(パリピへの道、第一歩也。)


み、南の島の香り……!(完全に浮き足だった足取りで飛行機を降り無事に手続きを終えしっかりキャリーケースも受け取っていざ南の島上陸。むわ、と少し感じる蒸し暑さも日本なら眉を顰めてしまうところだが現在地を考えればまったく嫌じゃない。そこはかとなく空港内に漂う花の香りに自然と口角が持ち上がった。初の海外、目に映るもの全てが目新しい。ふと目についたすぐそばの売店にそっと足を踏み入れれば生花で作られている首飾りに目を奪われる。何故ってこれは、)パリピっぽいです…!(すぐに手に取り値段を確認。配色違い2つで5$。どうやらバラ売りはしていないらしい。2つともつけても良いがさすがに邪魔になりそうだから、となれば探すはもちろん道連れで。)……あ!ねえ!一緒にパリピになりませんか!?(目の端に映ったクラスメイトひとりに呼びかける。手に持つ首飾りを示すように振ってみせた。花の首飾り=パリピ、の方程式がそれで伝わるのかどうかはまるで心配していない。)
琴平るい 07/07 (Tue) 23:08 No.140
(飛行機から降り立ち、外国の空気を大きく吸い込んで吐き出した。初めて鞄から取り出し被ったつば広の白い女優帽は、紫外線から己の弱い身を守る手段の一つ。影が落ちる青白い顔も、成田にいた時よりも幾分か血色が良いのは内心と比例しているのかも知れない。機内食用に買いちみちみ食べていた何粒目かのハイチュウが口の中からなくなった頃、馴染まぬ言語が飛び交う空港内を歩き出して数分も経たぬタイミングで、聞き馴染みのある声に振り返れば)琴平、あなた……本気だったのね。(度々耳にはしていたカタカナ3文字への反応は特別呆れるでもなく、シンプルに。)それでパリピになれそう?試しに着けて見せてよ。それらしく。(伸ばしたキャリーケースの取手に寄りかかって、まずはお手本待機のつもり。ポーチからiPhoneを取り出しながら)
北村伊鶴 07/07 (Tue) 23:32 No.142

(クラスメイトだと認識してほぼ反射的に声を掛けた先に居たのは出立前よりも幾ばくか体調が良さそうに見える彼女であった。機内で具合が悪くならなかったようで良かったと内心胸を撫で下ろしながらも返ってきた言葉の意味を捉えかねるといった表情で緩く首を傾げる。)私はいつだって本気ですよ? 試しに、ですか?任せてください!(手本を求められたのならさっそくと束ねられた2つの首飾りをかけてから両手を掲げ片腕は肘を曲げた状態で右を指す。某JSOULBROTHERSのランニングマンのポーズを売店内のど真ん中で真顔のまま決めている姿は他人の目にどう映るかはさて置き、本人は至極真面目だ。)はい!次は伊鶴ちゃんの番ですよ。(やがてにこにこと笑いながら外した首飾りを彼女に差し出す。被写体と撮影者の交代である。もちろんパリピらしさを求めてのこと。)
琴平るい 07/08 (Wed) 21:51 No.161
(異文化交じり合うこの場で大胆にも見せつけられた、いわゆるパーティーピープル魂を前に両手でiPhoneを構えれば無許可で撮影。勢いを感じられるポーズと真面目な表情のミスマッチ加減が一周回ってむしろマッチ。思わず手に持つiPhoneに隠れるように顔を僅か伏せながら、小さく肩を揺らして呼気を震わせた数秒後、再び上げた顔からは笑いの余韻を消せずに)琴平のパリピはそれなの、なんで……ふ、……(無茶振りを振った瞬間に察した近い未来が早速予想通りにやってくれば束の間の沈黙。差し出された首飾りと向けられた笑顔を見比べれば、徐に腰を折り)うっ ゲホッゴホッゴホッ…アラナンダカトッテモ具合が悪くナッテキタミタイゲホッゴホッ……(読み上げるような咳音と薄っぺらい台詞は、少なくとも本人にとってはそこそこの演技のつもりだがさて。それも彼女の反応がいずれにせよすぐ姿勢を戻せば、真顔でしれっと「半分嘘よ。」)なんでパリピ願望ない私までやらないといけないのよ。やらないわよ。(ノリの悪さはお墨付き。ふと視線を横に逸らした先、サングラスコーナーに手を伸ばせば縁が花柄の華やかなそれを手に取って)どうせ首飾り買うならこれも掛けたら?コンタクトにはしないの?
北村伊鶴 07/10 (Fri) 08:30 No.188
(真顔のままポーズを決めた数秒間、もちろん彼女がiPhoneを構えた理由は分かっていたけれど特に止めようとはしなかった。だってどちらかと言えば撮影は歓迎だ。”パリピ”なのだから。)えっ、完璧ではなかったですか?パリピと言えばこれだと思ったのですが……。(だからこそ彼女を見て不可思議そうに眉を寄せた。これはまだパリピについての研究が足りていないと内心決意を新たにしながらも差し出した首飾り、前屈みになった彼女の顔を慌てて覗き込む。)伊鶴ちゃん!?大丈夫ですか、やっぱり飛行機で具合悪くなったんじゃ、(どうすればいいかとあからさまにわたわたと言葉を紡ぐも、すぐの種明かしには「なんだ嘘でしたか、って半分?」なんて笑いながら姿勢を戻した。)旅は道連れ、って言うじゃないですか。(すぐに諦めてたまるものかとiPhoneを取り出したものの話題がコンタクトに及べば両手で顔を覆って項垂れてみせながらゆるく首を横に振る。数か月前の健闘を思い出していた。)目の中に異物を入れるなど私にはまだ早かったのです……。でも大丈夫です、私はサングラスに頼らずともパリピになってみせます!(だがしかしへこたれない。やがて顔を上げてぐ、と拳を握り掲げてみせてから手に持っていた首飾りをいざお会計。もちろん1つは自分の首へ、もう1つは半ば無理やりにでも彼女の首にかけてしまえ。パリピは求めないが「お揃いです!」と笑って。)
琴平るい 07/11 (Sat) 00:28 No.195
あんたの、まっじめぇ〜な部分が出てるわね。(どうやら“完璧”を求めていたらしいことが分かれば、彼女の性分だろうか、何だかその一部を垣間見たような気がして肩を竦め。表す3文字をあえて間延び不真面目に鳴らしてやれば、細めた瞳と眉の間を広げて、片側の口角だけを浅く上げ達観したようにふんと鼻を鳴らした。引用された諺は本来の意味こそ違えど、流石この状況と絶妙にヒットするものだから返す言葉もなく、体重をかける足を変えつつ)そこはできなかったのね…それにしても折れないわね……タフ………(意気揚々レジへ向かう後姿を見送りながら、何となく待つ空気。帽子を取り、たった数分のやり取りで火照った頬を仰ぎ冷ましながら周囲の品を眺めていれば、)っ!?……………(いつの間にか戻ってきたらしい彼女に、背後から首飾りを掛けられたところで驚き、やがて沈黙でジト目。されどついには自ら外す事もなく、お揃いとやらを共有することとなろうか。後々クラスメイトに突かれることがあるならば、否定も肯定もなくただ一言「思いの外似合っちゃってねぇ。」手放すのはまだ先になりそう。)
北村伊鶴 07/11 (Sat) 21:19 No.207
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