(真夏の熱に浮かされて。)

(調子に乗ったサングラスにショッキングピンクのアロハシャツと白の海パンという残念なセンスを惜しげもなく見せつける、こんがり日焼け肌の男。暇潰しに歩いていた砂浜で果たした運命の出会い。前方からやってくる白無地フリルのバンドゥビキニと同色のリボン付きのデニム地パンツの水着を纏った少女に駆け寄りって、今日一の笑顔で話しかける。)カノジョ、超可愛いね!一人?一人でしょ?俺と一緒に楽しいことしようぜ。ほらほら照れてないで行こーぜ?(男は押せ押せの強引さがモテると勘違いし、彼女の言い分も聞かずに白い腕を掴んでどこかへ引っ張っていこうと。)
--- 07/13 (Mon) 12:36 No.4
(イメージしていたものとさほど変わりない、リゾート地のビーチが目の前に広がっていた。ネイビーのサーフパンツは太股を覆う部分に二本、真白いラインが走るだけのシンプルなデザイン。勢いに任せビーチに駆け出そうとしていたクラスメイトを諌めた時の文句に違わず日焼け止めを塗ってからUV加工の施された薄手の灰色パーカーをお供に踏み締める砂浜、人相はあまり宜しくはないがそれでも浮かべた微笑は雰囲気込みでこの場を楽しんでいる証だった。──とある場面を目撃するまでは。)……おい、……あー、なにしてんだよ。俺がこの子の今日一日もう全部もらってるんだ、邪魔しないでくれねえ?(クラスメイトの姿から困惑を読み取ったなら眼鏡を外し駆け付ける、掴まれた腕を引き剥がすようにして彼女を己の背に隠すような位置に立って。)はい、お邪魔虫はあちらへドウゾ。……行くぞ。(最終手段は二人揃っての逃亡だが、さて、無粋なナンパ男がこのまま消えてくれるならそれでいい。意識して凄んだ顔は彼女の目に触れてはいないはず。)
江坂匡 07/14 (Tue) 21:10 No.24
(サマリン島に到着してから一週間。待ちわびたビーチでのバカンスを満喫していた少女だったが、あまりに浮ついた様子が目に付いてしまったのか否か。人生初のナンパに引っかかったなら、)あー、いえ!楽しい事は自分で見つけますし、友達もあっちこっちにいるので…ご心配な、……んんっ!?(予想より押しが強く無礼なナンパに目が点。腕まで掴まれたなら――さて、どのタイミングで無防備なビーサンの足を踏んづけて逃げようか。ひとさじのスリルと共に間合いを計っていたら、それより先に割り込む背に目を丸くした。)えっ?江坂…?(そうだったかしらという呟きはどうにか呑み込み、助け舟を出してくれた同級生を見上げる。)あんまり強引なナンパは大火傷の元よ、お気をつけて!さよなら!(後は彼の声につられて何処かへ歩き出す風でも装えば、ナンパ男の撃退ミッションは完了となるか。)江坂、ごめんね。そろそろ足踏んづけて逃げようと思ってたんだけど…穏便に済んで、ほっとしたわ。(ふっと相好を崩しつつ、)さっき…颯爽と庇ってくれたの、漫画の主人公みたいで格好良かったわ。ありがとう。(満面に笑み浮かべて感謝とついでに率直な感想も伝えよう。)
御子柴ともり 07/15 (Wed) 00:24 No.33
(リゾート地は誰も彼もが少なからず開放的になるものなのだろう。して、そんな気持ちの人々が互いに同じ方向を向いた状態で初めましてから意気投合となる流れを辿っているのなら、それこそお邪魔虫の第三者はこちらの方となるわけだけれど。それとは一線を画した空気を読み取ってしまったなら、知らない振りは出来なかった。)……なかなか強烈な台詞だな。(腰を抱くなどまでは踏み出せなかったが、軽く肩を叩いて穏便な待避を試みた。相手のぽかんとしたような顔を土産にして、その場から十分に離れた頃に。)踏んづけてって……御子柴は思ってたより武闘派なんだな。(眼鏡を顔の定位置に戻したならふっと笑った。腕を掴む強引さから逃げるにはそれくらい必要なのかもしれないが、それにしたって新たな印象が上書き保存五秒前。)どういたしまして。颯爽として見えてたなら良かったわ、あんまこういうことしねえしな。……どっか行く途中とかだったか?あれならボディーガードくらいにはなると思うけど。(さっきの男と再び合間見える可能性もゼロではない。特に主たる目的が今現在ない男は窺うように緩く首を傾げて問うた。)
江坂匡 07/15 (Wed) 15:15 No.37
ん?そうだったかしら?(さも当たり前みたいな顔で仲睦まじい雰囲気を見せつければ、彼の迫力もあって面倒を嫌った男は退散してくれるはず。無論、それでダメなら片足を軽めに踏みつけて逃げる気だったが、穏便に済んだのは彼の人徳か。)人の腕をいきなり掴むような無礼者には、あれぐらいのお仕置きはあってもいいじゃない?(リスキーさに魅力を感じる性分は此処にも表れ、悪びれもせずからから笑った。眼鏡が戻った顔はいつも見慣れたそれになる。)あらっ、勿体ない!もっと積極的にしたらどう?モテモテよ、きっと。……あぁ、ううん。ボリューミーなハンバーガーとかガーリックシュリンプ、ココナッツのジュースとか…近くのお店をぶらついて回ろうかと思ってたぐらいで。こんな有能なボディーガードを独り占めするのは勿体ないから、クラスメイトのよしみでバカンスに付き合ってくれない?(砕けた調子で笑って、視線を投げる事で示したのは少し先にある食べ物の店。)
御子柴ともり 07/15 (Wed) 22:30 No.40
(この場から立ち去ることを意識した歩幅は、それでも保護対象たる彼女に合わせて。ナンパ男がビーチに集うモブAへと成り下がれば一仕事終えたかのように長めの息を吐き出した。)はっ、確かに。腕……はさすがに怪我させるような勢いで引かねえか、腐ってもナンパだったしな。(引かれていた腕を検めるように見遣るも、そこにはまだバカンス一週間目の白さにも黒さにも振りきれていない色。赤くだとか跡がだとかの心配は不要な様だった。)あー、モテんのと面倒事に首突っ込むことになるかとを天秤にかけたら、モテはいらねえなって思う方なんだよ、多分。(今回は穏便に事は済んだが、それこそ足を踏まざるをえないような展開は男の身に余る。──そんな話題よりも、彼女の並べるこれからの予定の方がきっとずっと、バカンスには相応しいだろうから。)おし、乗った。そん中だったらハンバーガーな気分ではあるけど、(守る者から肩を並べる者へとジョブチェンジ果たして眼鏡の向こうの瞳を軽く細めた。ビーチから窺えるだけでも観光客向けの飲食店は数多ありそうだ。)御子柴の行きてえとこでいいわ。結局どれも美味そうだし。(気分の上向き示すように弾んだ声色で、先導願うとばかりに目配せ一つ。)
江坂匡 07/16 (Thu) 14:27 No.47
多少は痛かったけど、痕が残るほどじゃなかったのは幸いね。その前に、江坂が駆けつけてくれたおかげ。(SPF50PA+++でウォータープルーフの日焼け止めを塗った腕はまだ焼けてはいないはずだが、何処にも痕は残っていないと自身でも確かめてほっと一息。ただ、長引けば結果は違ったかもしれないので、改めて彼に感謝を。)なるほど。つまり、江坂は平和にモテたいってことね?(ぽんと手を打って、投げてみるのは悪戯めかした変化球。考えあぐねていたこの後の予定も彼との遭遇であっさり決定し、踏み出す足取りは力強くも軽やか。)じゃあ、最初はハンバーガーで!日本じゃ考えられないものすっごいボリュームらしいわよ…どれだけのものか、期待しちゃうわね。……あっ。待った、江坂って好きなものは最後までとっておきたいタイプ?だったらハンバーガーは最後に回そうと思うんだけど。(既にハンバーガーの店を目指していた足を一度止めて確認を。全部の店を梯子するのは少女の中でもう決定事項と化した様子。)
御子柴ともり 07/17 (Fri) 02:00 No.57
(どうせその肌の色が変わるならばバカンスに由来するものであればいいに決まっている。痛みも無さそうで、懸念は全て陽光に溶かされ消えたようだった。)……なんでそうなるん、……いや、そういうことなのか?(脳裏に浮かぶ天秤が挙動不審な動きを始めたようだった。常のノリで馬鹿、と言いかけた唇が止まる。)御子柴のが俺よか頭いいもんな、そういう見解もあんのか。(学力ピラミッドの最上部を構成する彼女を見遣り、肯定でもなく否定でもなく。ただ感心したような声色と共に頷きを一つ返しただけ。多分答えを持ち合わせていないからこその行動だ。)お、さんきゅ。あー、そうらしいな。ナイフとフォーク使って食うとか聞くけど。(実際に目にしていない噂話止まりのそれを道中の話題として落としながら歩みを進めていた、そんな時。)んー、どちどっちかっつーと逆だな。先に食っときたい方。なんで気遣いはありがてえけど行き先に変更はなし、で大丈夫か?(ショートケーキの上に載る苺を始めとして度々論じられるような事柄だった。自身の見解述べたのち、ゴーサインが出れば数分後には二人揃ってある店へと入ってゆくだろう。ダイナーという単語がそのまま具現化したような明るく適度なオシャレさも見え隠れする場所だった。)うお、迷うな……。(店内にいた客の前に置かれたハンバーガーを見て呟く、注文のターンはもう目の前だった。)
江坂匡 07/17 (Fri) 14:48 No.59
……違うの?江坂、そんなにモテたくない…あ、もしかして黙っていたってモテるから別にモテは求めてないと。(先ほどの助け方の格好良さは言わずもがな、あのようなさり気ない人助けを重ねていれば勝手にモテる想像もついてにやりと分かったような顔して首肯した。こと人間関係において少女は基本的に馬鹿だ。)それはテストの順位でしょ?それじゃ頭の良さは分からないわよ。私よく馬鹿って言われるし。(思わぬ形で説得力に寄与した自身の成績に喜ぶべきか否か微妙に思いながら、吐き出す言葉が嫌味に響かない事を願う。)そうでもしないと食べられないレベルってことね…攻略し甲斐があるわ!(どんな風に切って食べようかとまだ見ぬバーガーに想いを馳せつつ、)あ、そうなの?私もそっちよ、食べたいと思った瞬間の気持ちを大事にしたくて…というか、そう思ったら止まらないだけなんだけど。ええ、もちろん。ハンバーガー、ばくばく食べましょう。美味しければお代わりも考えるし。(ボリュームをなんだかんだ甘く見積もりつつ、近くのアメリカンなバーガー屋さんに入っていこう。)じゃあ…私、この目玉焼きとベーコンのバーガーで。江坂、決まりそう?私の直感ではグリルドチーズかシュリンプがお勧め。どっちもって選択もありだと思うわ。(しれっと自身の直感も加えた上に無謀な試みまで添えて。されど注文が決まれば、成績上位者の数少ない能力を活かして英語で注文を告げ、彼の分の注文も頼んでしまうつもり。)
御子柴ともり 07/18 (Sat) 19:06 No.68
いやそろそろモテから離れねえ!?(そうツッコミよろしく一言放って、照れ隠しのようにずれてもいない眼鏡を直した。)ってもそうだなって肯定出来るほど俺御子柴のこと知らねえしな。ま、覚えとく。(良くも悪くも一学期分の時間しか共有していないものだから、上書き保存でこの先どんな人となりを知ることが出来るのか。要期待、といった風に軽く笑った。──好きなものは先に食べたい方、なんて早速の情報に同意示す頷きを向ける。たったそれだけでも親近感は湧くものだ。)ちゃんとブレーキは整備しといた方が良くねえか。まあ今回は二人だからどうにかなるとは思うけどな。(などと言う辺りは結局現物を通し現実を知るまでは男も楽観的な姿勢を崩さなかった。英語の成績も平均点前後を反復横跳びしてはいるが、今回は心強い味方がこちらにはついているので。「読めねえ」「あれどういう意味?」「なるほど分かった」と三段活用飛び越えた先は。)シュリンプの、と……チーズソースのポテト。ハンバーガーにポテトが付きものだろ。シェアしようぜ。(個人的に切っても切り離せぬだろう存在をしれっと追加要求。ポテトやらチーズやらの単語は彼女に頼らずとも読み取れた。待ち時間さえも空腹への立派なスパイス、さて、出てきた品は?)映えるんだか真逆なんだか分かんねえなこれ。すげえ。(サイズやら見た目やら。日本と違う規格を感じ女子のようにぱしゃぱしゃ撮影会ののち。)んじゃ、いただきます。(ナイフとフォークを装備し、いざ。)
江坂匡 07/19 (Sun) 23:07 No.84
モテから離れたら何が残るのよ!しっかりして!(ツッコミに思わず勢いよくツッコミを返したつもりだが、人の事を言えた立場かは怪しい。)そりゃそうね、まだ顔合わせて数か月の仲だし。新しく知ることばかりで、楽しみが山ほどあるって事にしましょ。もちろん江坂の事もね?(ニヤリと悪だくみめいた微笑みは冗談交じりだが、今後に期待を込めたのは真実として。店選びついでにささやかな共通点が判明したなら、テンションが上昇するのも必然。)そうね…じゃあ、江坂のブレーキに二人分の働きを期待して。(彼のブレーキまで壊して巻き込み事故を起こしかねない台詞も投げたが、その分も貢献できそうな所でポイント稼ぎといこう。テストなら間違いなく減点食らう大雑把すぎる翻訳を駆使しつつ、)同感!……私はいいけど、江坂はそれで足りるの?大丈夫?(男子の胃袋を巨大に見積もりすぎている少女は目を丸めて確認するも、GOサインが出たらその通り注文を終えるはず。)小顔の子の顔より確実に大きいわね、これ。これがレギュラーでしょ?特大サイズなんか頼んだらどんなものが出てくるのか…気になるわね…。(流石に今は頼まないが、ありそうな上のランクに興味も示しつつ便乗して少女も十枚ほど色んな角度で写真に収めた。)いただきます!(元気な一声と共にナイフを入れた、が。)うわっ、わわ…崩れる崩れる、これ思ったより難しいわね…。(盛り付けもアバウトなせいか、ナイフを少し入れるだけであちこちから落ち出す具材たちに対処しようと両手がわたわたと動く。)
御子柴ともり 07/21 (Tue) 02:19 No.97
(しっかり出来ないかもしれない。一抹の不安が男の胸に去来した。)教室じゃ分かんねえ姿に出会えるかもだしな。……そこは等価交換にしねえ?(つまりはこちらだって知りたい気持ちはある、の分かりづらい意思表明。上がってゆくテンションは代わりにブレーキの精度を失わせていきつつあるようにも思えるが、それさえも振り返って思い出だと笑えるような、そんな雰囲気だった。)翻訳の礼分くらいはブレーキ係として踏ん張ってみっか。……ここだけで満腹になれって言うなら微妙かもしんねえけど、まだこの先も巡るんだろ?セーブしとくのも大事ってことで。てか俺そんな食うように見える?(前言実行とばかりに助言めいた言葉を紡ぐも、注文が終わってからでは後の祭りだ。二人分のハンバーガーと、その間にはポテト。豪勢なテーブルの上の華やぎに、再びテンションは赤丸急上昇。喋りやすい彼女の雰囲気もあってか、男も常より饒舌だった。)シェアして食う用としか思えねえサイズだな。(大皿料理のような扱いをしつつ通常サイズのハンバーガーと向かい合う。切るところまではまあまあスムーズにいったが、積み重なったものを全て捉えるにはフォークのスキルが足りていなかった。が。)御子柴、こっち側にピクルスはみ出してきてんぞ。ちゃんと食ってやれ。(彼女の死角となる位置に弾かれた存在を見つけたなら、ポテトを摘まむついでに告げよう。それから、)お前好き嫌いとかあんの?あ、ポテト食っていいからな。(チーズソースが熱々な内に、相手を知るための質問をひとつ。)
江坂匡 07/22 (Wed) 08:27 No.104
むしろ、それをざっくざくと掘り起こす気だけど。……そうね!(学外の彼について掘り下げる気を高めていた最中の提案にきょとんとするも快諾し、されど自身の情報にどれほどの価値があるかという疑問は残るまま。何れにせよ隙あらば彼の新情報を吸い取る気は十二分に。)あら頼もしい、よろしくね。ブレーキ江坂…って、芸人みたいね…。江坂ブレーキ…だと、どっかの会社っぽい。……もちろん!ガーリックシュリンプもココナッツジュースもロコモコも待ってるわ。……男子って基本よく食べるじゃない?(疑問に疑問で返すのはマナー違反かと思ったが、彼ならばそれくらい食べられると信じて疑わぬ顔をして。間もなく揃った巨大ハンバーガーが二人分と同レベルのサイズ感のポテト。日本なら大食い対決と思われそうな光景だ。)今すごく外国に来てるって実感したわ…これをぺろっと食べるんだものね、そりゃ肥満も社会問題になるわ…。(だなんて妙な実感を得ながらハンバーガーに入刀するも、上から横から具材がボロボロはみ出す。)えっ?あらら…いつの間に。(飛び出すピクルスをフォークで摘まんで口に運び、その後も少し切っては食べてを地道に繰り返す。)ほとんどないけど…チョコレートがけのポテチと塩キャラメルは手強いわ。甘さとしょっぱさがいっぺんに来ると混乱するのよね。あと噛み切れない硬さの肉もちょっと。好きなのは…ジャンクフード全般?あとスイーツも。江坂は?(詳細に答えつつ、思ったより熱いポテトに舌をひりつかせたり、愉快なお喋りお食事タイムは暫し続くはず。)
御子柴ともり〆 07/24 (Fri) 03:40 No.125
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