(両手も時間も空きだらけ。)

(小さな窓の向こうに広がったましろの情景は鮮明に覚えているのに、機内の記憶はあまりない。浅い微睡みに襲われたとばかり思っていたが身軽さが実際の睡眠時間を教えてくれる。空港は空港と同施設であるもの、海を渡って降り立つとなれば何もかもが変わっていよう。空気も、人も、その向こうの景色も視線に引っ掛けた一つ一つが鮮やかで。転がしてきた荷物を傍らに置き、窓ガラスを挟む外の世界を眺めた。未だに日常ではない特別な感覚を置き去り出来ないが、一時間後にはあちら側で夏を過ごすことは決まっている。徐ろに携帯を手繰り寄せたならカメラを起動したが、)充電なくなった…?(どこを押そうとも無反応なそれを早々にポケットに突っ込み、棒立ち状態で眺めても欠伸しか出なかった。)
森地康太 07/08 (Wed) 22:21 No.162
(海外のモバイルバッテリーはあまり容量が大きいものはダメらしい――そんな事を知らず、されど幸運にも制限に引っかからない20100mAhのモバイルバッテリーを持ち込んだ少女。まだ使うには至っていないが、これくらいの容量があればたぶん大丈夫だろうと思って持ってきたが、もう少し多くてもよかったかとも思いつつ。初めて降り立つ海外の空気を肺一杯に吸い込みながら、もう自分は外国に来ているのだと感慨深い気持ちでスーツケースを転がした――その時、割と死活問題レベルの呟きを拾ったなら顔を上げ、視線をそっちへ動かした。)え、森地バッテリー切れ?着いてすぐにそれはきついわね……モバイルバッテリー使う?(リュックを漁りつつ問いかけてみる)
御子柴ともり 07/08 (Wed) 23:34 No.168
(眠たくもないのに出るのはあまりにも穏やかな時間が過ぎていたから。飛び交う異国の言葉を子守唄には到底出来まいが、それでも佇むこの場は他と比べればやや静か。窓の外では木々が揺れ動いていた。何度目かの欠伸を通しながら名前に反応すれば間抜け面を晒す事になったけども気に留めず。)あ、いや、大丈夫。ありがとう。暇で写真撮るかってなっただけだしそんな焦ってない。(緩く首を振りつつも彼女の心遣いに笑みを浮かべた。返事は控えた姿勢であってもバッテリーを探してくれる動きは見つめたまんま。なにが入っているのか気になった。「御子柴さんこそ大丈夫?」そうやって彼女の携帯を気にした次に転がる言葉は。)俺の代わりに景色撮ってくれない?多分、てか絶対に俺より上手に撮れそうじゃん。なんかもう撮った?(いやだよと断っても笑い飛ばせる程度の頼みは軽やかに。続くイメージは御子柴ともり個人ではなく女子として括った勝手な分析。)
森地康太 07/09 (Thu) 20:39 No.180
そう?必要だったらいつでも貸すわよ、今のところはタダでね。……あ、分かる。何処も彼処も、撮りたくなるスポットの宝庫よね。むしろ映えないスポット探しの方が難しいんじゃ…?(だなんて大いに共感を込めて何度も首を縦に振りながら、バッテリーより先に出てきたのはケースに入ったデジカメ。「ん?私はまだバッチリ!でもあっという間に赤になってそう…1~2%ぐらいまで減らないと充電しようって気にならないのよね」なんて言いながら、デジカメを取り出して。)了解!折角だし、デジカメで撮っちゃうわね。んー?それはどうかしら…失敗率もまあまあ高いから、博打ね。あぁ、もちろん。(成田空港の店や窓から見える景色、サマリン空港に降り立った直後の空と周りの景色――遊び心や捻りがあるかと言われたら微妙だが、場所が場所なので自然とフォトジェニックに近づいている気はする。ただ、何枚かに1枚はぶれた写真が紛れ込んでいるのもご愛敬。デジカメを起動して画面を覗き込み、ピントを合わせる先は――抜けるように何処までも広がる青い空。シャッターを何度か押せば、軽快な音と共に爽やかな空と逆光の写真が数枚ほど加わるはず。そして最後には不意打ちで彼と木々を背景に撮る事も叶うだろうか。)こんな感じになったけど…どうかしら?
御子柴ともり 07/10 (Fri) 19:27 No.191
え゛… 夜やっぱ貸してって言ったら?(ゆるやかな口調に紛れた穏やかとは呼べない言葉が好奇心に触れる。まるっと優等生とは呼ぶにはおてんば過ぎる場面はまだ関係性が浅くとも数回は目にしたか。映えスポットに頷きの返事を示したもの充電事情が飛び出るならぴたと首を止めた。)けっこうぎりぎり攻めてくのが好き?御子柴さんって。俺は黄色くなったらやばいってなるな。…あ。今はべつ、0ならいっそ諦められるし。(異なる思考を楽しむよう話題を広げる為の問い掛け。述べた持論が現状に矛盾したって小さく笑って掻き消す。ギャンブルの物言いに「ありがとう」とお礼の声を震わしたまま、デジカメを構えた姿を邪魔しないように数歩横で眺めた。そんな最後、こちらを向いたレンズに瞬くよりも先にシャッターを押される方がずっと速くて。すれば早速隣に立ち並び鑑賞会の始まり。)あ、いいじゃん。俺、これとか好き。…あ、やっぱり最後、俺も入ってる。思い出にしてくれてありがと、けど帰って見返したときに「これいつ撮った?」ってなりそうだな。(画面が切り替わる度に感想を零し、確認したラスト一枚には未来を見据えて笑った。潰せなかった暇は彼女のおかげで短くも充実したものとなったけれど、それにしたってまだ時間はあるだろう。)リムジンタクシーって乗ったことある?(唐突な問いはこの場を続行させる意志の表れ。彼女に予定があるなら手を振って見送るし、許されるならあともう少しだけ。)
森地康太 07/11 (Sat) 16:00 No.202
いいわよ。まだバッテリーが残っていれば。(にやっと笑って返したそれは当然の如く本気で。どんな素人も一流カメラマンにしてくれそうな景色と彼を眩しそうに見ながら、)分かる?そうなの。あと少しで切れるかどうかってところで、切れる寸前で充電ケーブルを刺すのが好きで。黄色くなったら、どこまで使えるかって考えちゃう。…あはは、確かに。0まで行くと、起動するまでも多少の時間はかかるし。(うんうんと同意を示しながらもギャンブラーな気質はまるで隠せない。後はデジカメを構え、迷いなど知らぬ顔して軽快にシャッターを押していく。最後に彼も撮れてご満悦のまま、鑑賞会に移った。)どれどれ?あ、ほんとだ。こんなにいい感じの撮れてたのね…。自分の入った写真も、思い出には欠かせないでしょ?よかった、喜んでもらえて。…後で日付スタンプでも入れておく?(だなんて可笑しそうに笑いながら、いいものが撮れたからこの後もこの調子でいけそうだと勝手に自信をつけてしまおう。)え?ないけど…森地は乗った事あるの?(新たな話題が振られれば、食いつくのはもはや性。迫る予定はないから、その後も数多のクエスチョンマークを重ねて楽しい雑談で充実のバカンスに勢いをつけようか。)
御子柴ともり 07/12 (Sun) 03:44 No.216
name
color
pass
0文字