うん。困ってる人助けたと思ったら財布すられちゃうとかさ…(心配を冠したド失礼発する唇に遠慮無し。親切心に全力で乗っかったくせ「気をつけなよ!」とは随分な口吻か。指し示された瞼を見せつけるように白眼剥くギリギリまで双眸伏せ、顔を左右に振れば大粒ラメやホロがキラキラと反射する。)かわいいっしょ? 全力で泳いだら落ちちゃうかもだけど、水遊びくらいならへーき!(バチッと目を開いて、今はレモンイエローに染まった人差し指と親指が輪を作る。ビーチカフェ目指す傍ら、異国の地で無一文状態の貧弱さに打ち拉がれた金髪に降り注ぐ優しさは、キラッキラの太陽よりも温かい。)っっねえ〜〜〜〜っこーちゃん優しさでできてるっ?胸キュン〜〜!! ココはもー元気なんだけどさっ今日はゴチになりまぁす!!(ぴょんぴょん跳ねる甲高い声と心臓押さえる仕草はおふざけにも見えようが、顔に浮かぶ満面の笑みは心底感謝に染まる。続いた言葉はまるで自分の心が透けてしまったかのようで思わずぶふっ!と噴き出した。)そしたらまた飲みにこよっ♡(なんせまだ夏は始まったばかりだから。悪戯な約束押し付けた所でお目見えするカウンター、意地悪い笑みで一歩後退。タンクトップが眩しいガタイの良い店員のサングラスは彼を捉えて、Hi. What would you like?)