさしてくれるし、なんかカワイイ感じのカップに飲み物入れてくれんねん。上埜の炭酸とわたしのドデカいココナツで乾杯したら、上埜に楽しい時間提供できちゃうねんな。  それがほんまかは試してからのお楽しみ。(今度こそほんの少しの自信を帯びたから、眦を僅か、けれど確かに下げた。)
巽志真 07/19 (Sun) 22:27 No.83
(提言すればテンポ良く何かしら返ってくる元やべー顔が、南国ならではの果実を教えてくるから一層脳裏で空想が働く。大きいサイズのそれは確りと記憶に刻んだ。)シュールなのが良かった。俺の中で巽さんの印象が真面目系芸人に変わったわ。(先の寒い男と比較すれば彼女の言動は、まだ浅いと言えるだろう付き合いで抱いていた前情報も相俟って加点が高い。お笑い番組の審査員のように素直な見解を平行に戻した眼に乗せて。豊かな色彩だけを頼りに目線動かす傍ら、追随する眼差しを察するなら「ど?」と訊ねたのと希望が発せられたのは同時だった。)へえ……あ、ココナツ鼻に入れるやつか。えぐい色の飲みもんとかでねー?いけんの。(今しがた覚えたばかりの単語を放り得心の頷き。まるで疑問呈す物言いを投げながら、柔らかな目尻に信を置いた爪先は動き出す。)……なあ。なんて言えばいいかわかんね。注文頼んだ。レモンっぽいの刺さったやつ。(やがてお洒落な看板がメニューを描く一角に到着。歩幅差を気にかけず先に目にしたは良いものの、当然のごとく連なる英字に足は止まり、笑顔で此方を見る店員に無言を貫く。空白の長さ知らぬとてそばに彼女が位置していたなら、場所交換狙う程度の軽い力で布越しにその両肩を押すだろう。)
上埜新太 07/20 (Mon) 12:09 No.88
どうもどうも。R1に出たら応援して。  ところで元々どんなイメージやったん。ちなみにわたしのなかのファーストインプレッション・オブ・上埜は水泳が得意で、今はおもってたよりずっと話しやすくてたのしい水泳が得意なひと。(端的な褒辞はじつに耳障りが好く、純然たる印象は歯に衣着せぬけれども嘘を織り交ぜるつもりも毛頭なし。相好は冷静装った侭と云えども、確かな喜悦は唇を左右非対称に歪めた。)そうそう、まずは中身をストローで飲みきったらひと思いにココナツを鼻からスポ~ン──…て、おい。わしゃ上海雑技団か。えぐい色のが出てきたら、着色料が多いだけ。死ねへん死ねへん。たぶん。きっと。(彼の頭上に浮かんで見えた疑問符は比較的確度の高さを誇る推量で打ち消したけれど、それを重ねることで敢えて不安を煽る天邪鬼も混在。頭一個ぶん大きな背を足早に追いかけた爪先は砂浜の白に沈むけれど、追いつくが先か彼の力が自身を先頭にするが先か。意図を汲めば拒否する筋合いもなく、「これでいいん?」の最終確認と共に人差し指の腹で二度メニューを叩く。)Hi. This and this, please.  ……。(キッチンカーの中で愛想良く微笑む店員に端的に注文告げて財布から小銭とお札を要領良く手渡し済ませてしまえば、あとはココナッツと南国気分たっぷりの炭酸がカウンターに並ぶのをただ待つのみ。さりとてその待ち時間の思案顔と無言は、次ぐ乾杯の迎合を苦慮する故とは口に出来ない。)
巽志真 07/21 (Tue) 00:05 No.95
ふーん、たのしいは滅多に言われなくて意外、つか話す気無かったら花島の誘いに乗ってねーよ。巽さんは、なぜか関西弁使ってくるガリ勉。(クラスに一定数存在する、びっくり箱のような感情表現をする面々と己は人種が違うと自覚済み。故に齎された印象には僅かに瞳孔開く。転じてそもそも論と、言葉遣い及び外見に多大な比重置いた印象を述べる頃には常の仏頂面に戻っていた。真面目系芸人の華麗なノリツッコミは互いの空気に溶け込み、即座に便乗する口吻を弄する。)特技増えるんじゃね。おい脅すな。(終いに余程圧力感じられる言い草で括るも、目線が既に興味の先に向いていれば威嚇の痕跡は残らないだろう。注文の確認求められるなら「そうそれ」と読み間違いを避けるため、彼女の肩から離した指先でブルーともグリーンとも言い難い色合いを示す。流石の対応力、と完全にお客様目線でオーダーが通りチップが遣り取りされる様を眺めて軈て。)……。……、?(カウンターに品は揃った。ココナッツとカップを手に受け取って適当なスタンドも見つけた。そこまで至って初めて彼女の静けさを感取。丸い果実を差し出しながら、楽しい時間提供者の出鼻挫くのは失礼に値すると察し真顔を形作る。促すかのごとく相手見つめてひと瞬き。乾杯される準備は万端だ。)
上埜新太 07/22 (Wed) 13:59 No.105
そ?わたしの中ではわたしと話してくれるひとはみんなたのしいひと。(閾値の随分低い持論を至極当然みたいな顔して振り翳したなら、「喋り方とナリについては巽の出生編を話さんと。1時間スペシャル。」と悪舌は冗句を好む。圧ある口吻とてカラフルなメニューボードに向いた意識には響かず、注文したココナツがカウンターに差し置かれたなら幼心が瞳に映じて煌めくのも自然か。商品をふたつ手にした彼の背を数センチ後ろから追従し、スタンドを挟むや彼の手から南国らしい果実はこちらの掌中に。仰々しい咳払いひとつを開始の合図として、繕った真顔は彼を見据えた。)……オホン。えー、うまいこと言おうとして浮かびませんでした。(大仰に眉を寄せたなら、事実は謝罪の色を織り交ぜて淡々と声音に乗るけれど、)なので、普通にいこうとおもいます。先に見つけてくれてありがとう。えー、グラスをお持ちの上ご唱和ください。上埜の瞳とサマリン島に……──乾杯。(丸い果実とプラカップではぶつけたとて心地良い音はきっと鳴らないし、脳裡で想像しただけの乾杯の絵面は涼しいかんばせを貼り付けたとて再現は叶わないだろう。花恥ずかしさが胸のうちに渦巻く前に話題転換を試みて唇を割ったなら、)それおいしい?舌の色変わった?(浜辺でのひとときは偶然とハプニングが産んだプレゼントとして、もうしばらく続くといい。)
巽志真〆 07/23 (Thu) 13:11 No.115
(揺るがぬ主張に基づき太鼓判を押され、変化に乏しい面構えのもと彼女からの認識として見解を加えた。)なっげ。たのしいなら聞く。(瞬時ぽろっと滑り出るのは脳死感想だが、ここまでに至る言葉遊びの実績に因り期待が唇をのぼっていく。来たる乾杯のために条件揃えば待ちに徹し静観していたが、改まった言い方が何やら雲行きを怪しげに。湧き起こる怪訝を隠さず片眉上げて「なんだそれ」と一任しておきながら厚かましいブーイング、を、先が紡がれるや飄然とほどき切って、)どういたしまして乾杯──……あれ、髪こんなだったっけ。ま、いっか。(プラスチックと、中身が詰まってそうな曲面が軽くぶつかりささやかに鈍い音が鳴る。経緯知らぬ者が遭遇すると首を傾げそうなワンシーン。仮に構図通りに視線落とすならそこに熱を込める予定調和。けれどンなわけないぬるい今更な気付きに手繰り寄せられた指で、彼女の毛先を掬った。して拘泥なく放し、まんまと話の中心に移行。潤した喉を鳴らし、)割とうまい。変わった?(んべ、と相手に向けて突き出す舌はお約束みたいに真っ青。)……あ、いつも結んでんのか。(風に靡く色を最中ずっと見ていた。やっと得た自己回答と最後のひとくちを飲み込んで、ごちそうさま。)
上埜新太〆 07/25 (Sat) 13:28 No.128
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